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渡部建の浮気報道とメディアリテラシー

これまでPrime Videoだけで頑張っていたが、自粛期間中にNetflixにも加入した。とはいえ、話題の『愛の不時着』や『ザ・キング』などにはまだたどり着いておらず(ハマるとただでさえ足りない時間がさらに無くなるのでは…という恐怖から)最近はドキュメンタリー番組ばかり観ている。

先日観た『ミス・レリゼンテーション』はとてもおすすめ。長年、女性を偏ったイメージで描いてきたアメリカのメディアによって、女性の権利がいかに脅かされてきたかに迫る。

そもそもインターネットやSNSの普及もあり、アメリカの10代は1日のうちの平均10時間45分をメディアを見聞きすることに費やしてるそう。睡眠時間より多いだなんて、軽いショック。問題は、そこに出演したり描かれる女性像。例えばCMやバラエティ番組のみならず報道番組に登場する女性でさえ、モデルのような体型や肌を露出したファッション、化粧や整形で整った顔、また男性に対して順従な態度が長年良しとされ、実際多数派を占めてきた。その背景としては、メディアの資金源であるスポンサーの要望だったり、各業界を牛耳っている重鎮的存在(年配男性)に好まれるから、といった悪しき風習を指摘している。その上で、メディアの受け取り手は男性のみならず女性自身も「女性=見た目」という暗黙のルールを気づかないうちに刷り込まれていく、という危険性を指摘。女性が内面ではなくルックスで判断され、モノやお人形さんとして扱われる社会。実際、自分自信をモノとして捉えている女性は、リーダーを目指すことに関心を持たなくなるというデータもあるらしい。

小学生からスマホを持たせる家庭も多い今。それらメディアに1日中晒されつづけた子どもたちが受ける影響はどれほどか、簡単に想像できる。私自身2歳の娘をもつ身としては100%母親目線でヒヤヒヤしながら一通り観て、とはいえ、今後メディアとの接点が増えるのは避けられないから、親子で一緒にメディアについて学んでいこうと思ったのだ。必要なのはメディアリテラシー。親も子どもも。誰がどんな意図でその情報を発信しているのかを考えること。例えば、女性をモノとして扱うようなメディアを避けたり、子どもが観る番組はなるべく自分も一緒に観るようにしたり、その時に疑問に思う事柄があれば一緒に考えていく。
「うーん、ニュース番組なのにこの人のスカートとても短いね」とか。

ところで、ネットニュースが渡部建の浮気報道でまだ賑わっている。これがここ数日のトップニュースなのだから呆れてしまう。浮気の詳細から、出演番組の対応、あらゆる知人芸能人のコメント。これについては、一言。個人の問題なのだからもう(どうでも)いいじゃん!というのが私の意見。そんなことより、シアトルの占拠のこととか、ポートランドの平和的デモのこととか、今私たちが知るべきことはたくさんあるのだ。

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