【詩】幸せになりたいけど、なりすぎたくない。
幸せになりたい
だけどいつまで経っても
絵に描いたような幸せは訪れそうにない
それはきっと私の心がそうなれていないから
有り余るほどの富を得てしまえば
自分が自分じゃなくなるような気がするし
扱いきれないほど広い家に住んでしまえば
一人でいることがもっと寂しくなる気がする
抱えきれないほどの愛を得てしまえば
それ以上のものを返せない自分に
後ろめたさを感じてしまう気がする
ぜんぶ「気がする」だけで
まだ訪れてもいない幸せな未来を
恐れる必要なんてないはずなのに
私が本当に求めている幸せってなんだろう？
もしかしたら
私は大きなも幸せを得ることよりも
失いたくないものが多いのかもしれない
いまの自分自身が持つ価値観や倫理観
私のまわりにいてくれる大切な仲間や家族
大きな幸せを得て
それら全てが離れていってしまうことが怖い
だから私は
無意識に幸せのリミッターを掛けてきた
どうしたらいい
いや
本当はどうもしなくて良いのかもしれない
未来を見過ぎなくていい
未来を思い描きすぎるから今に満足できない
まずは今ある幸せをたくさん見つけること
美味しいご飯を食べることができたとか
好きな色の服を選んで出掛けたとか
そんな些細なことでいい
ないものばかり見て下をむくのではなく
あるものに幸せを見出して顔を上げてみれば
きっとタンポポの綿毛のように
風に乗ってふわりと飛んできた幸せのタネが
手のひらに舞い降りることがあるかもしれない
タンポポの綿毛って
そう簡単に掴めるものじゃないでしょう？
大きな突風の中では見つけることができないし
大雨が降ってたら飛び立つこともできない
だけど
温かい日差しと穏やかな風の中であれば
ふんわりと舞い上がって
私のもとに飛んできそうな気がするでしょう
タンポポの綿毛を掴んだって幸せになれない
なんて思わないでほしい
だってその綿毛は花を咲かせて
そしてまたいつか風に乗って綿毛を飛ばし
新しい幸せを運んでいくのだから
きっと幸せってそういうものだよ
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花崎由佳(はなさきゆか)
『ココロに灯りを、人生に彩りを』をモットーに
私が撮影した写真と、エッセイやコラム、
ラジオ配信をお届けしていますஐ.*+
普段はこんなお話を書いてます↓
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