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年代別思考の傾向とその攻略法③

将来に備える貯蓄型~ミニマムライフ世代~
1980年代に生まれた世代は「ミニマムライフ世代」いわれ日本の好景気をほぼ知らないこともあり、上の世代から見ると質素で倹約的な考え方を持っています。「趣味は貯蓄」という人も多くそれだけ日本経済が危機的状況になったことを生まれながらに感じているという事でしょう。「団塊ジュニア世代」ほどで無いにせよ就職氷河期も経験してますが、そこまで悲壮感は感じていないようです。「日本の景気が悪くなってしまった」というより「日本の景気は働く前から既に悪い」と既に受け入れて育った世代なのです。物価も落ちた後でアニメやゲーム等も浸透してお金が無くても楽しめることを知っている為、時代背景は決して好調ではありませんが比較的「満足」している世代です。また、スマートフォンもこの世代から始まってあらゆる情報が簡単に手に入るようになりました。上の世代で「詰め込み教育」「受験戦争」が問題視されたためなのか幼少期の番組では「褒めて伸ばす」「子供に自信をつけさせる」というテーマが頻繁に取り扱われたそうです。非正規社員がここで一気に増加した為、贅沢は出来ずミニマムにならざる得ない状況で過ごしてきたこの世代は現在は中間管理職、リーダー、OJT等のポジションが多いです。

★攻略法 個人スキル、個人成果を褒めて自尊心を満たしてあげる。

この世代は若手からすると直属の上司であることが多く、普段からのコミュニケーションはそこまで他の世代ほど難航しないと思います。一方で若干ズレていると感じる場面もおそらく多く、物を多く望まない思考とは裏腹に「自分自身を認めてほしい」という思いが強い傾向にあります。俗にいう「出世欲」的なものは少なく、時代背景的にも世の中や社会に期待をしていない為、会社や上司の為という考えでは無く、生活のために頑張っていると自覚をしています。その為、仕事のスキルであったり、仕事の成果を上げた際には「さすが○○さんですね!」「どうやったら出来るんですか?」と本人が活躍している分野で存分に頼りましょう。実務的なスキルを教えてもらうことでお互いに成長が出来て一石二鳥です。

今の若者!~ゆとり世代(さとり世代)~
1990年以降の世代は「ゆとり世代」もしくは「さとり世代」とも言われ、甘やかされて育ってきた印象が強く、最低限の事しかやらない所謂「指示待ち人間」などと言われたりします。何事にも熱くはならず、あまり感情を表面に出さないイメージがあり、現代社会で生まれ育ったため未来に対して過度な期待はしていない世代です。これまでの決まった価値観や周囲の人と一緒じゃないと気が済まないという思考が変わり、多様化によって複雑化している為に通った特徴が無くバラバラという点が特徴です。その為、この世代同士では分かり合えても他の世代からは理解しにくいのが現状です。SNSが浸透していることもあって情報の共有化やシェアをすることに抵抗が無いこともこの世代ならではで、業務の効率化・標準化をすることに高い興味を持っています。「ミニマムライフ世代」と同じく特別「出世欲」は強くありませんし、お金への執着も少ない傾向ですが、家族や趣味などのプライベートに時間やお金をかけることに躊躇は無く、貯蓄にこだわることもしていません。個人としてというよりチームや組織全体に効果があるものを優先的に考えることが出来る為、打算的な行動は得意では無く、日本特有の「本音と建て前」や「暗黙の了解」に対して若干の嫌悪感を抱きます。また、ジェンダーレスな社会をあるべき姿と認識している為、「男の癖に」とか「女性はこうするべき」は古い考え方だと思っています。今まさに「若手」であり、先輩や同僚が同じこの世代だと思います。

★攻略法 マウント合戦は無価値。お互いに違う思考(目的)でも受け入れて同じ目標に向かって仕事をする

上の世代までは「意見が違う事=どちらかの意見が間違っている」という成否を決めてきましたが、多様化が進み情報化社会により、決まった正解が無いことが当たりまえに受け入れることが出来る世代です。違う考え方であってもマウントを取って「自分の方が上」と示したところで単純な優劣に価値を感じていない為、意味がありません。それよりもお互いの考え方を理解し合うことで別の考え方を受け入れることが出来るので、その上でどう行動すべきか納得できれば他の世代よりも真面目に仕事に取り組む傾向があります。上司や上の世代が何と言っても「私はこう考えています」とはっきり言えることが仇となり、「空気が読めない」、「何を考えているのか分からない」という印象を受けることも少なくありませんが、この世代同士であれば会社の為にどうすべきかを冷静に考えられるはずです。

まとめ~どの世代にも長所と短所がある~
以上の通り、各世代の特徴を時代背景と共にまとめて解説してみました。攻略法は若手から見た際の攻略法ですが、立場が違うだけで他の世代でも共通して言えることだと思います。正直、世代ごとに分類してもあくまで「傾向」ということだけで人によっては全く当てはまらないケースもあります。長所は短所というように世代ごとの特徴は「良し悪し」や「優劣」という意味ではありません。自分がどう見られているか、自分がどう立ち回ればやりやすいか少しでも参考にしてください。

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