【国連の就職面接CBIとは?】

こんにちは。
今回は国連系列でよく用いられる就職面接のスタイルについてお話します。

私が以前勤務していたOECDは国際機関の一つで、国連のグループには所属しないのですが、採用方法などは非常によく似ています。
まず、書類選考の後、筆記試験と面接試験が行われますが、面接試験は、過去の経験や知識などについて聞く伝統的な面接に加え、グループワークや、CBIとよばれる面接様式が好んで用いられています。資系企業の就職面接などでも頻用されているようですので、近々英語での面接の予定がある方、そうでない方も英語のアウトプットの練習に非常に良いと思うので、ぜひ参考にしてみてください。

このコンピテンシーとは技能、属性、行動の組み合 わさった資質(Combination of skills, attributes and behaviors) のことで、
それぞれの機関や企業が、独自のコンピテンシーを定め ており、HPなどで その具体的な内容が公表されています。簡単に言うと、職務に必要な専門知識などとは別に、組織人としてどのように活躍できるかを判断するのが目的です。
たとえば、過去のチャレンジングな状況に対して、自分のがどのように対応したか、その経験を具体的に説明することになるのですが、採用側にとっては、採用後、候補者がどのように仕事をこなしていくか、または困難な状況へどのように対応するか、などを予測することができ、応募側にとっては、自分がどれだけ十分な経験を積み、これまで評価されてきたか、そして応募するポジションにいかにふさわしく、職務を全うできるか、をアピールする機会になります。また、同時に、説明能力や、状況把握能力、客観性や将来性など、履歴書では表現が難しい内容を披露する場面です。


例えば、WHOの定めるコンピテンシーもオンラインで掲載されています。ポジションはエントリーレベルのP1から課長レベルのP5まで (またはLevel1からLevel4まで)、ポジションにあった理想の資質が明記されています。


組織によってコンピテンシーは多少異なりますが、概ね同じです。
以下に、Core competencyと呼ばれるものを列挙します。
Professionalism
Integrity
Respect for Diversity
Communication
Teamwork
Planning & Organizing
Client orientation
Accountability
Creativity
Commitment to continuous learning
Technological awareness
Leadership
Vision
Judgement/Decision-making

これらの中から、それぞれの応募ポジションに必須とされる3−5個のCore competencyが選択され、応募要項に明記されています。


さて、CBI準備の方法ですが、
1.面接前に募集要項に記載されているCompetencyを必ず確認し、質問されそうな内容をイメージしましょう

2.それぞれのコンピテンシーに関して自分の経験に基づくストー リーを用意しましょう。

3.過去の経験を建設的に、かつ具体的に説明する練習をしましょう。
具体的には、’CARL’で組み立てます。
状況や問題点(Challenge or Contex)
自分の行動(Action)
結果と周りの評価(Results)
学んだこと(Learning)

注意点として、チームで仕事をしている場面を話そうとすると、主語を ’We’として答えてしまいがちなのですが、面接では、「あなたが」何をしたかを聞かれているので、一人称は’!’として、説明するようにしましょう。

CBIへの準備ができたら、実際の面接の流れをイメージしましょう。
1.面接官は3−5名、人種や性別の異なる関係者が出席し、それぞれの自己紹介を受けます。
2.面接の流れについて説明があり、本番スタートです。
3.まず、ポジションに応募した理由について聞かれます。これは定番ですね。
4.CIBでは3−5問の質問があり、それぞれの回答に対し、面接官から質問が追加されることもあります。
5.最後に質問はありますか?
と聞かれて、終了です。

以上の内容はこちらから解説されていますので、御覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=E3-WKWpNl3I

よく聞かれる質問と回答の構成の仕方も参考になります。
https://www.youtube.com/watch?v=wgxgzJ6Nx3M&t=57s


国連の面接を受ける機会はなかな家内かもしれませんが、過去の経験を説明する場面はどのような面接でもよくありますので、
パターンを意識して練習すると、より具体的で内容が伝わりやすい回答ができると思います。

語学試験でも、IELTSでは2分間でスピーチをする問題がありますので、このトレーニングをしておくと、自分の過去の経験を整理でき、
また表現力を鍛える練習にもなると思いますので、ぜひ試してみてください。


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