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ラッパー物語-GARDEN-4 "ハイボルテージ"

この物語はフィクションです。登場する人物、団体名は実在の物とは関係ありません。


第1話 ミイちゃん

カランコロンカラ〜ン

「いらっしゃい!オィ!スロット!早かったね!持って来た?」

「あぁ、セイヤこの間はありがとなぁ、はい、¥6000。」

そういうとポケットからクシャクシャの紙幣を6枚取ってセイヤに渡した。

「ありがとう笑にしてもきったねぇなぁ〜財布かマネークリップくらい持て!笑笑」

「ウッセーよ笑笑」

そう言いながら今日もウーロンハイをひっかけ始めた。

「スロットくん、おつかれさま!この間は楽しかったね」

カウンターに座ってた女の子が声をかけてくれた。

「うん?」

「ハハハ!スロットだいぶ酔ってたもんな!この間一緒にカラオケしてたミイちゃん!お前調子乗ってずっとミイちゃんにくっついてたやん笑笑」

セイヤにそう言われると、少し恥ずかしくなった。

「マジ?ゴメン、あんま後半覚えてなくて、」

「全然いいよ〜かんぱ〜ぃ」

ミイと乾杯してまたスロットは少し上機嫌になった。

今日は今日でまた酒がすすみ、スロットはミイとも打ち解けて楽しい時間を過ごす。

夜中の3時を回る頃だった。

「スロットくん、おなかすかない?」
ミイが誘って来た。
「いいよ、俺金無いし、明日も早いし、」
ちょっと強がってみた。
「いいよ、あたしおごるから!いこ!」
スロットの腕をギュッと胸元に抱き寄せてミイが言った。
「はぁー。セイヤ君、俺、帰ります。笑笑」
「わかった!またなぁー!」

バーの飲み代もミイが払ってくれて、2人は外に出た。

「こんな時間にどっかあいてんの?」
「わかんない!」

そういうと、ミイはタクシーを止めて乗り込んだ。スロットもつられて乗り込んだ。

「ここ右に曲がってくださーぃ、そぅそぅここでーす。」

タクシーを降り、コンビニでお酒と、つまみを買い込み、外に出た。

すると、コンビニの横にあるキレイなマンションに入って行き、スロットもついていった。

エレベーターに乗るとミイがほっぺにチューをした。

ヤバイやんけ。。

内心ドキドキしながら、スロットもミイの肩を抱きミイに案内されるまま、部屋に入っていった。

久しぶりに女の子のウチに来た。
中に入ると、テレビとベッドしか無いシンプルな部屋に通され

「てきとーに呑んでて、着替えてくるからぁ」

そういうとミイはユニットバスの風呂場に入って行った。

ふぅ〜。落ち着け落ち着け〜。
すでに興奮状態のスロットは、缶チューハイを開けてグビグビ呑んでは、ハァーっと呼吸し、グビグビ呑んでは、ハァーっと呼吸した。

もう4時かぁ。

明日9時かぁ。

ハァー。

今日はオールかなぁ。

よっしゃ!気合いやぜ!

スロットはギラギラと赤く燃え上がる様に缶チューハイを呑み干し、ミイの着替えているユニットバスのドアを開けた!

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5,609字
このマガジンは僕の処女作の短編小説です。最初で最後になるかも知れませんが気持ちのこもった作品です。ご愛読いただければ幸いです。

ラップをする青年の夢と葛藤を描いた短編小説。

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