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【修学旅行の取り組み】ヒロシマ:折り鶴の取り組み編


広島への修学旅行の取り組みで、調べ学習とほぼ並行して行うのが、折り鶴の取り組みです。(小学校6年生のお話です)

ちなみに、前回の「調べ学習編」はコチラ


平和記念公園にある「原爆の子の像」に折り鶴を捧げるのですが、この折り鶴は全校児童で折ります。

全校で平和への願いを込めて折った鶴を、6年生が代表で広島に持っていって捧げてくるのです。

年に一度行っていることなので、学年が上になるにつれ、子どもたちも「ああ、あれね」とピンとくるようになります。

そんな、校内でも定着している取り組みについてご紹介します。



1.事前準備


・折り鶴はどんな形で捧げるのか

大きく分けて、「折った鶴を広げずにそのまま糸を通して束ねる」スタイルと、「メッセージを込めた絵になるように、敷き詰める」スタイルの2つがありました。

子どもたちによる「折り鶴実行委員会」で決めるところもあるようですが、私が担任した時は、すべて「糸を通して束ねる」スタイルでした。

絵にする時は、子どもの考えたデザインをエクセルなどで色分けをして、何色が何羽必要かを明らかにしておいて、その数の折り紙を準備する手間が必要になります。

・一緒に折りに行くクラスの分担

だれが、どのクラスに行くのか分担します。

どの学年もクラス数が同じなら苦労しないのですが、そうではない時は調整が必要です。

どのグループにも折り鶴実行委員がいて、その子たちを中心に相手クラスの担任の先生とやり取りができるようにしておきました。

・趣意説明と練習

いきなり「鶴を折りに来ました」ではなく、なぜこういうことをするのかということを事前に、一緒に折るクラスに説明しに行きます。

どんなことを話すのか予め考えさせて、グループで練習もさせます。


2.絵本の読み聞かせ


「原爆による白血病で亡くなった禎子さんの像に折り鶴を捧げる」ということや「原爆でこんなできごとがあった」ということを伝えるために、6年生が絵本の読み聞かせをしていたこともありました。

調べ学習同様、司書さんにもお願いしておいて、子どもたちが絵本を手にできるように確保してもらいました。



どんな絵本を読み聞かせに使っていたのかご紹介した記事はコチラ


グループで1冊の絵本を読み聞かせるので、役割分担や読む練習の時間も必要です。


3.鶴を折る


6年生が説明しつつ、鶴を折ってもらいます。

説明されなくても折れる子もいるのですが、知らなかったり苦手だったりする子には、6年生が横について手伝います。

実は6年生も折れませんでした……という笑えない話もたまにあります(^^;)

折ってもらった鶴は回収して、糸通しや絵に敷き詰める作業を進めます。


4.行ってきます集会


でき上がった折り鶴を全校児童にお披露目するのと、自分たちは平和の学習をしに行ってきますという改めてのお知らせをする「いってきます集会」をします。

コロナ禍もあり、集会の持ち方もこの数年は毎年変化しています。

集会では、広島で行う平和セレモニーで歌う歌を演奏することが多いです。

これまでの学校で歌っていたのはこのあたりの曲でした。

・青い空は(作詞:小森香子 作曲:大西進)
・折り鶴(作詞・作曲:梅原司平)
・ヒロシマの有る国で(作詞・作曲:山本さとし)


5.当日のセレモニー


平和公園に到着したら、まず原爆の子の像の前でセレモニーを行います。

6年生全員で像の前に並び、平和の誓いを述べ、折り鶴を捧げます。

修学旅行のシーズンだと像の前には常に何校かが順番待ちをしているので、子どもたちも周りの人の多さにちょっと緊張しつつも、練習の成果を発揮していました。


6.報告集会


帰ってきてからは、調べ学習のまとめをします。

そして、再び全校集会で修学旅行で学んだこと、折り鶴を捧げてきましたと報告する「報告集会」をします。

学んだことの報告スタイルは学校や学年でいろいろでした。

・ちょっとした劇仕立てにする
・スライドや動画を映して現地の様子を見せながら報告する
・呼びかけ形式で、せりふで報告する

朝の全校朝会の時間帯ですから、短い時間で伝えられるようにします。

また、模造紙で作った班ごとの調べ学習のまとめは、他学年にも見てもらえるように下足室の広い所や階段横の壁など、多くの児童職員が目にするところに掲示しておきました。



以上、私が経験してきた学校の修学旅行の取り組みをご紹介してきました。

時代やその時の状況で変わってくるものだと思いますが、何かのご参考になったらうれしいです。


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