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対話中心のグローバルクラス、三学年合同で行うブッククラブ

現在受け持ちのところで毎年行っている行事の一つです。これ、準備も大して必要ないのにとーっても毎回ワクワクするんです。それが、ブッククラブ。

グローバルクラスとは

京都大谷高校にはグローバルクラスというのが学年に1クラスずつあります。高校1年の日本文化探究に始まり、毎年4-6単位ほどの総合探究系の授業があるのが大きな特徴です。受け持ちの高校2年だと、国際関係ゼミ、模擬国連で合わせて4単位。英語の授業はUCデイビスの先生が来て教鞭を取っておられます。なので、私は英語教諭なのですが自分のクラスは教えていません。3年間で二回の短期留学もあり、なかなか盛り沢山の内容です。

ブッククラブ

最初、会議でこの案が出てきた時は何のことかよくわかりませんでした。本なんて、毎週時間を決めて読むくらいでいいんじゃないの?何で学年またぎの3クラスでわざわざやるんだろうと。実際の構成はというと、こんな感じ。

・先生たちからお気に入りの本の紹介
・生徒たちは学年またぎの4、5人のグループで持参した本を見せながら内容を紹介
・他の生徒からの質問で掘り下げる

本の内容はそれぞれ。最近やっていたイスラム探究で見つけた本、小説、ナショナルジオグラフィック、料理本、漫画と何でもありです。特に制限は設けていません。また、朝読書の時間が取れたらそこでも読みますが、基本的にいつまでにどれだけ読むというのはありません。(学年によっても取り組み方は異なります)

意外な一面

「え、先輩そんなの読むんですか。意外・・・」クラス一のおしゃれ男子がいるのですが、一見本など読まないように見える彼が持参したのは「殺戮の宗教史」。これ、めちゃくちゃ面白くて、江藤が最近学級文庫に入れたものでした。

その生徒も、普段はそんなに本は読まないといいますが、元々国際情勢について調べたり、討論したり、発表するのはものすごくできる人。この本にすっかりハマって、後輩に対して熱く語っていたのが印象的でした。

後輩はそれこそ"Don't judge a book by its cover"を知りました。見た目で人は分からないものです。普段はそんなに交流がない三学年ですが、こうして本を通してお互いを知ることができるだけでなく、読むこと知ること、対話することの面白さを知ったようです。

さいごに

ビブリオバトルなどの枠組みで行うのも面白いのですが、こういう形である意味ポットラックパーティのように行うブッククラブもいいものです。自分自身は小学校の時は1日7冊ほど読む生活で、英語と日本語を順番に読んでいました。高校の時は主に新書を読んでいて、特にHGウエルズの世界史概観や貝塚の中国史には影響を受けました。

若者の本離れが進んでいると言われる昨今、こういう取り組みを年に数回でも行うことで、本を知り、人を知り、考えるきっかけを私ももらうことができました。

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