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<ラグビー>オールブラックスの北半球遠征スコッド35人及びオールブラックスXVのスコッド28人について

1.オールブラックスの北半球遠征スコッド

 10月9日、オールブラックス監督イアン・フォスター、アシスタントコーチのジョー・シュミット、FWコーチのジェイソン・ライアンは、10~11月に、日本を経由してヨーロッパ遠征をするオールブラックスのスコッド35人を発表した。

名前の次の( )はキャップ数。
HO:ダン・コールズ(84)、サミソニ・タウケイアホ(17)、コーディ・テイラー(72)
PR:ジョージ・バウワー(19)、イーサン・デグルート(10)、ネポ・ラウララ(42)、タイレル・ローマックス(20)、フレッチャー・ニュウウェル(4)、オファ。トゥンガファシ(48)
LO:スコット・バレット(55)、ブロディー・レタリック(98)、ツポウ・ヴァアイ(15)、サムエル・ホワイトロック(140)
ルースFW:サム・ケーン(85、キャプテン)、シャノン・フリッゼル(21)、アキラ・イオアネ(19)、ダルトン・パパリイ(18)、アーディ・サヴェア(67)、ホスキンス・ソツツ(12)
SH:フィンレイ・クリスティー(12)、フォラウ・ファカタヴァ(2)、アーロン・スミス(111)
SO:ボーデン・バレット(109)、リッチー・モウンガ(41)、スティーヴン・ペロフェタ(1)
CTB:ブライドン・エンノー(5)、デイヴィット・ハヴィリ(21)、リエコ・イオアネ(56)、アントン・リエナートブラウン(56)、ロジャー・ツイヴァサシェック(2)
アウトサイドBK:ジョルディ・バレット(45)、ケイレブ・クラーク(11)、レスター・ファインガアヌク(2)、ウィル・ジョーダン(21)、セヴ・リース(21)

 だいたい予想できる範囲内のメンバーとなったが、以下に私が選んだA及びBチームのメンバーを挙げてみる。

<個人的に選んでみたAチームとBチームのメンバー予想>

Aチーム:対ウェールズ、スコットランド、イングランド戦
イーサン・デグルート、サミソニ・タウケイアホ、タイレル・ローマックス、ブロディー・レタリック、サムエル・ホワイトロック、アキラ・イオアネ、サム・ケーン、アーディ・サヴェア、アーロン・スミス、リッチー・モウンガ、ケイレブ・クラーク、ジョルディ・バレット、リエコ・イオアネ、ウィル・ジョーダン、ボーデン・バレット
(リザーブ)コーディ・テイラー、ジョージ・ボウワー、ネポ・ラウララ、スコット・バレット、ダルトン・パパリイ、フィンレイ・クリスティー、ロジャー・ツイヴァサシェック、セヴ・リース

Bチーム:対日本戦
ジョージ・ボウワー、ダン・コールズ、フレッチャー・ニュウウェル、ツポウ・ヴァアイ、スコット・バレット、シャノン・フリッゼル、ダルトン・パパリイ、ホスキンス・ソツツ、フォラウ・ファカタヴァ、スティーヴン・ペロフェタ、レスター・ファインガアヌク、ロジャー・ツイヴァサシェック、ブライドン・エンノー、セヴ・リース、デイヴィット・ハヴィリ
(リザーブ)コーディ・テイラー、オファ・トゥンガファシ、タイレル・ローマックス、アキラ・イオアネ、サム・ケーン、フィンレイ・クリスティー、リッチー・モウンガ、アントン・リエナートブラウン

今年の北半球遠征の日程は以下のとおり。
10月29日(土) 対日本
11月 5日(土) 対ウェールズ
11月13日(土) 対スコットランド
11月19日(土) 対イングランド

 正直、厳しい戦いとなるのは、ウェールズ、スコットランド、イングランドとの対戦なので、日本との試合は、Bチームやキャップ数の少ない選手に経験値を積ませるものになりそうだ。

 また、来年のRWCのプールマッチでは、フランス以外は歯応えのある相手との対戦はなく、決勝トーナメントに向けての選手の調整が課題になりそうだ。その日程は以下のとおり。
 9月 8日(金) 対フランス
 9月15日(金) 対ナミビア
 9月29日(金) 対イタリア
10月 5日(木) 対ウルグアイ

 ナミビア戦からイタリア戦までは14日間あるのに対し、4戦目のウルグアイ戦までは6日しかない。そして、翌週からは決勝トーナメントが始まるので、決勝トーナメントに出る23人は、フランス戦とイタリア戦に出場すると思われる。

 そしてBチーム(つまり、今年の日本戦でプレーする選手)は、ナミビア戦とウルグアイ戦でプレーすることになる。しかし、Bチームとはいえ、世界的に見ればレベルの高い選手が綺羅星の如くそろう、そうそうたるメンバーであり、Aチーム入りを目指して激しくアピールするだろうから、1995年RWCで日本が作った悪しき記録145-17を更新してくれないかと、密かに願っている。

2.オールブラックスXVのスコッド
 
 

10月10日、11月にアイルランドA及びバーバリアンズと対戦する、オールブラックスXV(準代表)チームのスコッド28人が発表された。オールブラックスのキャップを持つ8人(アサフォ・アウムア、アイダン・ロス、アンガス・タアアヴォ、パトリック・ツイプロツ⦅キャプテン⦆、ルーク・ジェイコブソン、TJ・ペレナラ、ブラッド・ウェバー、ダミアン・マッケンジー)を筆頭にした経験値の高い選手と、これからオールブラックス入りを目指す若手選手を融合している。

 セレクターはオールブラックスの首脳陣3人だが、チームは、監督レオン・マクドナルド、アシスタントコーチにクレイトン・マクミラン及びスコット・ハンセンの3人体制となっている。また、同時期に北半球遠征中のオールブラックスに怪我人などが出た場合は、このオールブラックスXVから追加招集することになる。

オールブラックスXVスコッドを予想した記事の紹介

名前の次の( )内は年齢。
HO:アサフォ・アウムア(22)、ジョージ・ベル(20)、ブロディー・マカリスター(25)
PR:フィンレイ・ブレウィズ(22)、オリー・ヤガー(27)、アイダン・ロス(26)、アンガス・タアアヴォ(32)、タマイティ・ウィリアムス(22)
LO:ジョシュ・ディクソン(27)、ザック・ギャラハー(21)、パトリック・ツイプロツ(29,キャプテン)
ルースFW:ドミニク・ガーディナー(21)、ビリー・ハーモン(27)、ルーク・ジェイコブソン(25)、クリスチャン・リオウィリー(24)、マリーノ・ミカエレツウ(24)
SH:TJ・ペレナラ(30)、ブラッド・ウェバー(31)、カム・ロイガード(21)
SO:ブリン・ゲイトランド(27)、ダミアン・マッケンジー(27)
CTB:レヴィ・アウムア(28)、ブライス・ヒーム(32)、アレックス・ナンキヴェル(26)、バイリン・サリヴァン(24)
アウトサイドBK:AJ・ラム(24)、ルーベン・ラヴ(21)、マーク・テレア(25)

 オールブラックスXVは、11月4日にアイルランドA、13日にバーバリアンズとそれぞれ対戦する。

 アイルランドA戦及びバーバリアンズ戦ではかなりメンバーを代えてくると思われるが、その中で、近い将来にオールブラックス入りしてもおかしくない若手選手を挙げてみたい。

 まず元U20代表で、州代表でプレーしていない中で、いきなりクルセイダーズでプレーした20歳のHOジョージ・ベル。オールブラックスのHOは、ダン・コールズとコーディ・テイラーのベテラン2人が世代交代の次期となり、2020年以降の一番手はサミソニ・タウケイアホに落ち着き、その次にアサフォ・アウムアが入るだろうが、そこへ押しのけて入っていく可能性を持っている。

 他のFWでは、22歳のPRフィンレイ・ブレウィズとタマイティ・ウィリアムスの2人に期待しているが、21歳のLOザック・ギャラハーは、高さはないものの仕事量の多いLOとして活躍できそうだ。またFLは、キャプテンシーの高い25歳のルーク・ジェイコブソンは、U20でキャプテンをしていた時代から代表入りを期待されていたが、脳震盪の怪我もあり伸び悩んでいるので、この遠征で大いにアピールしたい。

 BKでは、21歳のSHカム・ロイガードが、今シーズンのハリケーンズでよく奮闘していたので、来年以降大きく伸びる素質を持っていると思う。SOでは、「オールブラックス入りを逃した選手」という顔ぶれになっていて、2人ともにこれからの伸び代はあまり期待できないが、CTBの24歳バイリン・サリヴァンは、一時期はオールブラックスに欠けているCTBの切り札として期待された時期もあった良い選手だ。既にオールブラックスで(フィジカルを買われて)プレーしたピーター・ウマガジャンセンよりは、スキルとスピードがあるので、将来が楽しみだ。

 最後に、個人的に最も期待しているのは、アウトサイドBKに入った21歳のルーベン・ラヴで、彼はSOもできるダミアン・マッケンジータイプの万能型プレヤーだ。そして、マッケンジー同様にトライの嗅覚と優れたゴールキックのスキルがあるので、来年のRWC用スコッドでオールブラックス入りしてもおかしくないと思っている。

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