ロードバイク ウエイトトレーニングは必要か?
筋肉トレーニングは必要か、そんなテーマを書いてみようと思います。
基本的に、自転車に必要な筋力は、自転車に乗ることで養うのが好ましいでしょう。世界選手権10連覇の中野浩一氏も、自転車で走ることで太股の太さを65cmまで肥大させました。ここ最近のウエイトトレーニングに走り勝ちな競輪選手についても、自転車のテクニックは自転車に乗ることでしか育まれないと発言されています。
しかし、ヨーロッパの選手はウエイトトレーニングを行っているという情報もありますし、ウエイトトレーニングに取り組んでみたいというレーサーもいられるでしょう。
しかし、注意点がひとつあります。
西洋人の骨格の特徴として、骨盤が前傾しており、股関節の伸展の力強いというものがあります。なので、例えばスクワットを行ったとしても西洋人は身体の中心部である股関節の曲げ伸ばしの運動になりますが、骨盤が後傾しており膝関節の曲げ伸ばしの運動になり勝ちな東洋人には、負担の大きいトレーニングとなる傾向があります。
なので、同じようにスクワットを行ったとしても、ブレーキの筋肉である太股の前や、ふくらはぎが緊張しやすいという特性があります。
自転車においてのパワー向上を考えると、西洋のトレーニングを安易に取り入れることはマイナスとなってしまう可能性も非常に高いのです。
では、どうすれば筋肉の出力を高めることが出来るのでしょう?
それは、実際にスプリントや登板トレーニングを行うことです。それも、高回転で、です。(110以上)
トルクを掛けないと、筋肥大が起こらないのでは?という疑問もあるかと思われますが、高回転でも、ストレッチショートニングサイクルという、伸長反射が促されるため、筋肉の収縮能力は高まります。そして、必要な部位にはじわじわとですが、筋肥大が起こります。
また、有酸素運動では筋肥大は起こらないと言われていますが、酸素が筋肉に長時間取り入れられることにより、代謝が高まり、パワーアップ、スピードアップの効果が得られます。
余談になりますが、メジャーリーガーのイチロー氏は、有酸素性のトレーニングやスローイング、バットスイング、ランニングなどしか行わず、ヘビーウエイトでの無酸素トレーニングを行わなかったにも関わらず、シアトル・マリナーズ入団時には身長180cm体重71kgでしたが、世界最多安打記録樹立時には77kg、引退時には、79kgと、筋肉のみで体重を増やしていました。
なので、ロードレーサーが筋肉を鍛えたいのであれば、高回転での登板トレーニング、スプリント、タイムトライアルトレーニング、などを行うと良いでしょう。
次回は、筋肥大のための食事についての記事になります。
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