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リーダーシップ教育とは何か?

リーダーシップってどうやって身につくのでしょうか。私は、立教大学大学院リーダーシップ開発コースに入学して2年目です。大学院の名前に「リーダーシップ」という言葉があるように、リーダーシップを身につけることをとても重視している大学院だと思います。

そのため、1年次から同級生と一緒にチームを組んで、プロジェクトの達成に向けてチームみんなで動いていきます。

1年次にはリーダーシップ教育論という授業を立教大学経営学部准教授の舘野先生から学びました。今回は、その授業で学んだことを、少しだけまとめてみようと思います。


なぜリーダーシップ教育が重要か?

リーダーシップ教育とは、効果的なリーダーシップを発揮するために、個人の能力・資質・行動の向上を目指すこと(舘野,2018)といわれています。

ちなみにリーダーシップとは、ここでは職場やチームの目標を達成するために他のメンバーに及ぼす影響力(2022,石川)と定義します。この定義を見ると、朝一番に職場に来て元気に「おはよう」と率先して言うこととか、落ち込んでいるチームメンバーがいたら「大丈夫?」と声をかけることとか、他のチームメンバーに影響力を及ぼしていたらそれは立派なリーダーシップ、と言えます。つまり、リーダーシップって特別な人が持つものではなく、誰にでも発揮できるものです。

リーダーシップの発達には、幼少期や青年期の経験も大きな影響を与えます。「リーダーシップを発揮できた!」という場面を思い出すとき、中学生や高校生の時の部活動や生徒会、文化祭などの経験を思い出しませんか?(私は中学生の頃の生徒会が初めて自分のリーダーシップを発揮した経験でした)

個々のリーダーシップは、学校に入ったときや会社に入ってから急に発達するものではなく、長期の経験によって育まれるものです。

リーダーシップを発揮できる経験を幼少期や青年期などできるだけ早期に経験しておくことが、リーダーシップの発達には重要な役割を果たすと研究でも明らかになっているそうです。リーダーシップを発揮する経験をできるだけ早期につくっていこう、と働きかけているのがリーダーシップ教育なのではないかと思います。

リーダーシップ教育のタイプ

リーダーシップ教育のタイプには、知識・スキル型と経験学習型があります。

知識・スキル型は、リーダーシップに関するスキル・トレーニングの授業など現場と離れた場所で行うものです。具体的には、リーダーシップの基礎理解、自己理解、市民性・倫理性、専門知識・スキルをそれぞれの講義、演習を通して学び、それぞれの要素を抽出して講義・演習を組み合わせて学びます。メリットは、教室内で多くの人を集め、多くの人に同じ内容を届けやすく、狙った各要素についてピンポイントに学ぶことができる点。デメリットは、リーダーシップを実践して学ぶ訳ではないため、学んだことを実際に上手く使えるかは個人によってしまうこと、再現できるかわからないなどが挙げられます。

経験学習型は、実際にリーダーシップを発揮する「経験」とその経験を振り返る「内省」で構成されるプログラムのことです。具体的には、ロールプレイングやケーススタディ、プロジェクトワークなど本番に近い環境でリーダーシップの実践を学びます。メリットは、理論や知識のみでなく実際に現場でリーダーシップを発揮することで、スキルアップを図ることができたり、仲間と一緒に実践するため仲間から具体的にフィードバックをもらうことができること。デメリットは、多くの人が動く必要があるので運営側も学習側もコストと時間がかかることや、どんなシチュエーションかによってフィードバックなども変わってくるため体系的に学べるとは限らないこと等が挙げられます。

知識・スキル型と経験学習型、どちらが良いとか優れているかという話ではないですが、知識・スキル型と経験学習型、どちらも組み合わせながら場を設計していくことが重要なのではないかと思います。

特に、経験学習型は、実際にリーダーシップを発揮した後、その経験をもとに内省することでリーダシップを学ぶ手法のこと(舘野 2019)とのことから、内省は重要な要素だと考えられます。

どちらも設計において重要なポイントがいくつかあるのですが、舘野先生のこちらの本に詳細がしっかり載っているので、面白そうだと思った方はぜひ見てみてください〜!


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