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呼ばれた人しか行けない?「天河大弁財天社」で五十鈴の響きに耳を傾ける【奈良神社ツアーその4】

息子の研修旅行の日程に合わせて、ひとり旅。
めちゃくちゃディープな奈良の神社ツアーに参加した話のつづき。

1はこちら。

丹生川上神社(中社)の記事はこちら。

丹生川上神社(下社)の記事はこちら


5.呼ばれた人しか行けない?天河大弁財天神社


丹生川上神社(下社)の次は、天河大弁財天社へ。

天川って、天河伝説殺人事件って昔の映画であったなぁ、程度の記憶で
まさか自分がこの地を踏むとは思わなかった。


話を戻して、こちらは奈良県の天川村というところにある、弁財天を祀る神社。

イチキシマヒメ=弁財天と同一視されているよう。
七福神の弁天さまって言ったらわかるかしら?


いらすとやにあった!

呼ばれたのかどうかわからないけど、たまたま日程が合ったツアーに組み込まれていたので「呼ばれた」ということにしておこう。ふふふ。

5-1.うっかり奥宮から参拝

天河の入り口を入ろうとして、なんだか変な道に迷い込んでしまった。道なりに進んでたどり着いたのは、なぜか鎮魂殿(禊殿)。

なんとこちらは神社マスターの萌絵さんも来たことがなかったらしく「ここにあったんや!!」と驚く。

祀られている神さまは
天之常立大神・国之常立神・宇賀御魂大神・経津主大神・天之安河大社大神(天河大辨財天大神)・百柱御神霊

と、ビッグな面々。

しっかり禊をして清めてから来いよ!ということなのか、なぜか奥宮に案内されてしまったので、まずはこちらで参拝。

道を戻ろうとすると、山からビューンと風が吹いて落ち葉がカラカラと乾いた音を立てて転がった。この辺一帯は吉野杉が有名。すっと立ち並ぶ杉の山々を背景に、赤や黄の葉がきれいに舞う。なんて美しいんだろう。

すっと立つ杉の木が美しい!

神話の中では「禊」といえば「水」なんだけど、風を浴びることも禊の一種、ということで、思いっきりいらないものを風で流した(つもり)で、いざ拝殿へ。

5-2.吉野の山に映える鳥居

さてツアー最後の神社、大弁財天の鳥居に。奈良の奥地、吉野郡天川村。この土地ならではの風景よねぇ。

ここは、さきほど訪れた丹生川上(中・下)とはまた全然違う空気感。あちらが丹生川沿いにあったのに対し、こちらは山の中なので、その雰囲気の違いかな?

龍神にゆかりがある神社とはいえ、丹生川上のスッキリした感じとは違って、「わたしはわたし」的な個性のある感じ(言語化難しい)



手水舎はもちろん龍神さん。

5-3.五十鈴の響きに耳を澄まし、心を静める

こちらの目玉は「五十鈴(いすず)」

この五十鈴、古事記の神話にも登場します。

アマテラスが、スサノオの悪行続きに「もうやだ!」といって天野岩戸に隠れてしまったときに、なんとかアマテラスを引っ張り出そうと画策し、引きこもったアマテラスに聞こえるようにお祭りして、気を引くことにしたそうな。
そこで祭りでどんちゃん騒ぎをするのにアメノウズメという踊り子が、この五十鈴の形の「神代鈴」をつけた矛を持って舞ったところ、アマテラスさんが「なぁに、その楽しそうな宴会は」と出てきた、という神話。

あらすじをざっくりまとめてみました

アマテラスは太陽神なので、隠れちゃうと農作物など影響が出るので、めちゃくちゃ困るわけで。アマテラス嬢を引っ張り出したすごい鈴!ということで、これと同一視される「五十鈴」もご利益があると祀られるようになったそう。

アメノウズメは、踊りや芸能の信仰もあるので、こちらのご祭神・弁財天さまに加えて、アメノウズメが持っていた矛の鈴も加わり、芸能人の信仰が篤いのだろう。

この絵だと鈴が5個に見えるけど、実はこれは3つついてる鈴の二重重ねで、この形のお守りが、五十鈴を上から見た図。

この3つの鈴が、

それぞれ、 

●「いくむすび」  
●「たるむすび」  
●「たまずめむすび」

という、魂の進化にとって重要な三つの魂の状態(みむすびの精神)をあらわしているそうで、

この3つを統合し、進化する。という意味合いがあるそう。

ちょうどお酒を献上しにきた方がいらして、この五十鈴を鳴らしていたのだけれど、とにかく今まで聞いたことがないようなシャララララ・・・という美しく、かつ不思議な音色。ちょっとトランスに入りそうな、魅惑的な音。

お守りに買った根付けも、シャララララララ・・・と長く響く仕様になっていた。

こちらの拝殿、明るく加工しているけれどもっと薄暗くて、なんでこんなに暗いんだろう?と思うほど。

けれど薄暗さがかえって心を鎮めるのに良さそう。
拝殿を眺めるところに椅子があり、そちらでしばし、それぞれ静かに時を過ごす。

山の中で人も少なく、静かな空間で、心が鎮まる。

拝殿の向かいには舞台が。能をはじめ、さまざまな芸能が奉納されるのだそう。

こちらは芸事の神さまと言うことで、わたしは「フラメンコの上達」も一緒にお祈りしてきた。来年は発表会もあるし、またひと皮むけたいなぁと。


5-4.鳥居を望む茶房で、おぜんざい直会

お参りを終えて鳥居を出ると、鳥居の脇にカフェっぽいものを発見。少し疲れたのでお茶でもしていこうと入ると、道を渡った向かいにも席があるのでそちらへどうぞ、とのこと。

案内された場所は、ガラス越しに鳥居を望むベストスポット!暖房が効いたお座敷で、ほっこり。

ふだん甘いものをめったに食べない私だが、山の中で移動が多く、少し疲れていたのと、実はこの日、前日ひとり旅の解放感で飲みすぎちゃって二日酔いもあったので、無性におぜんざいが食べたくなり、注文。

甘すぎず優しいお味で、塩昆布で塩っ気も入って、身体が温まった。

甘いものって小さいころから苦手なんだけど、塩っ気が入ると結構いける、というのが最近の発見。

苦手だったかぼちゃの煮物も、塩を強めに入れたら美味しかったし、ハマっているチョコチュロスのお菓子も、塩っ気があって美味しいんよね。疲れたときに甘いもの、美味しいとわかった。歳かなぁ。(笑)

このカフェの周りには大銀杏も。

一緒に参加した方に、カードを引いてもらった。なんとその場にいた4人ちゅう3人が同じカードが出て、「いまここ」がテーマだねぇと盛り上がる。

そうそう、この日は満月の皆既月食の日でもあり、スピや星読みにあんま詳しくないわたしは知らなかったけど、皆既月食ってエネルギーに満ちた日だそうで。

図らずともそんな日にお参りできて良かったなぁ、とありがたく思った。


5-5.お守りと御朱印


最近はお守りをコレクション的にいただくことも多いのだけど、今回のツアーテーマは「統合」だったので、この五十鈴のテーマとバッチリあっている。とのことで、根付けをいただく。

ついでにネックレスまで欲しくなって、ついついいただく。(笑)

御朱印はこんな感じ。いままでもらった御朱印の中でも、かなり個性的な文字・・・かな?


天河弁財天社の詳細はこちら


5-6.ツアー最後に

丹生川上神社の中社、下社、そして天河弁財天社、と3社を回ったが、どこも奥地にあるため、朝9時集合で、3社回って解散したのは午後6時。ほんとうに秘境に連れて行ってもらったなぁと思う。

たまたま息子の旅行日にぴったりタイミングがあったこの日に、水神を巡る奈良ツアーがあったので、行き先を奈良に決めて、ツアーはもちろん、ひとりでも神社を回った。

ひとりを楽しめるソロ活には、神社巡りがとてもやりやすいという理由もあるけれど、それ以外にも、神社を巡ることで昔に思いを馳せ、いまここいにいる自分そのものがありがたいのだ、という実感とか、先人のおかげでここにいられるのだな、とか受け取るものがたくさんあるなぁと思う。

最後に萌絵さんが手作りの和菓子を直会用に分けてくださった。甘さ控えめでとっても美味しく、奈良の日本酒と一緒にいただきました(お茶じゃないのがわたし流)

自分ひとりでは絶対にチョイスできない行程で、しっかりとしたガイドとサポートをいただいて周った奈良、吉野エリアの神社ツアー。めちゃくちゃ充実していたなぁ。

神社をまわる中で、家族や関わる人の安寧と、これからの自分の成長の後押しをお願いしてきた。必要なときにはきっと、後押しをしてくださるだろうと安心して、あとは自分が精進するのみ。

また日常に戻って、忙しくも充実した毎日を過ごしていこうと思う。

今日もお読みくださりありがとうございました!

※これらの神社は、くれや萌絵さんのご利益ツアーで訪れた。神社ツアーが気になる人はこちら。


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