年末年始に読んだ7冊と、考えたこと
※これは私が2021年年末〜2022年年始にかけて読んだ本とそれを元に考えたこと、2022年は何を大切にする1年にしたいのか、を乱雑に書いたnoteです。
会社のみんなには思考を共有したいので暇な時にでも是非読んでいただけたらなぁと思うし、公開することで思考整理につながるので外部にも公開をしています。
年末年始に読んだ7冊、サクッと羅列
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思ったよりも沢山の本を読むことができた最高の年末年始になりました。しかも読んだ本が全て良かった!
私にとって読書とは娯楽の意味が強いですが、読んだ本から思ったこと・考えたことを文章にすることで自分の日常に落とすことができるので、以下雑多に羅列します。
※読み返してみると本当に雑多です...すみません...
利益に対する意識が甘くなかったか?
2021年は「家庭料理のテイクアウトステーション・マチルダ」という事業を立ち上げることに必死になった1年でしたが、2022年は事業としての拡大可能性を証明しないといけません。
飲食というビジネスをよく知り「経営をする」ということから逃げてはいけない1年になる。という思いがあり、知人のススメで『稲盛和夫の実学―経営と会計』と『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』を読みました。
法人を設立して1年まだ経っていないペーペー会社なので、「とにかくお客様に出してみてファンを」と動いてきた2021年の動き方は間違っていなかったと思います。
一方で、事業計画を考えるときに利益率について「飲食の利益率は大体このくらいだから、まあ数%出るところをまずは目指せば良いか」という甘えがあったことを痛感しました。
「飲食は利益率が低いから」「社会にインパクトを与える指標は売上」という思い込みがあったのは間違いありません。
PL管理への意識が弱く、その結果動き出しが年末になってしまいました。
この間山ほど発生していた、「数字をちゃんと把握していないからこそ曖昧になっていた意思決定や困難になっていたコミュニケーション」を回想するたびに、なんとも言えない、 ((((;゚Д゚))))))) という気持ちになります。
私たちが社会に生み出す価値が「利益」であり、お客様だけでなくチームメンバーや株主含め、マチルダに関わる全ての人たちに対して少しずつ幸せを生み出していきたいと思うのであれば、財務体質を軽視せず、多様な選択肢を取れる会社にすることが必要です。
私は経営管理に感してとても不勉強だったので、どのような数字をどのような観点で見ていくことが必要か、先述した本たちを読むことが、良い学びとなりました。
「中庸」で良い、「中庸」が良い
最近、自分の中で中庸という言葉が理解語彙から使用語彙になってきました。
「極端な方が良い」
いつからそういう思考になっていったのか。
私は自分の周りの社会から常に多大な影響を受けているわけですが、少し前までどんな事柄に対しても基本的には「極端な方が良い」「極端な方が何かをやり遂げられる」と思っていた気がします。
稲盛和夫もそうですが、特に渋沢栄一はどんな事柄に対しても中庸、言い換えるとバランス感覚が大変優れていたのではないかなーと、年末年始の読書から感じました。
「バランスを取る」というとなんだか中途半端で意志が強くないような印象を持ってしまうのですが、「中庸」というと、あら不思議。そんな印象が消える気がします。(気がするだけかもしれない)
視野を広く物事の両面を理解し、信念をもとに全てのことに行き過ぎず中庸である。
しばらくは「中庸」が自分のキーワードになりそうな予感がします。
多様性とコミュニケーションへの覚悟をもっと
多様性であることの重要性は、すでに直感を超えて科学的に立証できるところまできています。
そして、多様性を大事にする組織でありたいと、私自身も思っています。
一方で、「多様性を大事にしてやっていけるのかな?同一性の強い組織の方が世の中うまくいくんじゃないの…?」とその難しさに途方に暮れる2021年でもありました。
同じ日本人で、東京に住んでいて、マチルダの事業に共感を示してくれた、たった10数名のチームの中にも多様性を強く感じていて、その多様さを受け入れられていない自分に気がつくたびに途方に暮れていました。
多様さを受け入れていくのであれば、組織全体でコミュニケーションの力を鍛えていくこと、対話癖をつけることが絶対的に必要です。
はてさて、コミュニケーションの力を鍛える、対話癖をつけると言ってもどうしたものか。と思っていた時に、『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』を読みました。
NVCとはNon-violent Communication(非暴力コミュニケーション)の略です。NVCのプロセスは以下↓
このプロセスで相手に自分の考えを伝えていく。そして相手が伝えてきたものを受け入れる。
常に上記のプロセスを意識してコミュニケーションを取ることで、価値観の違う多様な人同士であっても理解し合えるとのこと。
本で読むのと実際のコミュニケーションに取り入れるのとでは大きな差があるようにも思いますが、大いに参考になる内容でした。
少なくとも、「自分をよく理解して、相手をよく理解しようとする」という行動によって私たちのコミュニケーションの力が少しずつ向上していくのは間違いなくて、組織全体として、コミュニケーションや対話への強度をもっともっと持てる1年にしたいと思っています。
全てが「ある意味で間違っている」ことに定期的に愕然とする今、どうやって生きていけば良いのか
稲盛和夫と渋沢栄一を読んでひとつ強い違和感を持ったのは、そこに「正義」や「正しさ」という言葉が沢山出てくることです。
その精神力の強さは大いに尊敬する一方で、それだけ強く「正しい」という気持ちが持てたのは時代背景もあったのではないでしょうか。
令和に生きる私は、「行動全てがある意味で間違っている」ということに定期的に愕然としています。何が正しいのかなんて、何も分からない時代に生きています。
私たちが心血を注いでいる「家庭料理のテイクアウトステーション・マチルダ」で例をあげると、
ラストワンマイルの配送はない一方で、ステーションを運ぶために大型のトラックを使用していたり。
当日調理で作り置きではないためフードロスはないが、その分毎日大量のフードパックを使用していたり。
お客様に全力で向いてやっていたら、いつの間にかチームメンバーを置き去りにしていたり。
大小あれど「良いと思ってやっていることが、ある意味で間違っている」ことを、毎日、本当に毎日、自覚して自己矛盾として溜まっていき、定期的に愕然とするのです。
年末年始に読んだ本で、私が一番「読んでよかったな」と思う本は森田 真生氏の『僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回』です。
引用文章が長くなってしまいますが…ご紹介。
上記の文章たちは、マチルダの事業に直接当てはめられるわけではないものの、心打たれるものがありました。
私もこういう心持ちで生きていきたい。
2022年に大切にしたいこと・3つ
最後に、上記のようなことをぼんやりと考えている私が2022年に大切にしたいことを明記しておきます。
マチルダの事業性を追求すること
→マチルダが大きくなることを証明して、きちんと利益を出して社会に貢献していく存在にしていくことにもっと正面から向き合って、そのためには恥ずかしながら苦手意識を持っていた会計についても学んでいきます。多様性を受容し、コミュニケーション力を追求すること
→上に書いた通り。ふと気を抜くと同一性を求めてエコーチェンバーの中にいたり、「もういいや」とコミュニケーションを放棄してしまう癖があるので、まず私自身が多様性の受容とコミュニケーション力の追求を大切にして、マチルダ全体に伝播させていきます。「家族のことを考える時間」をもっと多く取ること
→これは唐突感がありますが、去年は家族と過ごす時間はありましたが、家族のことを考える時間は極端に少なかったと思います。
そのことに私自身が納得していないので、今年は強く意識したいところ。
特にサプライズのない3点になりましたが、全てにおいて「中庸」というキーワードを頭の片隅に、前進していきたいと思います。
頂いたサポートは全て本となり、私の知識となります。