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とにかく人を楽しませ、自分でなんでもつくる、全力すぎる母の話。

母は自分で「楽しい」を作る人だと思う。誰かに楽しませてもらおう、サービスを買って楽しもう、ではなく、「楽しいことは自分で作れる」ということを小さい頃からずっと体現してくれていた。クオリティは触れないでおこう。

だからこそ、私自身、楽しいことを自分でつくることが大好きだし、楽しいと面白いは自分で作れる、と思っている。(残念ながら可愛いは自分で作れる、とはならなかった。)


今年も帰省する予定があるが、母よ、今年は何の「楽しい」と「面白い」をつくっているのだろうか。娘は、密かに楽しみにしているよ。

ということで、母の全力で、わたしたちにとっては「謎」のシリーズを御覧ください。1つでも笑ってくださった方と仲良くしたいです。


謎の飲み物


「うわ〜、あかんわあ。美味しくないわあ。ゆかも飲んでみて。」
突如、母から差し出された謎の飲み物。緑色の粒々が入っている、ドロドロの飲み物。一体なんなんだ、これは。
「お母さん、人になんか出すときに美味しくないわあって言って差し出すもんちゃうで」とすかさず私。それを隣で聞いている姉から「ゆかもたまにお母さんとおんなじことやってんで」とツッコミが入る。
ふむ、これが親子というものか。
とにかく、この目の前にある謎の飲み物は何か、と問うた。
「あれやん。ずんだシェイクやん。」
ずんだ…..シェイク…..ああ、仙台の。そういえば学生時代に、私が宮城に住んでいる時に母親と父親が遊びに来て、ずんだシェイク飲んでいたな。
「お母さんな、あれ美味しかったから家で再現したくてな、作ってみてん」
全然、再現できていない。なんなら粒々どころか、枝豆が丸ごと入っている。これは枝豆が入った牛乳、といった方が正しいのではないかと思った。

ずんだのつぶつぶ感がアクセントとなった、枝豆のさっぱりとした美味しさと、
優しい甘みの味わいのシェイクです。

お母さん、ずんだシェイクはあれから上達しましたか?


謎の人形

ある日、帰省した時に、謎の人形が家に置いてあった。リアルすぎる、おじいちゃん人形。これは一体なんだ、また何かを始めたのかと思い、母に問う。「あー、それ可愛いやろ、腹話術始めてん!大阪まで通ってるねん」
!????!????
「しかもそれな、お母さんが作ってん。上手やろ?まだ腹話術デビューしてないねんけどなー」
!????!????!????!????
それ、人形づくり教室の間違いなのでは、と思ったが言うのは辞めておいた。

母が作った人形。リアルすぎる。

「もう少しでゆかとみき(姉)の人形もできるからなー」
!????!????!????!????!????!????!???

しばらくして、無事にできたらしい私と姉の人形はこちら。

ゆかとみき、からとって「みかちゃん」というらしい。


果たして、腹話術は上達したのかは聞いていない。


謎のビンゴ大会

我が家は毎年、年始に親戚一同集まって、母特製のビンゴ大会が繰り広げられる。ちゃんとした景品も用意してあって、恒例行事だ。今年はビンゴ大会に加えて、謎の千本引きも用意されていた。ビンゴになっても好きな景品が選べる訳ではなく、ビンゴになった人から千本引きができるという仕組みらしい。

こういうやつ。

私は運が良く、早々とビンゴになった。「よっしゃ!ビンゴー!!!!!」
いそいそと景品の前にでる私。「あ、じゃあこの千本引きやってくださーい!」と明るい母の声。何を引くのかドキドキして引いてみると……

「あー、これは残念賞!ティッシュでーす」

千本引きの先についていたのは、父の証明写真だった。

「お父さんの証明写真を引いた人はハズレやねん。」

!????!????!

一番にビンゴになったのに景品がティッシュどころか、父の顔を引いたらハズレ。じゃあ一体何が当たりなのか……そして千本引きの先には何がついているのか….謎は深まるばかりのビンゴ大会だった。

ちなみに姉は、母の証明写真を引いていて、それもハズレだった。
もはや当たりはなんなのか。

謎の豆まき

私が一人暮らしをするようになってからはもうやっていないが、我が家恒例の「お宝豆まき」もあった。毎年2月3日の節分の日は、豆をまくだけではなく我が家は「お宝豆」という豆をまく行事を楽しんでいた。
お宝豆とは、新聞紙の中にお菓子やお金が入っているもので、部屋を真っ暗にして、鬼(=父)がそれを部屋中にまき散らす。
それを必死にかき集めるという、母、姉、妹という女の真剣勝負が繰り広げられる。それぞれ、お宝豆をかき集めた後に入れるマイバックを持ち、いざ出陣。実際に始まると、本当に何にも見えない中でかき集めるため、何回母と姉の顔を間違えてかき集めたかはわからない。(痛い!との声がよく聞こえていた)

これが、お宝豆。父がいそいそと作ってくれていた。

制限時間10分の中でかき集め、余ったものは鬼(=父)のものになるというルールだった。こんなことも言うのもなんだが、やっぱりお金が一番嬉しかった。500円玉とか入っているとテンション上がったな。

もうすぐ2月3日だけど、お宝豆まき、復活していつか家族でできたらいいな。

お宝豆の中身。お金が一番嬉しかった。

最後に。
母がどんな人かがよりわかる写真を添付して終わろうと思う。
勝手に拝借しているから怒るかなあ。まあでも、きっと「恥ずかしい!」とか言いながら嬉しい笑顔を見せそうな予感がするので、よしとしよう。


「どれがお母さんでしょう?」と唐突にLINEがきて添付されていた写真。

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