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「はいよろこんで」って話

現在爆発的にヒットしているこっちのけんとさんの「はいよろこんで」。
僕のTiktokにも毎日のように歌ってみた、踊ってみた系の動画が流れてくるが、何度聴いてもとても心地よい。

こっちのけんとさんが脚光を浴びだす中で、彼のバックグラウンドに触れるインタビューなどを目にすることも多くなった。
代名詞ともなった「菅田将暉の弟」という肩書。

菅田将暉ファンとしてはこの動向は見逃せない。

確かに冷静に考えると兄弟にスターがいるというのはどんな感覚だろう。
まったく自分と比べない生き方なんてとても僕には想像できない。

こっちのけんとさん自身が上手く社会に適合できずに
躁鬱病に悩まされている中で、作っている楽曲とのこと。
本意ではない世界で生きているのが「あっちのけんと」
好きなことに身をおく自分が「こっちのけんと」

昭和歌謡や平成の時代でも多分、こういった自己肯定感の低い人間たちが歌う唄は、若者たちの心にささった。それはひどくじめっとした暗がりの部屋を想起させるような雰囲気が多かったように思う。

ただこの方の楽曲がよかったのは、ひどく明るいこと。
なんなら友達と一緒に口ずさめたり、踊ったりできるという
陰キャには考えられない世界戦をくりひろげていること。

歌詞の中にモールス信号を取り入れたり、昭和ノスタルジックさを軽妙にいれこむかねひさ和哉さんのアニメーションなど
とても戦略的な楽曲に思えた。

それはとても素晴らしい。
いかに想いを届ける形にするか、それがクリエイティブだと思うから。

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