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英語学習大人のアドバンテージ

語学学校のようなインターナショナルな場所に行けば、いろんな国の生徒がいて、それぞれの国にステレオタイプなイメージというものがあるのはイギリスでも同じだな、と気づく。例えば、イタリア人は陽気で明るく時間にルーズ、スペイン人は情熱的で大ざっぱで気が強い、ドイツ人はマジメできっちりしていて謙虚、フランス人はマイペースでちょっと気難しくて、中国人は、ロシア人は、スイス人は、タイ人は・・・みたいに。そして日本人は、マジメで堅くてシャイで優しくて謙虚で消極的…云々。

日本人だってそうじゃない人もいる、日本人にはそうする理由がある、日本人だからって一絡げにするな、という気持ちは元からあった。ただ単にステレオタイプ、イメージ、っていう話なだけなのはわかっていたが、そういうレッテルはどこか見下されているような気がして口惜しかったのだ。幸いわたしはそういう性格ではなかったから、ここはひとつわたくしを通じてそんな日本人へのステレオタイプイメージを一新していただきたい。うむ。

ある時授業で先生がまたステレオタイプを持ち出した話をしていた。それ自体は普通だし全然イヤなことはない。何事もそうだけど、一絡げにしてみなければ話が進まぬことも往々にしてある。そういえば、日本で「ステレオタイプ」という単語を持ち出すと、それは大抵良からぬ意味を指していたりするものだが、あちらでは違った。あれやこれや事情はあるけれども、まぁステレオタイプの話だよ、と言えば、それはさして悪い意味ではない。先生は、日本人はあまり思ったことを言わないし、シャイでしょ、そう言った後でわたしをチラとみると、まぁこのコは別だけど、と言った。

たしかにわたしには、以前書いたようにちょっとした気概もあったし、できるだけ自分らしいままに振る舞おうと思っていた。というか、カッコつけたり構えてしまうほどの気合いが留学に対してなかったからかもしれないけれど。ただ、そういう日本人に対するステレオタイプイメージがあることも、それが英語学習には不向きな面があることもどこかで聞いていたから、ならば臆さずやろうじゃないか、と思っていた気がする。そして、これから留学する人にも、日本で英語を勉強する人にも、これはおすすめである。そういうスタンスでいれば、自然と英語もたくさん発するようになるし、それに対するリアクションも返ってくるし、得るものは多い。さらに、それができるのって、人にもよるだろうけど、オトナの方が優位な気もするんだ。

若いうちの勉強や留学はもちろん価値があるし、習得にも有利な点がたくさんあると思う。子供の頃から英語に触れていれば自然と身についてくる、というのもよく言われることだし、それも事実だと思う。けれど、若いうちを逃したからと言って嘆いたり諦めたりすることはない。大人になってからのアドバンテージは山ほどある。むしろ、大人になってからの方が実は「速習」できる可能性は高い。若いうち、子供のうちってのは、時間がたくさんかけられるのが一つの大きなアドバンテージ。そして、時間をかけることができれば「自然と」っていう感覚になりやすいものじゃないだろうか。大人は意識すれば、子供が4年かかることを1年で理解できる。とにかく数がものを言う子供の学習に比べたら、体系立てられる大人の能力はものすごいポテンシャルを秘めているはずだ。そうでなければおかしい。とすら思う。最後にもう一つ、どうしたって抗えない「記憶力」。これは、年とともに衰える、というのが通説だけれど、そんなものに捕らわれている必要なんてこれっぽっちもない。っていうか、そんなこと気にしている暇があったら単語のひとつも覚えた方がましである。記憶力は、能動や熱意に付随して発揮されるもの。つまりは「これを英語で言う必要がある」という場面では必ず覚えられるものなのだ。

かくしてわたしは、日本人らしからぬ日本人(良い意味で笑)、というレッテルを貼っていただき、少しずつ上達のスピードを速めていった。。。模様。そう、その頃はわからなかったのだ。自分がどれくらい上達しているのか、まったくもって掴めていなかったのである。続く。

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