酪酸をもっと知ってほしいの!
前回おやつの記事にて、「酪酸」の重要性について触れました。
ありがたいことに、色々とコメントを頂きすごく嬉しいです。
酪酸と感染症(対コロナ)については、
やはり関心が高いんだなぁ感じました。
食物繊維でインフルエンザに対抗しようぜ!
Dietary Fiber Confers Protection against Flu by Shaping Ly6c− Patrolling Monocyte Hematopoiesis and CD8+ T Cell Metabolism(Immunity誌)
ざっくりいうと…
マウスを使った実験で、食物繊維(この論文ではイヌリン)を多く摂取させる事により、短鎖脂肪酸(SCFAs)が増加しインフルエンザの症状を抑えることができた。
ということ。
SCFAs、特に酪酸によってCD8+(シーディーエイトと呼んであげて)が活性化されることで、ウイルス感染した細胞をやっつけてくれる事が知られています。
ただ、インフルエンザに感染はするので
うがい手洗いはちゃんと続けましょう!
「ひどくならない」程度に思っておいてください。
短鎖脂肪酸とは?
これもざっくり言うと、
酢酸、プロピオン酸、酪酸などの総称です(もっといろいろあるけどね)
中鎖脂肪酸は聞いたことありませんか?最近では調理用の油として商品開発がされています。
長鎖脂肪酸はDHAやEPAと言ったワードでご存知だとおもいます。
短鎖脂肪酸(Short chain fatty acids : SCFAs)これが大事です。
短鎖脂肪酸…脂肪とか、ちょっと嫌な印象かもしれませんが、すごく良い物なので、覚えておいて損はしないとおもいます。
酪酸のいいところ
先程のCD8+活性化だけでなく、酪酸は制御性T細胞(Treg)を活性化させます。つまり過剰な免疫を正常のバランスに戻してあげる事ができます。
この「バランス」を整えるちからによって、
花粉症などアレルギー症状を引き起こす抗体 IgE を
粘膜免疫で活躍する IgA にクラスチェンジ
させることもわかっています。
つまり、もしかするとインフルエンザ予防だけでなく、アレルギーも緩和されるかもしれないということです。
CD8+の効果と、抗炎症効果で、
コロナの重症化を防ぐ事ができるかもしれません。
多くの重症化の要因は、基礎疾患と言われていますが、要は炎症です。
糖尿病、肥満は常に炎症がじわじわ起こっている状態ですので、
その状態で新型コロナ感染が起こると…
傾いている3Dシーソーの状態で、いろんな事がどーんと起こります。どんな反応をしていいのかカラダもわからない状態に陥ります。
そういったある意味「パニック状態」になる
それが「サイトカイン・ストーム」と呼ばれるものに当たるとおもいます。
なので、酪酸とTregによって、免疫のバランスを整えておく事が最強の予防方法だと思います。
状態が万全なら、感染しても軽症で居られるはず!
まとめ
酪酸についてまとめてみましたが、「酪酸を飲めばいいのね!」と思われるかもしれません。それはただしいのですが…
うんこの匂いがするので臭くて飲めたもんじゃないんです!
シー・シェパードでしたっけ?臭い物質の入った瓶を投げつけて来ますが、あの瓶の中身が「酪酸」だと言われていますね。
✅ 酪酸でインフルエンザを軽症化できる論文がある
✅ 酪酸で病気にかからなくなるわけではない
✅ ちゃんとうがい手洗いをしようね!
✅ 酪酸とTregで免疫バランスを落ち着かせること
✅ いつでも対抗できる状態にするのが大事
✅ 酪酸はうんこの匂いの素
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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