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たった一年、でも強烈だった生徒たちの卒業

この子たちを最後まで受け持ちたかった。でも、一年で去ることになった高校がありました。素敵すぎる生徒たちとの出会い、そして大事な1年間を思い出しつつ、、、卒業おめでとう。本当にありがとう。

京都聖母学院での勤務

今の学校で4校目なのですが、唯一自分で選んだわけではなくご縁が重なってお世話になった学校でした。全然どんな学校か知らなかったし、そして人生で最初で最後の女子校でもありました。ドキドキして行ってみると・・・可愛い女子たちとの出会いが待っていました。

受け持ちの生徒たち

何より、今まで受け持った中で最も強烈なインパクトを与えられた学校でもあります。それは・・・あんなにも生徒に慕われたことは一度もないんです。もう、センセーセンセーっていつも声をかけられるわ、抱きつかれるわ、テスト前や英検前に必ず誰かしら質問や練習に来る。

学校を辞めたときは、それまで希望者ゼロだった春季講習に60名の希望者があった上、辞めたらインスタのフォロワーが50人増。そしてお手紙やらプレゼントやら、あたたかい子どもたちばかりでした。なんだろう、すごく大事にされた1年間だった気がします。

「江藤先生は太陽のような人です!」なんて言われて嬉しかったな。授業で笑わなかった日がないから、それもそうか。笑

だから学校を移っても、彼女たちのダンスの応援をしたり、時々DMで交流したりと続いてきました。

英語でのチャレンジ

何かしら、毎年新しいことにチャレンジするのですが、聖母では英語に対して苦手意識の強い子が非常に多い3クラスでの取り組みでした。とにかく、英語の自己効力感をアップさせたい。そのためにできることを考えました。

英語の授業は英語でする

その年、ケンブリッジ のUncoverを導入しました。(無理やりだったので、その一年だけになってしまったのですが)そして、英語で授業をすることにしました。最初は反発だらけ。わからない、わからないと生徒は他の先生にまで不満をぶつけました。

一方で、指示は英語でしたが、授業スライドを工夫して生徒が今何をやっている時間なのか分かりやすく工夫するなどして、生徒を巻き込み続けました。

1学期が終わる頃、不思議なことに生徒が楽しそうに授業を受けるようになったのです。自分もできる、やってみよう。見通しをもって、課題も取り組んでみよう。とにかく英語だけでもいいから(笑)頑張ってみよう。そんな雰囲気になってきました。自己効力感がついてきたのです。

文字情報だけの授業にしない

受け持ちの生徒にはダンス部の生徒が数多くいました。英語は苦手、でも身体表現が得意な子たちです。とかく授業では文字情報を使いがちです。でも、できるだけ動画や音を使ってみました。

例えば、文型を覚えたり単語を覚えるのも音楽に合わせた動画を作って楽しく唱えたり。

生徒が表現することを増やす

どのクラスでも、極力生徒が表現することをたくさん取り入れました。例えば、ペアで聞き合ったらCompare Contrastをベン図を使ってまとめます。

次に基本構造を使って50−100語書いていきます。それまで苦手意識が強かった子もこれならトライします。

書いたら、確認の作業です。今なんのスキルが身についているのか、これをすることで何ができるようになるのかが明確に。

上位のクラスでは例えば、仮定法を学ぶのに詩を使ったり。Mama do you love me?と言う有名な絵本のオリジナルバージョンを作ってもらいました。動画の内容は、その内容と、実際に生徒が作ったオリジナル作品です。

さいごに

ICTも積極的に使いました。もういろんなことをやりすぎて書けないのでこのくらいにしておきます。生徒たちに恵まれ、大事にしてもらった一年でしたが、生徒の基礎学力の向上と、何より自己効力感の向上を感じた一年でした。そして、今でも慕ってくれるのは嬉しい限りです。

人生は長い。これからも彼女たちの素敵な人生をSNSを通して見守っていけたらなあと思っています。

ご卒業、おめでとうございます!


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