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パラレルキャリアを考えるためのヒント #1

今、働き方改革、副業解禁、という流れでパラレルキャリアに対する関心の高まりを感じています。加えてこの新型コロナウィルスの流行下で、多くの企業が在宅勤務に切り替えています。恐らく流行がおさまっても、もう元のように会社で顔を合わせるのが当たり前という働き方に完全には戻らないでしょう。だって、「原則在宅勤務」で業務がおおむね回ることが証明されてしまったのだから。

もちろん、在宅勤務と言ってもこどもがずっと家にいて仕事どころではないという人もいます。一方で、在宅勤務を時々でなく毎日のようにやってみたことで、フリーランスや事業を始めたばかりの起業家の働き方や、パラレルキャリアの実現可能性などについて、具体的なイメージが湧いた人もきっといると思います。

今日はこの機会にパラレルキャリアを考えてみたいと思っている人のために、少し具体的に考えるためのヒントを記しておこうと思います。

1. 自分ができること・やりたいこと・制約条件を考える

まずは、自分ができること、持っているスキル(CAN)/自分がやりたいこと、好きなこと(WANT)/自分がやらなければいけないこと、従わざるを得ない制約(MUST)の3つを考えてみます。

CAN/WANT/MUSTの3つが重なる領域が目指すべきキャリアである、というのを会社の節目の研修で知りました。この枠組みは、会社でのキャリアを考えるときだけでなく、パラレルキャリア、起業を考える上でも参考になります。

CANとWANTはブレスト的にとにかくたくさん出すことがポイントです。ここがビジネスアイディアの源泉になるので、ふんだんにあればあるほど良いのです。小さなことでも良いので、思いつく限りどんどん出しましょう。

MUSTに当たるのは、会社で言えば経営方針、部門の方針、事業計画などが当てはまるでしょう。パラレルキャリアや起業を考える上では、個人的に置かれている環境に由来するものが多くなると思います。例えば、会社の仕事は辞めない!ということそのものも重要な制約条件です。子育て中の人であれば、18時以降はこどもとの時間に充てる、などもあるでしょう。

CAN/MUSTと異なり、ここで、はどうしても譲れない・考慮に入れたい極めて重要なもののみ挙げるようにします。制約が多いとそもそも何もできなくなってしまいますし、制約だと思っていることの多くは、実はちょっと視点を変えると大した問題ではなかったりするものだからです。

2. これまでに得た人脈を時系列で棚卸しする

次に、学生時代を含めて今までにできた人脈を、〜25歳、〜30歳、〜35歳、〜40歳、それ以降などと時系列に4-5つの区分に分けて、所属したコミュニティやグループを、従事したアクティビティなどと紐づけて書き出します。重要な人はバイネームで。そのグループ・人から自分が何を得たかも一緒に。

3. 1.2.を踏まえて、自分の“第3の領域”を考える

私が第3の領域と呼ぶのは、家族/家庭(第1)、会社/仕事(第2)以外で自分が能動的に、楽しんで参加するコミュニティ、従事するアクティビティ、学ぶ領域などのことです。

まずは、キャリアになるかどうかはさておいて、この“第3の領域”を思いつくだけ出してみます。

1.2.の作業だけでどんどん出てくるならそれで大丈夫でしょう。もし行き詰まったら、下の2つの問いに対する答えを考えてみてください。

自分が半径5メートル以内の人を幸せにすることができるとしたら、それはどんなことか?

自分がnoteやブログで定期的に記事を書くとして、どんなテーマなら継続して書けそうか?

これらの作業ができて、案が複数出てきたら、次はそれを絞り込んでいく作業になります。もしもこの作業をして案が1つ2つしか(もしくはひとつも)出てこなかったら、少し時間を空けて再度同じ作業をしてみてもいいかもしれません。

ビジネス案を出すときに、初めから「こんなのは他の誰かがとっくにやっている」とか、「お金になるかわからない」とかいったことを気にして、多くの案を自ら却下してしまうことがあります。でも差別化だのマネタイズだの、そういうのはもっと後の工程で考えるべきことです。まずはやってみてもいいなと思えることを出し切って、もうこれ以上はどこをどう搾っても出ない!となってから、差別化とかマネタイズとか、いろんな現実的な条件を使って絞り込むのです。

アイディアを出し切るには、恐らく1日では足りないでしょう。いったん出し切ったと思ったら、一晩寝てまた翌日付け足してみます。1週間置いてまた付け足してみます。そうやって、少し時間をかけるほうがうまくいくかもしれません。

私も最終的に何をするか決めるまでに、思いつく限りのビジネスのネタをノートに書き出していました。起業を具体的に考え始めたのは2013年で、だらだらと案出しの時期が続き、領域が決まって動き出したのは2017年です(長い時間をかければ良いというものではないです)。

今回はここまで。次回は、とりあえずでたらめに出した案を絞り込む作業について書いてみたいと思います。

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