見出し画像

コラージュを作るとアーティストになった気分になれたのでおすすめ

僕は京都芸術大学に通っているのですが、そこでコラージュの授業がありました。

今までコラージュもやってみようかなという気持ちも多少はあったのですが、
- どうやって構想したら良いのかわからない
- そもそも進め方とか何からどう手をつけたら良いのかわからない
- 手間がかかりそう

という理由で始めることができなかったので良い機会になりました。
いや、とても、というよりめちゃくちゃ良かったです。

実際にやってみて、気づいたことをシェアしていきます

コラージュのやり方

自分の写真や、余った雑誌を無作為に集める(デジタルではなく物質を用意する)

コラージュはPhotoshopでもできますが、紙を使って作業した方が良いです(最重要)

なぜなら全てを想像で作る絵画や、被写体に引っ張られる写真・デッサンとは違う発想をすることがコラージュの肝であり、
それはアナログで作業することでデジタルよりも気軽に組み合わせや分類(次の項で説明します)ができたり、失敗したり、元々用意していたものとは違うものが目に入ってきたり、
そういうものから刺激を受けて製作することがすごく大事だからです。
デジタルは成果物のイメージがあればその達成は早いですが、最短であることは良い意味での無駄が生まれないことにも繋がります。

雑誌は写真雑誌でなくてもなんでも良いです。僕は旅行雑誌を使いました。
他の人も料理雑誌だったり占いだったり色々でした。

写真もお気に入りでもいいし、SNSにアップするほどではない取るに足らない写真でも良いです。

メインになりそうなもの(人間とか動物とか)が写ってるものがあると組み立てやすいかもです。
ただ被写体となる生物を0から作るのもまた一興なので、やはりなんでも良いかも

なんか良いな、なんか気になるな、あるいはなんか嫌だな、と心が動いた写真、ページに印をつける

ここは感覚で進めて良いのですぐ終わると思います。
本当になんとなくで印をつけていって大丈夫です。

大事なのはアンテナの感度を高くして、自分の好みから外れてるものもできるだけ多く印をつけることくらいです。

素材を切り抜く

これも作業で、印をつけたものから素材を切り抜くだけです。
ハサミで切るだけだとつまらないと思うなら、破いたりして質感を表現するのも良いです。

僕はこの時点ではハサミで切っておいて、構成の方向性が定まってきたら破ったりしました。

素材を分類し、組み合わせてみる。その過程で出てきた発想からまた再度分類したり再構成を繰り返す

ここからが自分のクリエイティビティの使い所で、一番時間をかけるところです。
ここまでの作業が30分で終わるとすると、ここから先は2時間でも3時間でもそれ以上でも時間がかかるところです。

まず素材を色や形、大きさ、種類などでとりあえず分類してみてください。
まずは分類してみて、そこから適当に組み合わせてなんか作ります
このバージョン1は結構適当で良いのですが、ここでも何も思いつかないということであればPintarestでコラージュ作品をいくつか見てヒントを得てみるのも良いと思います。

お手本に引っ張られるとクオリティの高そうな作品になり、お手本なしで行くとクオリティはともかくオリジナリティが高まります。
「コラージュ面白い!」となるためには、良い感じの作品を作るためにまずはお手本の方向性を真似てみる方が良いかも。

バージョン1をまず作ったら新しい分類が見つかると思います。
例えば僕の場合は「戦い」「ダーク」「ヨーロッパ」みたいなよくわからない分類でした。大事なのは最初とは違った新しい分類を生み出すことなのでなんでも良いです。
分類したらまた新しくパーツを組み合わせて構成してみます。
舞台を作るようなイメージでストーリーをつけても良いかもしれません。

これを無限に繰り返しているうちに、不思議と「これだ!」と思う方向性が見つかると思います。
「ほんまか?」と思うかもしれませんが、僕以外の生徒もそうだったので安心してください。

イメージが固まったらあとはクオリティを上げる作業です(グラフィック要素とか質感の強調とか小道具とか)
こうやって一旦できた作品が以下です

実物の10分の1しか良さが伝わらないのが悔しい

やってみて良かったこと

アーティストになった気分になれた

コラージュをやってみて、普段何かを表現しようとする写真よりもだいぶアートっぽくなりました

写真はやはり決まった枠の中で作っているのだと再度痛感しました。

アート作品を作ってる感があり、自分がアーティストになれたかのようでとても気分が良かったです。

他の生徒さんの作品も全部面白かったので、コラージュはどうやってもアートになる面白さがあると思いました。

ストレート写真以外の新しい表現への興味が湧いた

もちろん写真は好きなので今後も写真をベースに作品を作るつもりですが、
いわゆるストレート写真以外の選択があると実感できたのが良かったです。

ストレート写真は美しいものが多くハードルも低いので取り組みやすいのですが、
写真の枠の中だけで表現するよりも自分の表現の幅をよっぽど広げやすいと思いました。

最終的にストレート写真の作品に行き着いたとしても、ここを経由する価値は十分ある、
というよりストレート写真しか撮ったことがない人よりもあえてストレート写真を撮る意味の深さみたいなものが生まれそうだと思いました。

絶対にオリジナルの作品になるので成功体験が積みやすく、その後の写真もオリジナリティを気にするようになる

コラージュは前述の通り、どんな人が何を作ってもオリジナリティの高い作品になります(多少の〇〇っぽさはあるかもですが)

自分の写真にオリジナリティが欲しい」と思う人はぜひ一度取り組んで見てください。新しい発見があるはずです。
もしかしたら、しばらく「ただ花を綺麗に撮った写真」に物足りなさを感じるようになるかもしれません

実際僕もコラージュ作品を作ってから写真に対する見方が変わりました。
オリジナリティがあれば良いという話でもないですが、目の前にたまたまあった綺麗な被写体を撮ることに、少し抵抗すら感じるようになりました

とはいってもこの効果はすぐ切れそうな気もしているので、継続的にコラージュは取り組んでみようかと思います。
めんどくさくてやらなそうなので、ここで宣言しておきます。
この後半年間コラージュがアップされなかったら「口だけ野郎!」と叩いてください。

その他記事


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?