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魂のこよみ

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Anthroposophischer Seelenkalenderは,ドイツの神秘思想家ルドルフ・シュタイナー(Steiner, Rudolf)が1912年に発表した詩篇形式のカ…
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2020年12月の記事一覧

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第5週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第5週

第39週 

精神の啓示に身を委ねて 
私は 世界の本質の光を受け取る。
思考の力が、
清く澄みわたって伸びゆき、
私に私自身を与える。
そうして 私を目覚めさせ、
思考の影響から 自己感が巣立っていく。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

自分をたくさん可愛がってきたつもりだけれど
枝ぶりはどこか自信なさげで
葉っぱもなんとなく貧弱に思えてしまう。

だからもっと水を
だか

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第4週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第4週

第38週 聖夜の調べ

魔法を解かれたように 私はふと感じる。
魂の胎内に 精神の子がいるのを。
輝く心において
聖なる世界の言葉が
天の希望の果実を生み出したのだ。 
神的土壌なる私の本質から
世界の彼方へと 
果実は 嬉々として伸びてゆく。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

胎内に宿った 小さないのち。

私を通して
天の意志が 確かな形となったのだ。

その愛おしい手

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第3週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第3週

第37週

世界の冬の夜に 精神の光を運びたいと
私の心は 勇み立つ。
光る魂の萌芽が 
世界の土に 根を張るように。
暗闇に 神の言葉が輝き 
すべての存在を貫いて 響き渡るように。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

私の暗闇に小さく灯った炎。

握りしめた木切れに
そっと火をうつして、
寒くて 暗い 冬の雪道を歩く。

小さかった炎は
だんだん大きく めらめらと燃え上が

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第2週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第2週

第36週

私の本質の深みで
まもなく開示されるであろう 
世界が 神秘の言葉を語る──
「わたしの精神の光をもって
汝の仕事を果たせ。
わたしを通して汝を捧げよ」と。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

雲間から光が射し込む瞬間がある。

汝なすべし。

光に貫かれ、私は震える。

今ある全てを投げうっても、
ただそれを
ただひたすらに 
この胸に引き受けねばならない。

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第1週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】12月第1週

第35週

認識できるか。
魂の創造意欲の中で、
存在が自らを取り戻してゆくのを。
いま感じる。
この身に力を授かるのを。
唯一無二のこの自己が 
世界の自己の要素として 深く馴染んでゆく。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso) 

私の発する小さな光が
空に浮かぶ満点の星々が結ぶ
大きな大きな星座の一部なのだと思ったら、

しかも、
私の光がなければ
その星座は然るべく形を成さ

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