近田侑吾

オモイエル株式会社 代表取締役CEO | イノベーションセミナー、技術調査、共創コーデ…

近田侑吾

オモイエル株式会社 代表取締役CEO | イノベーションセミナー、技術調査、共創コーディネートなどを通じて企業の製品・サービス開発をお手伝いしています。http://www.omoieru.co.jp/

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    オモイエル株式会社がモノづくり・コトづくりに関するコラムを発信しています。

最近の記事

話題の復元ドライヤーとは??

以前にヘアドライヤーの原理をTech Structureで紹介したところ、「最近話題になっている『復元ドライヤー』という製品のポイントをTech Structureで説明してみると面白いのでは?」といったコメントをいただきました。 今回はこちらの製品事例を通じて、製品開発の進め方の一例を紐解いてみたいと思います。 まず、従来のドライヤーの原理を簡単に説明すると下図のようになります。 この中で今回注目されたのは、「風を温める」といった機能です。頭髪を早く乾かすためには高温に

    • 身近な家電の仕組み説明シリーズ③:冷蔵庫

      Tech Structureとは何かをご存じない方は、先にこちらをご覧ください。 冷蔵庫の仕組み 製品のベースとなる仕組みが分かれば、新たな課題や改善アイデアにも気付きやすくなります。皆さんもCo-cSと一緒にモノづくり・コトづくりを考えてみませんか?

      • 身近な家電の仕組み説明シリーズ②:電子レンジ・オーブンレンジ

        Tech Structureとは何かをご存じない方は、先にこちらをご覧ください。 電子レンジ・オーブンレンジの仕組み 製品のベースとなる仕組みが分かれば、新たな課題や改善アイデアにも気付きやすくなります。皆さんもCo-cSと一緒にモノづくり・コトづくりを考えてみませんか?

        • 身近な家電の仕組み説明シリーズ①:ヘアドライヤー

          Tech Structureとは何かをご存じない方は、先にこちらをご覧ください。 ヘアドライヤーの仕組み 今回はヘアドライヤーの仕組みをTech Structureを用いて説明してみました。 頭髪を傷めないために、マイナスイオン発生装置のような付加価値技術が搭載されている製品が最近は多くなっています。もしかしたら、このような付加価値技術は、ヘアドライヤーの中に組み込まずに、ワックスのような形でヘアドライヤーとセットで使う製品として展開することもできるかもしれませんね。

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        記事

          東京2020オリンピック聖火リレートーチのデザインと技術(続き)

          今回書くのは、こちらの記事の続きです。 東京2020オリンピック聖火リレートーチの開発が様々な企業の連携により行われたことをご説明しました。 今回はこの聖火リレートーチの中で、新富士バーナー社が携わった「燃焼機構」を深掘りしてみましょう。燃焼機構のTech Structureは下図のように描くことができそうです。 聖火として一般的にイメージされる美しい炎は、拡散燃焼によって生み出される赤い炎です。今回の燃焼機構には、効果的な拡散燃焼を発生できるようにガス経路が設計されて

          東京2020オリンピック聖火リレートーチのデザインと技術(続き)

          東京2020オリンピック聖火リレートーチのデザインと技術

          東京2020オリンピックが近づいてきました。聖火リレーは来月からスタートということで、今回は聖火リレートーチのTech Structureを作成してみました。 今回の聖火トーチは、デザイナーの吉岡徳仁さんによって企画されました。日本の伝統を感じさせる桜をモチーフとした聖火トーチは、職人魂や技術の結晶とも言われています。上記のTech Structureを見れば、吉岡さんが今回の聖火トーチを制作するにあたり、どのような課題を解決したのかを把握することができると思います。 興

          東京2020オリンピック聖火リレートーチのデザインと技術

          Tech Structureで全体像をパッと見える化する

          今回は、クラウドファンディングに出品されている製品の概要をTech Structureで整理してみました。題材としたのは、ROLI社の"LUMI"という製品です。Kickstarter(大手クラウドファンディングサイト)を覗いていたところ、カラフルなデザインの写真が目に入ってきたため、詳細が気になり、取り上げてみました。 作成したTech Structureは下図の通りです。 製品の詳細は以下サイトに載っていますが、英語で書かれた説明文を読まなくても、Tech Struc

          Tech Structureで全体像をパッと見える化する

          SleepTech関連製品の分析③

          前回のお話はこちら: VVFLY社のいびき防止ウェアラブルデバイスについて、製品ラインナップの違いを分析してみよう、ということで、EMSタイプのTech Structure(下図)の緑にハイライトした部分がイヤホンタイプでは異なってくるという所まで前回はお話ししました。 さて、イヤホンタイプのTech Structureを作成してみると、以下のような感じになりそうです。(緑だった部分がピンクのように変わりました。) いびきをかいている人の肩をそっと叩いたり、小さい声をか

          SleepTech関連製品の分析③

          SleepTech関連製品の分析②

          前回の続きで、今回はVVFLY社のいびき防止ウェアラブルデバイスについて、同社内の製品ラインナップにおける比較を行ってみましょう。 前回の記事をまだご覧になってない方は、先にこちらをご一読いただければと思います。 前回はEMSタイプという製品をご紹介しましたが、今回は同社のイヤホンタイプという製品がこれとどのように違うのかを整理してみたいと思います。ちなみに、イヤホンタイプの方がEMSタイプよりも以前から展開されている製品のようです。 下図では、前回作成したTech St

          SleepTech関連製品の分析②

          SleepTech関連製品の分析

          今回はSleepTechに関する話題です。 人間が生きるために必須の「睡眠」に関連した製品・サービスの開発は、近年のヘルスケア分野における取り組みの活発化や技術発展と連動し、「SleepTech」という一つの分野として扱われるようになってきました。 良質な睡眠を促進するマットレス、睡眠状態を監視するアプリ、眠気を誘導する照明など、様々な新しい技術を使って睡眠に関する課題を解決しようとする企業が増えてきています。ウェアラブルデバイスとの相性も良い領域だと思います。 今回は

          SleepTech関連製品の分析

          CES 2020におけるデルタ航空のデモンストレーション

          CES 2020について今年開催されたCES 2020の話題が集まってきています。 少し前から言われていることですが、従来は家電見本市という位置づけだったイベントが、エレクトロニクス業界以外の企業も多く参加し、独自のアイデアやサービスを紹介するようなイベントに変わってきた、という報告が今年も多く見受けられます。開催前は5GとAIに注目が集まっていましたが、ふたを開けてみると、特に盛況だったのはHealth & WellnessやHome & Familyの分野だったのではない

          CES 2020におけるデルタ航空のデモンストレーション

          イノベーションマップを作る

          これまでの記事ではTech Structureを作成することの有効性やTech Structureの活用方法を多くご紹介してきました。色々な製品事例を交えてお話をしてきましたが、課題の改善策を検討したり新しい製品アイデアを発想したりするためにも、まずは現状を見える化することが重要であるということを感じていただけていれば幸いです。 さて、今後は、これまでのような単発の製品事例分析だけではなく、新しい試みの記事も増やしていきたいなと考えています。その試みの一つが、複数のTech

          イノベーションマップを作る

          今年もイノベーターにとっての火種(コークス)となるべく駆け抜けます!

          今年もイノベーターにとっての火種(コークス)となるべく駆け抜けます!

          2019年 "Tech Structure"セミナー活動まとめ

          私にとっての2019年は、Co-cS(コークス)という会社で新しいチャレンジを始めた1年間でした。中でも大きな割合を占めた活動の一つがnoteでも紹介していますTech Structureの考え方を世の中に広めるためのセミナー活動です。社内のメンバーで講師役を分担しながら活動を進め、Co-cS主催のセミナーおよびパートナー様との共催セミナーを通じて総勢100名以上の方々にTech Structureを知っていただく機会を作ることができました。 今回は、セミナーの様子や参加いた

          2019年 "Tech Structure"セミナー活動まとめ

          Dyson空気清浄ファンヒーターの構想設計を紐解いてみた

          我が家にDyson Pure Hot+Coolがやって来ました。 ダイソン社の有名な「羽根のない扇風機」に空気清浄の機能と温風の機能が追加された製品になります。以前から気になっていた製品だったのですが、年末セールということで、ついに買ってしまいました。 今回はこちらの製品の中身をTech Structureで整理してみたいと思います。ダイソンの考える構想設計を一緒に紐解いていきましょう。 羽根のない扇風機(基本機能「Cool」)まずは、ベースとなっている「羽根のない扇風機

          Dyson空気清浄ファンヒーターの構想設計を紐解いてみた

          展示会に行く人へ

          前回、展示会の出展側・来場側といった目線で展示会の在り方について考えました。 今回は、これから展示会に行こうかなと思っている人たちに主に読んでいただきたいお話です。 私はよく来場者として展示会に参加していますが、その際に悩むことが大きく3つあるなと思いました。 悩み その1:会場が広い、多くの人がいる 特に会場が広い場合は、探している技術や目的の企業がどこにあるのか分からず、体力と時間を浪費してしまいがちです。今はインフルエンザの季節ですし、そもそも人混みの中に行くこと

          展示会に行く人へ