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教育分野でインスパイアされた日

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#ADE2015

年配に足を突っ込んだ我々ができるたった一つのこと

ベビーブーマー第二世代のわたし。あと10年で定年退職となります。今49、今年50となって、決意を新たにしたことが一つあります。 それは、 今いる20代30代の若い先生のやりたいに耳を傾けること。彼彼女たちが働きたいと思える職場を実現することです。自分が経験してきたことなんて、伝えることは何もない。むしろ、優秀な若い世代のやりたいことを応援することこそが、年配に足を突っ込んだアラフィフのできることじゃない? 江藤が若い頃は、ただの跳ねっ返りで大してやりたいこともなく、授業

夢がいつの間にか叶っていた話

学校の先生って「学校が好きだった」とか、「尊敬できる先生がいた」とかってよく言うじゃないですか?ついでに、大学を卒業する時も普通に第一志望は学校の先生っていう人が圧倒的に多いんです。 実はわたしはそうじゃなかった。 学校に対する複雑な思い少なくとも小学校に入ってから6年間はほとんど記憶がありません。いじめにあったことはないのですが(正確に言うと、ハブられても気づかない。笑)学校の制度やしきたり、子どもらしさが求められること、全部苦手だったからです。 みんな同じ方向を向い

オンライン講座:Canva x Chat-GPT x Blooketで教材を作成してみた

オーガニックラーニングのOne-day seminarではいろんな背景の方が来られます。この日も高校英語・中高国語・情報x家庭科・特別支援・英語塾とバラバラ。さらには、上級者から初心者まで理解もバラバラ。でも、大丈夫。みんなが学びたい気持ちになる場を作るからです。 講座で扱った内容は、CanvaとBlooketにAIを掛け合わせたもの。これはもう、最強です。まあ、1日でよくここまでできたなあと自分を褒めてあげたい。 Canvaのホワイトボードで自己紹介&やりたいことどんな

インスピレーションTEDxKyoto2023(3)ロブサン・プンツォクさんから学ぶUnbecomingとは

表面上の知識やスキルを求め続けると人はまどう。本来の自分と向き合い、本来の自分を全うするためにどう生きればいいのかを問い続けること。ブログは人のためであって、人のためならず。書きながら、考え続けています。そしてそれは、まさに学校に必要とされていることではないでしょうか。 Unbecoming meさて、今回最もインパクトの強かった方がロブサン・プンツォクさん。チベットから来られました。元仏教僧で、学校を立ち上げられました。 ブッダのお話から講演は始まります。ある日、「瞑想

インスピレーションTEDxKyoto2023(2)一ノ瀬メイさんとリア・カッツ・ヘルナンデスさん

一ノ瀬メイさん(パラリンピアン / パブリックスピーカー)優勝したのに喜べない 一度優勝したら、今までの犠牲や苦しみから解き放たれると思っていた。でも、感じたのは空虚。社会が枠をかける行為が人の認知を歪ませる。生まれたとき、そこにいること自体を享受していたはずなのに。 メイさんは、自分がパラアスリートであることを理解してくれる人が少なく、11歳で賞を取っても理解されず、奨学金も貰えなかったことを経験しています。しかし、彼女は自分自身を奮い立たせ、世界フリースタイルで銀メダ

マレーシアの幼稚園と高校が繋ぐ教育の輪:質疑応答で見えたもの

マレーシアのLittle shine Islamic Playschoolから高校へ訪問団が来られました。幼児教育に関しては専門外ですが、やはり教育の基礎となる部分でもありとても興味があります。もちろん親としても。 このプロジェクトでお世話になった方からのご紹介です。 今回は、本校の宗教国際部長のはからいで、近くの幼稚園の園長先生にもお越しいただき、質疑応答を通して意見交換を行いました。その結果、見えたこととは? 幼稚園での評価方法?マレーシアの幼稚園では、読み書きや算

遺品整理で元小学校教諭の祖母からのメッセージに出会った(2)

祖母が亡くなって2年。大分県にある父の実家は空っぽなので、年に数回両親が戻って庭の手入れや家の掃除、遺品の整理をしています。今回は引き出しの中の洋服を大量に処分。お洒落だった祖父の洋服の一部は長男に渡りました。わーい。 この記事の続きです。 さて、しばらくするとクッキー缶のようなものが出てきました。宝箱?またぎっしりボタンが詰まってたりして、、、と思ったらたくさんの紙が出てきました。よく見ると生徒の名簿だったり、孫たちからの手紙、そして新聞。本当に最後まで捨てられなかった

あの、Canva日本トップのセミナー⭐︎終わった後こそ凄かった:後編

移住先のシドニーからのセミナーでは、お嬢さんたちの授業から見えるオーストラリアのICT事情についてお話しいただきました。聞いただけで「よし!自分も明日から世界を変えるんだ!」と思っちゃいました!So inspiring!!! が!そこに止まらないのが植山さん。 そして後編。え?後編なんてあったっけ? そう、1時間の予定だったセミナーですが、終了した後にさらに追加で1時間お話しいただいたのでした。それがこちら↓めちゃくちゃ気になります!植山さんの「ぶっ飛ぶブログ」からの一

あの、Canva日本トップのセミナー⭐︎オーストラリアICT教育事情:前編

Shoe-gさんこと植山周志さん。Canvaの日本カントリーマネージャーとしてご家族でオーストラリアはシドニーへ移住されました。この日はCanvaの教育者グループ主催セミナーということで、お子さんたちの授業から見えるオーストラリアの教育事情についてお話いただきました。こちらが今回のチラシです。 植山周志さん エネルギッシュで暖かい人!今回はご自宅のお庭からのお届けでした。ちょうどシドニーは秋。気温24度と寒くもなく暖かくもない晴天で、お庭で仕事をし、暑くなったらプールに飛び

4週間、しあわせな教室について考えてみた(1)

昨日の理紗さんの講座では、かえつ有明高校の生徒二人が登場し、主だったところを説明したりブレイクアウトルームのファシリやまとめをしてくれました。講座が終わった後、頭が冴えてしまってなかなか寝付けなかった人も多かったと思います。オーガニックな学びの基礎にあるのはオーガニックな土壌。昨日のお話の中にもそうしたキーワードがたくさん出てきました。 しあわせな♡教室の♡レシピこの講座では、 2/18:園元恭子さん♡しあわせな「関係性」生徒と教師・生徒同士のしあわせな関係性中学生1年生

Cuisinaire Rodsを使ったストテリで生徒が前のめりに喋り出した

ストテリにしろ、Persuasive essayにしろ、私が授業で扱うと、どうしても構造が先に来てしまいます。分析したり、それを使って創造したり。でもやはり、ちょっと小難しい。 それをネィティブのE先生に任せたら、いつも魔法がかかります。 Cuisinaire Rodsって何?この小さな積木のようなバーを使って、算数や語学などを教えるそうです。ビジュアルラーナー向けですが、誰でも視覚化した方が理解が深まるはず。日本の算数教材にも似たようなものがありそうですが、この大きさ、

休校時だから考える本当の学びって?ぽこん星のりんりんの話(1)

我が家でも学校から課題が届き始めました。FaceBookで話題になっているのがその内容です。ただ書き写す、プリントの穴埋めをする。それらを時間割にし、提出を義務付けています。場合によっては成績に反映されると書いている学校も。我が家の小1は、「あ」を何度も書くのが5月7日の課題でしたがすでに心が折れかけています。これ、学校に行くとさらに赤で訂正されてやり直しの再提出になるやつですよね。 中高でも似たようなことが起こっています。普段から、入試問題に似た問題を解くことが授業の中心

スマホは文具、自ら学ぶ生徒が育つ世界史の授業とは

プロジェクションマッピングや、地元の起業家を巻き込んでプロジェクト型学習を推進している吉川さん。今回は普通の世界史の授業がどのように運営されているのか見てきました。テンポよく進めながらも全員が関わっている心地よい空間が伝わるといいな。 0)授業直前:わらわらと集まる生徒たち チャイムがなるまでの10分間、次々と生徒が集まってきました。あちこちで笑い声がします。着席と同時に、どうやら3人から4人のグループに別れて座るようです。スマホ片手に、自由な雰囲気ですが自分のSNSのチ

オンライン講座と生涯学習の素敵な関係:いつの間にか夢が叶っていた話*

ここ3年ほどオンライン講座を主宰しています。先日までやっていたのが、この講座。Apple Distinguished Educatorそろい踏みでiPadを創造的に使う講座でした。毎週90分、21:30から23:00までで行っています。有料講座で、様々な業界から講師を呼んだり、時には自分が講師を務めることも。とにかく楽しいから続いています。 最終日、受講者の声にハッとした受講者は20人ほど。最後の日だったので、一人ずつ感想を述べていたときのことでした。その日「耳だけ参加」だ