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二人展「道半ばの東京」終了しました!💐

昨日、二人展「道半ばの東京」が無事終了いたしました。
会場へ足を運んでくださった皆さん、贈りものやメッセージを送ってくださった皆さん、ほんとうにありがとうございました。

陳腐な表現になってしまいますが、ほんとうに夢みたいな二日間でした。

大好きな人ばかりに囲まれて過ごしていたから、終了後のがらんとしたギャラリーがあんまり寂しくて、片付けの最中はほとんど泣き出しそうでした。
素敵な花束とたくさんの荷物とともに、卒業式が終わったあとみたいな感情を抱えて帰路につきました。



開催の経緯はこちらの記事にも書きましたが、今回の展示はあくまでも「自分たちのために」という理由で行ったものでした。
東京を去り関西へ帰るわたし、そして、漫画の連載に向けて準備中である共同開催者・誠志の、創作活動のひと区切りとして。

言葉を選ばずにいえば、限りなく自己満足に近い。
顔の思い浮かぶようなごく近しい友人たちに見てもらえたらいい、という思いで開催を決めました。

結果的に、ものすごく趣旨に合った二日間になったなあと自負しています(設営や宣伝に関する反省点は山とありますが……)。

関西を中心とした各地から上京してきた人がお客さんの大多数を占めていたせいか、今回の個展のタイトルかつメインテーマ「道半ばの東京」に共感してくださる方がとても多かったように感じました。

自分の文章を目の前で読んでもらうことってあまりないのでずっとどきどきしていたのですが、それと同時にすごくうれしかったです。

至近距離で食い入るように読んでくれる方、うなずきながら読んでくれる方、何周も行ったり来たりしてくり返し読んでくれる方。
パネルの前に立つ皆さんの姿を後ろから眺めながら、ひとり勝手に胸を熱くしていました。あの景色は、わたしの一生の宝物です。

わたしの展示の内容は、大きく分けてふたつありました。

ひとつは、個展にあわせて作ったエッセイ集より抜粋したもの。
そしてもうひとつは、個人的に思い入れの強い東京の街にまつわるエッセイです。

(ぜんぜん目が開いてない写真)

どの文章も、自分の裸どころか大恥部をさらすようなものばかりでした。

何者でもない何も成し遂げていない、そもそも何を成したいのかもわかっていない。
そんな自分のありのままを見てもらいたいと思って書いたエッセイだったので、読んだ方たちから「優香ちゃんそのものが詰まってる」「すごく『生きてる』って感じがしたよ」と言ってもらえて、ああ報われたなあと思いました。



あとから読み返すとぜったい恥ずかしくなると思うのですが、自己陶酔屋さん(なにそれ)として、以下記録を残しておきます。

二日間を通して、開場直後を除けば、ずっとお客さんが複数人いる状態が続いていました。

自分には人望なんてぜんぜんないと思っていたのに、大切な友人や先輩、後輩、家族がひっきりなしに来てくれたのが、もうちょっと現実とは思えないくらいうれしくて(わざわざ京都や名古屋から来てくれた方も……)、ずっと信じられない気持ちでいました。

なんでみんな来てくれるんやろう。
なんでこの人たちには、自分の作品がこんなにも意図するかたちで届くんやろう。

そんなことを考えていたら、ほかでもない自分が、その人たちの人柄や作品や生き方を心から愛してるからなんかなあ、という結論に至りました。

恋愛に限らずなんでも、自分が愛してないのに相手には愛してほしいなんて、そんなおこがましいことはないと思っています。

とはいえ、愛したからといって愛してもらえるとは限らない。
にもかかわらず、来てくださった皆さんにはきちんと自分の愛が届いていて、たいへん図々しいけれども、だからわたしも愛してもらえたんかなあなどと考えたりしました。
(別に愛してはないのですが?って方は本当にすみません、、調子に乗りました)

完全両想いで形成された空間は、息がとまりそうなくらい幸福でたまりませんでした。
今回の個展をきっかけに、わたしは迷いなく愛に生きていこう、と決意を新たにすることができました。

大好きな皆さん、これからもずっと大好きです。
愛が重いけど許してください。



ああ、わたしは清々しいほど何者でもない。
個展をおこなった二日間、まるで自分が何者かであるように錯覚できたのは、ほかでもない来てくれた方々のおかげだったのだと、ひとりきりの丸ノ内線で今朝、痛いくらいに気づかされました。

電車の中で泣いてしまっても大丈夫。きちんとマスクをしているし、何よりもここは東京だから、だれもこちらを気にしていない。

たくさんの人に囲まれて過ごした華やかな時間から一変、まるで透明人間になったような心地がしていました。
わたしはこんなにもひとりで、ひとりきりだからこそ、結局は人とのつながりに生かされているのだと強く感じました。



そして、いっしょに二人展を開催してくれた誠志について。

じつは、商業誌での成功を目標(というより最終目標への手段)にしている彼にとって、書くことに対するわたしのモチベーションは失礼にあたるのではないか、という懸念が若干ありました。

「正直、別に何も書きたくない日のほうが圧倒的に多い。それなのに、じゃあもう書かなくていいね? と取り上げられそうになったら、待って待って、またいつか書くかもしれないから! と、必死で言い訳したくなってしまうのだった。」
(当日展示したエッセイより引用)

しかし、終了後に話す中で、彼がもっとも気に入っているのが上の文章だと知って驚きました。

「共感したくないのに分かってしまう、自分も紙一重だなと思わされた、ハッとする文章」とのこと。
文章を書くうえで、自分に嘘をつかないこと、誠実であることをいちばん大切にしているので、そこが響いたと言ってもらえてうれしかったです。

そんな誠志が当日展示したエッセイ漫画は、現在彼のツイッターで公開中です(期間限定なんかな?)。

考える余白の多い作品で、いろんな読み方ができると思います。
好きな絵・好きなシーンいっぱいありますが、わたしは特に9枚目の最後のコマにぐっときました。

ぜひ読んでみてください。
緻密な絵と胸に迫る演出のしかた、鋭くも優しい誠志の感性がとても好きです。



最後におしらせです。

会場で販売したエッセイ集「道半ばの東京」ですが、在庫の限り引きつづき販売しようと思います!
お会いできる方は手渡ししますし、遠方の方は郵送も対応します。

価格は1,000円(郵送の場合は送料込み)です。
コメントはもちろん、ライン、ツイッター、メールなんでも大丈夫なので、もし欲しいという方がいらっしゃればぜひご連絡くださいませ。

迷ったり逃げたり夢を食べたりしながら生きている、道半ばの皆さんのもとへ届きますように。

最後まで読んでくださってありがとうございました💐

優香

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