認知されていないサービス・D2Cブランドを立ち上げる際に最初に行うことは？

みなさんこんにちは。FABRIC TOKYOの森です。

当時まだ認識されていなかったサービス「D2Cブランド」を立ち上げるために実際に最初に行った事

今日も質問に答えていきます。

”いつも参考にさせていただいております。
当時、まだ認識されていなかったサービス「D2Cブランド」を立ち上げるために実際に最初に行った事は何ですか。”

こんな質問をいただいております。
ありがとうございます。

ほとんど全てのサービスが認識をされていない状態だと思います。
なので、1番最初にするのは認識してもらうという事だと思っています。
僕はFABRIC TOKYOやSTAMPというブランドをやっていますが、この2つとも認識してもらうという事に注力をしました。

ほとんどのWebサービスは世間に知られずに消えていく

僕がFABRIC TOKYOを立ち上げる以前、メルカリの立ち上げに関わった際にメルカリ創業者の山田進太郎さんが「みんないいプロダクトを作るんだけれども使われないプロダクトがどんどん消えていく」という言葉をポロっと飲み会の席でおっしゃっていました。
その言葉がとても印象に残っていて、いいサービスを立ち上げても使ってもらえないと意味がないという、当たり前の事に気づかされました。

思い返せばメルカリは初速からPRやプロモーションなどの取り組みが先行他社に比べ圧倒的でした。

それからずっとサービスは認知してもらわないと意味がない、ということを常に意識して経営してきてるのですが、じゃあ広告をバンバン打って行こうという余裕も事業リリース時には正直ないのがスタートアップの現状です。
もっというと、サービスをリリースばかりの時は広告は強くやるべきではないと思っています。
最近D2Cのシードの起業家たちに相談される際は「まずは広告を1円も使わずに事業が伸びる方法を考えてごらん」と言っています

なぜかというと、お客様の満足度がまだわかっていない状態なのにPR、プロモーション、認知をとるような広告施策をやっていっても、バケツに穴があいた状態で水を入れても全くバケツに水が溜まっていかないという、ざるに水を流し入れているような状況になってしまいます。
そしてもっと言うと、D2Cはブランドです。ブランドを築くということは顧客獲得コスト(CPA)を限りなく低く、顧客生涯価値(LTV)を限りなく高くすることに貢献します。広告で顧客を買ってくるというのはブランドを築くための手法の一つと捉えるべきで、その前にもっと大切なことがあるからです。
ほとんどのサービスやD2Cブランドは売り切り・逃げ切り型ではないと思います。しっかり使って頂いたお客様にまずは2回目そして継続して10回、20回と繰り返し買い続けてもらって、いいブランド・サービスになっていくと思います。

まず100人のブランドを愛するファンを自分で獲得してみる

もちろん認知を上げるという事を1番最初にやると僕は回答しましたが、何万人、何十万人といきなり使って頂くということではなく、いつも僕はこういったご質問を頂く時にお話させて頂く事ですが、サービスを愛してくれる最初の100人を獲得するということです。
1番最初はターゲットとなる顧客にリーチしやすいメディアになんとか掲載してもらったり、クラウドファンディングをやるといった事で最初の100人の顧客を得ていくという事をまずやっていきます。

派手なPRなどは必要ありません。
有名なメディアに取り上げられるといったことも必要なサービスもありますが、多くのD2Cブランドにとっては有名なメディアに取り上げられても、D2Cの顧客になる可能性は高くありません。各ブランドは顧客のセグメントがしっかり定義されていると思うので、TechCrunchやBusiness Insiderだといってもそのメディアを読んでいる人たちが顧客層ではないことの方が多いということです。最初のフェーズでは業界の人気ではなく、顧客の人気を得ましょう。

なので、PRするにも自分たちが本当に使ってもらいたい顧客層が読んでいるメディアやリーチできるチャネルを徹底的に考えて最初の100人、サービスを愛してくれる100人、コミュニティ化できそうな100人にどう使ってもらえるのか、どう顧客になってもらえるのかといった事を考えるのが僕は創業期に関しては優先度が高いのかなと思います。

終わりに

まとめますと、認識されてなかったサービス、D2Cブランドを立ち上げる際に最初に行う事は認知を上げる事です。
ただし派手なプロモーションをするわけではなく、最初に100人本当にサービスを愛してくれる顧客を獲得しましょう。バケツに穴が空いた状態で1万人の人に使われてガッカリされるより、まずはその100人をブランドの立ち上げの仲間にして良いブランド作りのサポーターになってもらえば、その後の認知拡大のタイミングで大きな力となってくれるはずです。

参考になれば幸いです。

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