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【まちづくり視察①】民間主導でまずは地域を耕す
乗降客数が減り、町の中心が駅前からロードサイドに移り、必要とされなくなった商店街を抱える地域は多いと思う。
我がまちも駅前の利用者が減少した中で、空き地化した弊社の所有エリアを今後、未来に向けてどのような活用をしたら、地域全体がより良くなるのかを考えるために現在プロジェクトを進行中である。
放置するのも悪、短期的な利益追求でハードを整備してもその維持コストやそもそも需要がない場所での投資は大きなリスクがつきまとう。
ということで、今回3箇所東京都内の民間主導の、特に地域を耕すための取り組みを視察したので3回に分けて紹介する。
小田急電鉄のネスティングパーク黒川
まず一つ目は、小田急電鉄の最終の駅にある黒川駅をすぐ降りると、すぐそこに広がっているなんともいい感じのウッディーなハウス棟と野原エリア。
http://nestingpark.jp/
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こちらは、アクセスが良いためか元々は駅の周辺にマンションがあるものの、近くにはコンビニがあるくらいの特に何かができるようなエリアではなかったが、小田急としてこのまま放置していても仕方ないということで、より豊かなエリアにするために斬的的な場として整備したようだ。
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逆算開発・区分けして地域の人に開放
資金に余裕がある電鉄の事業であるが、こちらは、まずはどのようなコンセプトでどのような雰囲気の場を作るのかを作った上で、実際に入って欲しい人にアタックした上で、支払い可能家賃から考えるリスクの低い開発方式である逆算開発で実施している。
その上で、エリアの特性を活かし、黒川駅のこちら側には飲食店がゼロであったために、コンセプトに合い一緒に繋がりを作っていけるような方に中心になってもらう形でキーテナントが入り、そこを軸にテナントリーシングをしたと聞いた。
テナントとして入ったのはこちら。ハンバーガーがめちゃ美味しかった。
単にテナントとして入るお客様としてではなく、その場自体を主体的に作るキーテナントが全体の管理も行っていく方式で、彼らのやりたいことも実現する場としてネスティングパークがあるようだ。
それ以外の区画に関しては、地域に住んでいる人で、一線を退いた方が中心となり、6平米ほどの場所を借りて自己表現の場として使っている。
ジャンルも多岐に渡り、占いから英会話、音楽学校、オフィス、雑貨屋、など自らが小さいながらも主体的に取り組める場の集合体となっている。
今回は残念ながら11時前と早い時間だったので、どこも店舗は空いてなかったが(笑)
次の展開への兆し
ネスティングパークができたことで、住んでいた人がまちに出て、昼間は子供連れや高齢者の方が散歩したり、これまで家と職場や家と別の場所の往復で集まる場所がなかった人にとっての、居場所ができた。
その居場所でのイベントも定期的に行われることで、場のコミュニティが耕され、そのコミュニティの雰囲気に惹かれて別のエリアから店を出したり移住したりが少しずつ起きているようだ。
今後は写真の通り、小田急がスーパーなど商業的な部分を誘致し経済性も追求するよう。
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学び
ここでの学びは、経済性を先に追うのではなく、まずは小さくはじめて、育ってきたら経済性をしっかり追うことの大切さである。
何も育ってないところにハードを作っても誰も利用しないが、
イケてるコンセプトに賛同する人が取れるリスクの範囲で主体的に集まり、その場を耕すことにより、人が来て滞留したり、新しいことが起きる場として価値が高まる。場の価値が高まったところ、やっと刈り取りである。
ここの育てる、耕すところの仕組みを作るらない限り、刈り取りして焼け野原パターンか、作って誰も来ない墓標パターンで終わってしまう。
次回は、場所を移動してこちらも小田急系列のバス会社が手がけるhoccoについても載せていきたい。
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