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#2 イベント企画初心者が地方でDJイベントを企画した話 〜コンセプト決め・ブッキング・告知編〜

YUI / ゆいくん

皆さん、こんにちはYUIです。
今回は、イベント企画等の経験がない初心者が地方でDJイベントを企画するときに考えていたことをまとめます。ただ方法論を述べてもリアリティがないため、実際に開催したイベントを題材にしてまとめていきます。

これからイベントを企画したいという漠然とした思いを抱いている方、イベント企画に向けて情報収集をしている方にとって何か参考になれば幸いです。既に多数のご経験がある方は物足りない内容と思いますがご容赦ください。
今回、改めて振り返りをする中で、今だったらこうするなぁとか気付きがありましたが、当時のありのままをまとめています。また個人的には、都市部でイベントを企画することと地方でイベントを企画することは似て非なるものと感じていますので、地方イベントの話という観点を意識していただけますようお願い致します。
尚、本投稿は特定の何かを肯定したり否定したりするものではありません。自分自身のログなので、あくまで参考程度に捉えてください。

1.はじめに

私は地元・広島で2013年に人前でのDJデビューをします。出演者からスタートして、先輩や友人の主催するDJイベントを支援したり、共同主催をしたりしながら、2015年にはじめて主催としてDJイベントを企画しました。イベント名は「Yellow!!!」。2017年に上京するまでに3度開催したこのイベントは来場者から良い言葉をいただくことが多く大変光栄でした。貼っているフライヤーをTwitter等で見かけた方もいらっしゃるかもしれません。今回は、2015年に開催した「Yellow!!!」というイベントを題材にイベント企画に関して述べていきます。
※YUIはどんな活動をしている人?という疑問については、活動ハイライトをまとめましたので参考リンク、画像を参照願います。

(参考)
・Yellow!!!のHPはこちら ※Twitterで #いえろう で模様も確認できます
・他のイベント出演まとめはこちら
・YUIのDJ活動のハイライト(下図参照)

2.なぜイベントを企画したいと思ったのか

イベントを企画するということは動機があると思います。私の場合は、次のようなことが動機でした。

『自分だったらXXとXXをブッキングする!』
『こういうコンセプトのイベントに遊びに行きたい!』

ものすごくありがちな動機です。イベントやライブに参加することが好きな方は、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。このものすごくありがちで漠然とした動機から、実際にイベントを企画してみようと思い立ちました。

3.どうやって実現したのか

漠然とした思いから実際にイベントを開催するにあたって開催までに整理・調整が必要なことを具体化していきました。具体化と簡単に言いつつも、はじめは何をどう具体化すればいいのかがまだぼやけています。これを解決するためにフレームワークを活用したらいいのではないかと考えました。

<フレームワークの活用>
当時の私はぼやけた状態をクリアにするために3C・4P観点でイベント企画を進めることにしました。本旨から逸れるため「3C・4Pとは?」の詳細はここでは省略しますが、以降の記載を踏まえ簡単に補足します。

<3C・4P>
マーケティングの基本となる考え方のフレームです。超ざっくりとですが「サービスやプロダクトを創出するときにこのフレームを使うことで漏れのない検討をしよう」というものと捉えてください。

元々心配性かつ色々考えるのが好きなタイプだったこと、イベントといっても1つの商品ではないか、という考えから漏れのない企画・検討をするためにこのフレームを使う事にしました。

(参考)3C・4Pについて詳しく学びたい方はこちらを参照ください
3C分析をマーケティングトレースで活用する際のポイント4P分析をマーケティングトレースで活用する際のポイント

3-1. Product - コンセプト決め

まずはイベント企画の軸となるコンセプト決めです。イベントそのものは4PにおけるProductに位置すると考えます。はじめに漠然と考えている「こういうことを実現したい」という思いを洗い出しました。

・自分自身・出演者・参加者が楽しいと思うイベントにしたい
・コンセプトに共感していただけるお客様に遊びに来ていただいてコミュニティを広げたい
・ゲストのいるわくわく感があるイベントがしたい
・自分がお世話になっており、みんなに知ってもらいたいDJさんとイベントを実現したい
・周りのイベントと比較して個性のあるイベントにしたい
・収支ゼロでOK (赤字を避けられれば万々歳)
・イベント企画という一連の流れを体感して体系化したい

洗い出しにおいて、今回は個人主催であるため企画者目線の発案で割り切りました。本来のサービスやプロダクト創出であれば顧客ニーズの把握から着手すると思うのですが、そこは割り切りです。

次にこれらのコンセプトが成立するのかどうかを実態ベースで現状把握していきました。現状把握には3Cを活用します。3Cに登場する自社、競合、顧客というカテゴリにイベント企画を当てはめて、次のように考えていきます。

顧客=お客様
競合=周囲のイベント
自社=イベント企画者

(1)周囲のイベント
当時、周囲で開催されていたDJイベントは大きく3つでした。サブカル系イベント、EDM・HipHop系イベント、ロック系イベントです。
※振り返りのため過去形ですが現在も続いているイベントです

●サブカル系イベント
アニメ、アイドル、ゲームなどの特定のジャンルにフォーカスしたイベントやオールミックスがテーマのイベントです。多数のイベントが毎週のように開催されており、コミュニティの盛り上がりがとにかくすごいです。イベントとしての楽しさはもちろん、コミュニティ継続という観点でも工夫されていてとにかくすごいという印象があります。今もSNSを通して盛り上がりを感じるので、気になった方はぜひ遊びにいっていただきたいです。

●EDM・HipHop系イベント
その名の通りEDMやHipHopをテーマにしたイベントです。街の中心部からアクセスしやすい大箱が立て続けにオープンしたこともあり連日長蛇の列ができる盛り上がりでした。ド派手な演出、芸能人ゲスト、女性入場無料など都市部のDJイベントで見る特徴が地方にやってきた!と私もわくわくしました。当時からは一部閉館したようですが、こちらも気になった方はぜひ遊びにいっていただきたいです。

●ロック系イベント
その名の通りロックをテーマにしたイベントです。県内外のゲストが出演している有名なイベントということもあり、運営の皆様の努力を感じます。恥ずかしながら私自身がロックに疎いのですが、そんな私でも楽しめるイベントです。こちらも気になった方はぜひ遊びにいっていただきたいです。

これらのイベントに出演させていただいたり、遊びに行ったりしていたので雰囲気を体感していたのですが、これらとは被らないイベントを作りたいと考えました。似た特徴のイベントを乱発するよりも異なる楽しさがあるイベントを企画した方が双方にとって良い影響があるのではないかと考えたためです。

(2)イベント企画者
今回は私自身を指します。私自身がどんなものを提供できるかを整理するために3つの観点で掘り下げていきました。

・DJの傾向
・イベント企画体力
・コミュニティ

私の当時のDJの傾向は、4つ打ちを軸にPOPS、サブカル、ダンスミュージックのオリジナル・Remix/Editをかけていました。特定ジャンルに特化するタイプではなかったため、所謂オールジャンル系だと思います。色んなイベントに出たいという思いがあったので広くやっていたというのも本音です。
イベント企画体力は、個人主催という立場上、予算面、規模感等で大きなことはできません。友人に支援してもらうとしても最初から風呂敷を広げすぎることは避けようと考えていました。
コミュニティは、前述の通りサブカル系やEDM系、Perfume&中田ヤスタカ関連のイベントに顔を出しているというのが実態でした(敬称略)。
これらから自分自身が提供できるものは、ジャンル縛りを設けず、サブカル系とEDM系の両面の楽しさがある良いとこどりイベントではないかと考えました。

(3)お客様
コンセプトに共感いただけて遊びに来ていただけたらそれだけで嬉しいというのが第一です。その他には、個人的に広がると嬉しいなと思っていたアパレルや美容関係の方が来ていただけるイベントになるといいなと漠然と考えていました。超絶ふわっとしてます。このふわっと感がもっと具体的になるとアクション検討や振り返りがしやすいのですが、当時はふわっとしたまま終わっていました。

現状分析を踏まえて決めたコンセプトがこちらです。
〚普段見ることができないゲストを見ることができ、1つのイベントでサブカル系もダンスミュージックも楽しめるイベント〛
はじめに掲げた実現したいことの中で、~を/が楽しみたいといった感情面や収支面は心意気や工夫の部分であり企画的に差別化できないものであるため、企画的に差別化できるものである「ゲストがいること」、「ジャンル縛りを強く設けないこと」をコンセプトにしました。

3-2. Product - 要素検討

コンセプトが決まったので、次はDJイベントを構成するそれぞれの項目について検討していきます。

1.出演者
2.会場(箱)
3.設備&装飾
4.お客様について検討していきます。

1.出演者
コンセプトでゲストを呼ぶことを決めたので、「ゲスト」と「出演者」を決めます。ゲストブッキングでは前提として次のことを設定しました。

・普段なかなか見ることができないゲストであること
・同じイベントで見ることができたらわくわくする組み合わせであること

地方在住の方は共感いただけると思うのですが、毎日のように豪華なゲストを見ることができる都会は本当にうらやましい環境にあります(ゲストではなく本人の主催イベントがあることもざらです)。「また見れるからいいや」という選択は地方では難しく、来てくださったときにしっかりと見に行く、こういうスタンスに自然となります。私もこういうスタンスのため、普段見ることができないゲスト=遠方の著名DJと考えました。そしてゲストが遠方ならば、出演者は地元や近郊の縁のあるDJにしようと決めました。
また、わくわくする組み合わせは、バックボーンに共通項があるゲストの組み合わせだと面白い科学反応が生まれるのではないかと考えました。実際にYellow!!!では、出身、職業のジャンル、DJの傾向等の共通項があるブッキングを行いました。前述のフライヤーから読み取っていただけると幸いです。
合わせて、非常に重要なのがブッキング予算設定です。初回ということもありまったく相場がわからなかったため、会場のキャパシティと集客予測から予算を設定することにしました。2回目以降は実績ベースで設定しようと割り切りました。

ゲストブッキングは、次のような流れで行いました。

(1)ゲスト候補の選定
(2)連絡先の確認(個人なのか事務所なのか)
(3)見積依頼書の用意(以下をまとめたドキュメント1枚物)
   ・イベントコンセプト・趣旨、過去実績
   ・ブッキング経緯
   ・会場情報、機材情報
(4)見積依頼(見積依頼書を添える)
(5)見積回答の受領
(6)正式依頼
(7)詳細条件のすり合わせ

見積依頼時は、出演料、顎足枕代、支払方法は漏れなく確認しました。顎は食事代、足は交通費、枕は宿代を指します(はじめて言われたときはわからなかったのですが業界用語なのでしょうか…)。私の実績上では見積を依頼させていただいた方からは9割以上解答をいただきました。冷やかしは厳禁ですが依頼自体は無償です。はじめから可能性を潰さずに問合せることをお勧めします。ただし、相手方からすると個人企画のイベントへの不安は間違いなくありますので、順序立てて詳細を詰めていくことを意識してやりとりをしていました(丁寧であることは最低限の礼儀)。ときに相手にされず悲しさを感じることもあるのですが無名の個人企画という時点で仕方ないと割り切っていました。
見積依頼時に添えるドキュメントのフォーマットは「見積依頼書」などでネットで調べるとでてくると思いますので納得のいくものを利用するのがいいかと思います。
注意事項は、見積依頼から回答受領まで時間を要するということです。回答をもらえずにずるずるといくとイベント全体のスケジュール遅延になるため回答期日を設けて依頼するよう気をつけてください。私自身も回答をもらえないことでスケジュール遅延がでかけたことがありました。精神的によろしくないので早め早めの準備がいいかと思います。

ゲスト以外の出演者はこれまでご縁があり、かつDJプレイがイベントのイメージに合っているDJの皆さんを中心にお声がけしました。お声がけする人数は、イベント開催時間、タイムテーブルとのバランスであるため全体のバランスをみながら決めていきます。あの人も呼びたい、この人も呼びたいとなるのですがタイムテーブルをイメージしながら絞り込んでいきます。参考までにYellow!!!の場合はゲストと出演者込みで8名でした。

個人的に重要だと思っていることは、ゲスト・出演者全員でイベントコンセプトや実現したいイベント像の意識を合わせることです。当日に向けてさまざまなことを役割分担したり、DJプレイを選曲したりするときに意識があっているかどうかが強く影響すると考えているためです。意識合わせは時間もかかるし大変かつ地味な作業ですが一番大事ではないかと思っているので手を抜かないことをおすすめします。

2.会場(箱)
地元の会場(箱)に詳しくなかったため、次のことを行いました(箱って自然と使うケースをよく見ますが業界用語でしょうか)。

(1)候補の洗い出し
(2)いくつかの会場に足を運んで諸条件の確認
(3)コンセプトとの相性を判断して最終判断

はじめは人づてに会場情報を洗い出します。その上で予算などからあたりをつけた会場に実際に遊びに行き、スタッフさんと会話しながらキャパシティ、利用料、ジャンル的に使っていいかなどを確認します。洗い出しと確認が終わると、各会場の特徴と企画しているイベントの相性を見て最終判断をしました。相性とは、軸となるイベントコンセプトに合うかどうかという観点です。例えば、ゆったり過ごしてほしいので大きな会場にする、にぎわっている感じを出すために敢えて小さめの会場にする、女性が多いのでレストルームがきれいな会場にする等、さまざまな観点を取捨選択するにはコンセプトに合うか、という観点での取捨選択が合理的だと考えます。
ご自身で企画したコンセプトに合った選定が正だと思いますので、コンセプト決めを丁寧に実施してください。

3.設備・装飾
Yellow!!!では、映像を流したい、レーザー等の光源を使いたいと考えていました。そのため、設備・装飾系の確認を会場側と念入りに行いました。そもそも論として、選定した会場に希望の設備が備え付けられているのか、ない場合は自前で用意すれば設置することが可能かを確認した上で、具体的な諸条件確認を行います。例えば、VJの場合、プロジェクタの有無や型番、ケーブル端子・長さ、VJスペースの有無、といったことを確認しました。意外と漏れがちなのがDJプレーヤーとミキサーの型番確認(型番まで確認した方がいいです)、PJDJ持ち込みの可否確認です。いずれも細かな確認が必要になることがあるので、企画側の担当者と会場側の担当者で情報連携できるようにしたほうが無難です。当日行って条件が違う!ということにならないようご注意ください。
Yellow!!!の場合は、回を重ねるごとに設備を増強していきました。

1回目:映像・光源なし
2回目:映像&アミッドスクリーンあり
3回目:映像&スクリーン・ミラーボールあり

VJの友人や設営経験に長けた友人・会場側にご協力いただき、機材持ち込みで実現することができました。

4.お客様
ターゲットで記載した方々が、楽しかった・また来たいと思っていただけるかどうか、が大事です。これらの生声は次回開催のモチベーションにもなるからです。当時「お客様の声をどのように収集するか」を検討しました(ProductというよりはPromotionの内容です)。

(1)イベント中に声をかけて所感を伺う
(2)イベント後にアンケートを取る
(3)SNSでリアクションを確認する

上記のように収集方法はいくつかあるのですが、結果的には(1)と(3)のみを行いました。(3)はイベント専用のハッシュタグを作って投稿を後から終えるようにしていました。ハッシュタグは他に存在しないことが理想です。(2)は最後まで悩んだのですが個人情報の収集や管理等がつきまとうため避けました。今は便利なツールも多数ありますので予算や手間などから検討いただければと思います。

ここまでがProduct観点で実施してきたことです。度々記載しているのですが、イベント企画には色々な調整が伴います。そのときに大事なのはコンセプトです。コンセプトがブレていなければ色々な判断がしやすくなるので、コンセプト決めを念入りに実施することをおすすめします。ここで誤解を与えたくないのは、詳細に検討することが正というわけではありません。とにかく楽しい!とか自分たちが楽しければOK!というのも立派なコンセプトです。敢えて悪を表現するならば「コンセプトがない」は避けたほうがいいかと思います。何のためにやっているのかが不透明だとモチベーションを保つことが難しくなるためです。

3-3. Price - 価格設定

Yellow!!!ではコンセプトに基づき収支ゼロを目指して価格設定することにしました。個人負担の場合、赤字が続くとモチベーションを保つのが難しいと思うので、収支ゼロが最初の目標になるのではないでしょうか。具体的な収支計画は、集客予測とイベント開催費用から作成します。正直なところ、第1回目の開催は実績がないため相場がわかりませんでした。そのため仮で予算をたて、予算内で実施することを心掛けました。また2回目以降は、実績ベースで収支計画を立てようと考えていました。お金はトラブルのもとにもなりますのでブッキングの際に十分意識合わせをするようご注意ください。

価格設定の具体的な手順は、費用算出、入場料検討、全体の微調整です。これらを通して、次となるように調整していきます。

収支ゼロ…収入=費用
・ 収入=来場者数×入場料
・ 費用=ゲスト代+出演料+会場代+諸経費 etc

1.費用算出
費用算出は次の流れで進めました。

(1)費用内訳の把握
(2)費用内訳別の費用算出&計上
(3)内訳を積み上げての費用総額算出

今回における費用内訳と算出方法は次の通りです。

​・ゲスト代(出演料・顎足枕代)…前述の見積取得結果を計上
・地元&近郊DJの出演料…個々に確認して計上
・会場代…会場側と確認して計上
・諸経費…設備を増強したり会場を装飾したりした備品代

会場の利用料は、利用料のみでないこともありますので条件を漏れなく確認してください。例えば、時間当たりの利用料のみ、時間当たりの利用料+集客数×●円、などです。

2.入場料検討
費用がわかると収支予測を立てることができます。決まっていない情報は入場料と集客数であるため、この2つの変数を変えながらバランスを見ていきます。入場料を仮決めするときは「周囲のイベントと大きなかい離のない入場料」を設定しました。Excelやスプレッドシートで収支計画表を作ってバランスを見るのが楽です。1度作れば2回目以降は流用できるのもいいところです。

3.全体の微調整
費用と入場料を仮決めしたら、予算に収まるようそれぞれを微調整します。一番頭を悩ますところです。場合によっては、予算自体を修正する必要もあると思います。

3-4. Promotion - 告知・宣伝

どうやってイベントを告知するかを考えたとき、大きく2つだと考えました。プル型とプッシュ型です。

・プル型…公式サイトやSNSで告知をする方法
・プッシュ型…個々のつながりなどで来場を促す方法です
 (SNS、対面、メール、TELなど)

どちらも一長一短あると思っていますが、単発のイベントのときは、プッシュ型がおすすめではないでしょうか。プッシュ型は直接的に誘えるため効果が出るのが早いからです。Yellow!!!の場合も、結果的には直接お声がけした来場が多かったです。一方で、その人のつながりに依存するという課題もあります。プル型は、つながりのない方に遊びに来ていただくなどの効果を狙えますが、まめな更新や刺さる文章作成能力が必要です。
今回のイベントではプル型、プッシュ型の両方を行いました。ここではプル型で実施したことを補足します(プッシュ型は個々のつながりとなるため説明は省略します)。プル型で実施したのは大きく2つです。

(1)公式サイト
(2)SNS活用

(1)公式サイト
公式サイト開設で考えたのは「専用ドメインを持つこと」と「見栄えにこだわること」です。ここは個人的なこだわりかもしれませんが、フリードメインやホームページ運営サービスの提供ドメインはなんだか寂しい印象を受けます。Yellow!!!の場合、専用ドメインは「お名前.com」、サイト作成は「WIX」を活用しました。HPビルダーやwordpressなどでの作成も考えたのですが、簡易性を取りました。サイト運営という意味ではGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツールの活用もおすすめです。「時間とお金をかけてサイトを作ったけど、はたしてアクセスがあるのか?」とならないためにアクセス数などを把握できるからです。Yellow!!!の場合、WIXに簡易なアクセス解析ダッシュボードがついていたので新たに用意はしていません。
サイトの基本構成は、イベント主旨・概要説明、出演者紹介、会場情報ですが、今回は取置応募フォームも設けました。応募フォーム作成には、Googleフォームを活用しました。選んだ理由は、次の3つを満たしていたからです。

条件①:取り置きフォームを設けたい
条件②:取り置きリストを簡単に作成したい
条件③:取り置きいただいた方への自動返信をしたい

仕事柄、Googleサービスに知見があったため、カスタマイズ性も含みで便利がよかったのが本音です。他のイベントでも実際使われている方をちらほら見かけるので、便利に感じる方が多いのではないでしょうか。
ドメイン取得・サイト作成、出欠管理系サービスは類似サービスがたくさんあるので使いやすいものを使えばいいと思います。

(2)SNS活用
SNS活用では「刺さる告知文言を添えて告知すること」と「SNS効果測定ツールで告知の効果測定をすること」が重要と考えています。Yellow!!!の場合、「刺さる告知文言を添えて告知する」のみ行いました。ただこれが本当に難しいです。答えがない領域だと思っているのでここで例文を示すことは控えます(というより示せるようなものがない)。ありがちなのは、同じ内容を何度も投稿してしまう状態です。豪華ゲストです!、乾杯しましょう!、見逃すな!、この告知をRTで(だれだれのゲストで)ディスカウントになります!といった告知はたびたびSNSで散見します。どれも正解ですが内容重複も事実。本当に難しい。私も苦手なので告知のいい例をぜひ教えてください。
今回は行いませんでしたが「SNS効果測定ツールで告知の効果測定をすること」も非常に重要です。がむしゃらに告知を続けても効果がでているのかわからない、となるとモチベーションを保つことが難しいからです。特定の表現や時間帯だとインプレッションが増えた、というような学びを得られれば楽しみながら告知できるはずです。Yellow!!!で採用しなかったのは単にさぼってしまったというなんとも情けない話です。簡単なツールも多いのでこれから企画・開催するときは活用するべきです。

また、出演者間でカバーし合い、盛り上がりを見せることも重要です。Twitterならリツイートやリプライ、facebook / Instagramならシェアといった盛り上がりを自分たちから作ることでより多くの方にリーチすることができます。結構漏れがちなのですが、長く愛されるイベントを運営されている方はこういった協力し合いを丁寧にやられている印象を受けます。Yellow!!!でも実施できるよう出演者で意識合わせを行いました。

3-5. Place - 流通

ものやサービスの販売ではないためここでは割愛します。ここだけ寂しい感じになり恐縮です。

4. 出来上がったもの

このような検討過程を経て、Yellow!!!というイベントを行うことができました。堅苦しい表現を使うと仮説→現状分析→詳細検討→開催という検討順です。今回はイベント企画にフォーカスしましたが、企画と開催はセットです。企画決定後は次のようなことを準備していきます。

・開催当日に向けての準備
・当日作業
・事後作業

開催に向けてまだまだやることがあります。これらについてもまとめていければと思います。

まとめ

いかがでしょうか。「初心者が地方でDJイベントを企画した話」と題して検討の過程を記載しました。大枠は次の6つです。

・イベントコンセプトは検討の軸。十分に検討する
・検討したコンセプトを関係者と意識合わせする
・漏れのない検討のためにフレームを活用するのも1つの手
・具体化する過程での取捨選択はコンセプトとの相性で判断
・見積取得は躊躇せずに依頼してみる(丁寧であることを忘れない)
・便利なツールを駆使して効果測定を行う(やりっぱなしは避ける)

コンセプト決めの重要性を度々述べているのですが、コンセプトを決める主催者(=オーガナイザー)も非常に重要と考えています。集客が悪い、赤字になった、お客様が置いてけぼりで身内ノリが強い等、イベントにおけるネガティブ要素を挙げればきりがないのですが、これらをすべてポジティブ要素に変えて実現するのは結構難しいと考えています。そのとき、何を死守して何を捨てるのかを判断するのは主催者でありコンセプトです。出演者や会場など協力していただいた方々が戸惑わないよう、一貫した考えを示し関係者と共有することが主催者には求められます。すごくプレッシャーを与える表現になってしまい恐縮ですが、やりきったときの楽しさは言葉にしがたい感動があります。主催のご経験がある方は共感いただけるのではないでしょうか。

はじめは漠然とした思いからスタートしても、具体化する過程を1つずつ踏んでいくことでイベントを開催することはできます。私自身も学生時代にイベント企画の経験はなかったのですが無事開催することができました。時勢柄、イベント企画等が難しいですが、来るべきタイミングで開催できるよう参考にしていただけましたら幸いです。
(余談:東京でもYellow!!!をやりたいです)