ザリガニとわたし。
夏が来ると、小学生の頃を思い出さずにはいられない。
あの頃は、ポケモンと、駄菓子屋と、ザリガニが好きだった。
小学生の頃の私は、とにかくおてんばだった。学校が終わるとすぐに友達と、近所のドブに行って、ザリガニをひたすら捕まえていた。
とにかく捕まえまくって、10匹くらい、家で飼っていた。
母親が、夜になると一斉に動き回るザリガニの音で起きるのがつらいとぼやいていたことを思い出す。
それでも、ザリガニをドブに返してこいと言わなかった母親は、偉大だと今になって思う。
朝に起きたら、共食いをしていて、ショックを受けたことも覚えている。
「ザリガニっておんなじ水槽に一緒に入れちゃいけないんだ。別々で飼わないといけないんだ。」という学びをしたのもこの頃だ。
ザリガニはとにかくとてもきたない水でも生きていける。でも、当時の私はとにかくめちゃくちゃ水槽を綺麗にしていた。1週間に1回は水槽を洗っていた記憶がある。
でも、綺麗な水でも生きていたから、居心地は悪かったかもしれないけど、大丈夫だったのかな。
ザリガニは、10本足があって、2本が大きなハサミだ。残りの8本の小さい足にもかわいいハサミがついていて、その足で餌を拾って口に入れる。その瞬間を観察するのが大好きで、餌を水槽に入れては、餌を食べる姿をずっと見ていた。
ちょっと甲羅が汚れてきたら、使わなくなった歯ブラシでゴシゴシ磨いてあげていた。そしたら怒られて、ハサミで指を挟まれて血が出たこともあったな。ザリガニよ、あの時は痛かったぞ。
ザリガニは、逃げる時に後ろにぴょんぴょんと跳ねて逃げる。気づいたらものすごい距離まで逃げていて、焦って探した日もあったな。
結局、10匹のザリガニたちは、私が大きくなるにつれて、お世話することが難しくなって、捕まえたドブに返した。10匹のザリガニたちは、あっという間に濁った水の中に隠れて消えた。
今思うと、ファインディング・ニモみたいな感じで、離れ離れになった家族と再会できたかな。「おかえり!」とか言い合ってたのかな。
こうしてザリガニとの思い出を言葉にしたら、ザリガニをまた飼いたくなってきた。
夫に、「ザリガニ飼いたいって言ったらどうする?」って聞いたら、「え、いいんじゃない?笑」って言っていた。
うーん、飼ってみるのもいいかもな。
でもどこにいるんだろう。探すところからだ。
もし次飼うとしたら、1匹…..かな。
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