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息子のセンスに脱帽。親バカを炸裂させて幸せに浸る瞬間。

中3になる息子はときどき、「めちゃくちゃセンスいいなぁ」と思うものを作るときがある。

昔から割と色とかデザインセンスがあった息子。小学校入学のランドセル選びは「暗い色は嫌だ」と頑なにダークカラーを拒否。

自分で「キャメル×ブルー」という色選びでオーダーすると決めた。色のセンスがないわたしは、そんな色合わせってどうなの?とドギマギしていたが、実際に届いたランドセルは、幼稚園児が選んだとは思えない超オシャレなランドセルになった。

小学生のときには、なんとなく作ったダイオウイカの版画の色とセンスにわたしが心を奪われ、思わず額装してリビングに飾った。

ちなみに本人は「適当につくった」とのたまったが、ユニークな表情と新海っぽい雰囲気。こんな色遣い、思いつかないよなぁ。と感心している。

それ以来、息子のセンスには一目置くようになった。

そんな息子が先日、中学校から持ち帰って、放り投げてあった美術の作品に目を奪われた。

彫刻刀で版画を彫った原本らしい。
テーマは「植物」だったので、「ウツボカヅラ」を描いたそう。

親バカかもしれないけど、このウツボカヅラ、どこかの商業デザイナーが描いたような現代的な雰囲気があるなぁと思って、「すごいすごい!」と絶賛した。

すると全然気合の入ってない表情で「えー、そうかなぁ?」と息子

版画は提出しちゃって、手元にないらしい。家で刷ろうかな。

息子はイラストなど家で描くのは大好きなのだが、学校の美術の時間は「テーマが決まっているから嫌だ」と言って、ほとんどの場合やる気のない作品を作る。

今回も「植物」と言われて興味がなかったし、面倒くさいから早く終わらせたかったから、小さいものじゃなくてドカンと大きなウツボカズラを描けば、早く楽に終わるだろうという理由で選んだそうで。

植物には興味がないけれど、危険だったりエグイ物は大好きなので、以前国立科学博物館の「植物」展でも展示されていた「ウツボカヅラ」にしたのだろう。

そして途中まで周りを彫り進んだのだけれど、だんだん疲れてきて辞めたくなり、ふと見たら「真ん中で割ったらカッコいいじゃん」ということで、サボれるしおしゃれだし一石二鳥ということで、こうなった。

という全く肩の力が抜けきった作品。

「削ぎ落された美」というのだろうか、ぜんぜん気合が入ってないのにこのクオリティがうっかり出てしまう息子に、ときどきものすごい潜在的才能を感じる。

以前のダイオウイカも「彫刻刀で彫った版画」だったので、もしかしたら版画のセンスがあるのかもしれない。

せっかくセンスがあるのだから、もう少し入れ込んで、美術部に入るとか何かすればいいのに「まったく興味ない」らしい。

才能は伸ばさないと伸びないけど、伸ばさなくちゃいけないわけでもないんだよね。本人が興味ないなら仕方ないけど、もったいないから、将来なにかに生きるといいなぁ。

美術の授業など、堅苦しくて縛られる芸術は嫌いだ、とのたまう息子。自由が大好きで学校や人付き合いは、自分が合わせるのが疲れるから、家が一番好きなんだって。

そんなインドアな息子は、いわゆる普通の中学生ではないかもしれないけど、ときどきこうやって私を驚かせてくれる。

アートって特に個人の好みや感覚が分かれるので正解はないのだけど、わたしは「息子のセンスすげぇ」って思う。

もしかしたら親バカで実際よりもよく見えてるのかもしれないけど、親バカだっていいじゃないか。

子どもの一番の味方である親が子どもを心からすごいと思える気持ちって、大事だと思うんだよねぇ。

日本て特に、できているところより足りないところに目が行きがちな文化、というかお国柄だと思うんだけど、自分の子のダメなところばっかり言ってるより、いいところを思いっきり褒めてアゲアゲになってる方が家庭が明るくなるし、子どもも親も幸福度が上がると思うんだよねぇ。

と余裕ぶっこいてるわたしだって、息子にブチ切れることも多々あるし、この子このままで大丈夫なんだろうかと頭を抱えることもある。

だからこそ、いい!と思ったことは全力でいい!ということって、大事だなぁと思う。

周りのママと話していても、自分の子をホメホメで絶賛している人ってあんまりいない感じがするし、全国親バカネットワークでも作って、子どものいいところをホメホメしまくって親子でハッピーになっちゃおうぜみたいなムーブメントでも起こしたい気分だ。

まぁそこまでしなくても、わたしはわたしで息子の個性的な部分に悩まされる分、同じくらい息子の個性に魅せられているわけで。

育児に手がかかってしんどい分、ものすごい潜在能力を秘めているのでは?と思うとワクワクするし、

日ごろ気難しくて個性が強い息子に手がかかりすぎてへとへとになることも多いからこそ、どこかでその潜在能力を炸裂して、いや、炸裂しなくてもいいけど、将来自分の人生を楽しく生きてくれたらいいなぁと思ってやまない今日この頃だ。

今日もお読みくださりありがとうございました!

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