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【小学生以下の親御さん必見】現役塾教師が、2020年新学習指導要領のポイント3つを徹底解説
コロナ禍ですっかり忘れ去られていますが、
実は2020年は教育業界にとって大きな変革の年なんです。
新学習指導要領が小学校で始まり、
2021年から中学で始まります。
この新学習指導要領が、これまでの学習指導要領と大きく変わる点を
塾教師目線で解説してまいります。
この記事は、
・就学前のお子さんを育てている親御さん
・小学生4年生までの親御さん
・プレママ・パパの方
に役立つ記事です。
☆その1:学力観の変化☆
新学習指導要領では、3つの柱があります。
・知識、技能
・思考力、判断力、表現力
・主体的に学びに向かう力
知識、技能は、いわゆる計算の“仕方“をマスターする、など
問題を解くスキル(技能)のことです。
これまでの教育でも十分やってきたところですね。
特に注目されているのは、2つ目の「思考力、判断力、表現力」です。
「140人の子どもがバスに乗ります。バスの運転手さんは28歳で、高速道路の制限速度は時速80キロです。バスは何台必要ですか」。
こんな問題を出すと、最初のうち、子どもたちは140を28で割ったり、80を引いたりし始めます。でも、それでは割り算がわかっていることになりません。「先生、これでは解けません」「バスが何人乗りか教えてくれたら解けます」と言えてこそ、本当に割り算を理解できているということです。
このように、今回の学習指導要領が求める「学力」とは、割り算の手順だけでなく、「割る」とはどういうことかを理解し、自分で考えて使いこなせる、あるいは他者と協力しながら問題解決に生かせる力なのです。
ベネッセ教育情報サイト より抜粋
ここでも示されていますが、小学生の子どもたちは問題の中に
問題を解くのに関係ない数字が複数示されていると、
かなり混乱に陥ります……f^_^;
また、上記のように「答えのない問題」というのも、
これまでには出てこなかったものですが、
新学習指導要領ではこういった問題も扱われるようです。
生徒自身が先生から教えてもらう「受動的な学び」から
“アクティブ・ラーニング“つまり「主体的な学び」を通して、
答えのない課題に取り組んでいく力を身につけていくことが
新しい学習指導要領でのポイントの一つです。
☆その2:小学校の英語の授業について☆
2019年度までの旧学習指導要領では、
小学5・6年生に「外国語活動」という授業で英語を学んでいました。
しかし、2020年度からは以下の通りに変更になっています。
小学5・6年生→「外国語(英語)」
小学3・4年生→「外国語活動」
昨年までの5・6年生が学んでいた「外国語活動」のレベルの授業が、
小学3・4年生で実施され、
小5・6年生には新たに「外国語(英語)」と教科化され評価もつくようになります。
ここで、わかりやすくするために数字に注目しましょう(`・∀・´)
新学習指導要領で定められてい中学3年生までに学ぶべき英単語数は以下の通りです。
2019年まで 旧学習指導要領→ 1200語
2020年から 新学習指導要領→ 2400〜2500語
およそ2倍です(⌒-⌒; )
これまでの常識では、大学受験に必要な単語数はおよそ3000語です。
よって、これまでの大学受験に必要な単語数の8割程度を中学卒業までにマスターすることになります。
ちなみに、新学習指導要領では小学校卒業時までに履修すべき英単語数は700〜800語程度。
旧学習指導要領で学ぶべき単語数の半分以上を、小学生の段階でマスターしていることが求められます。
↑Ocean English Club 「アジアの英語教育事情」より抜粋
ただし、日本以外に目を向けてみると、これで驚いてばかりはいられません。
中国や韓国での英語教育は、日本のはるか上をいっています。
小中高での履修単語数
中国:5750〜6150語
韓国:7050〜8200語
完敗ですね…f^_^;
私たち、親たちが「日本人なんだから日本語だけわかればいい」旨の
発言をしてしまうと、子どもたちは真に受けてしまいます。
これまでの20年と、これからの20年は全く違います。
本来意識を変えるべきなのは、子どもではなく
我々“親“ではないでしょうか?
☆その3:プログラミング教育☆
2018年PISA(国際学習到達度調査)での調査によると、
日本は学校の授業におけるデジタル機器の利用時間が短く、OECD加盟国中で最下位です。
【↑国立教育政策研究所HPより抜粋】
コロナ禍でオンライン授業が注目され始め、政府は全国の小中学生1人に1台の
タブレットという政策を今年度中に整備するよう前倒しを要求しました。
タブレットを整備することが目的ではなく、それを使ってどのように教育を
行っていくか?が本当のポイントですよね。
2020年度からの新学習指導要領でも、小学生から「プログラミング教育」を導入
しています。
【↑国立教育政策研究所HPより抜粋】
教育産業の各社でも、プログラミング教育に対応した教材を出してきています。
ただここで気をつけるべきは、この「プログラミング教育」は
“プログラミングを教える授業ではない“ということです。
あくまでもプログラミングが、実際の生活の中でどのように活用され、
その仕組みを理解することが主眼にあります。
プログラミング教育は「手順を組み合わせて、課題を自ら論理的に解決する『プログラミング的思考』を育むこと」です。プログラムを書くスキルの習得が目標ではなく、簡単な命令を組み合わせて動かすゲームなどの活動を入り口に、教科学習の内容と組み合わせた課題を解決する経験も。
Benesse 新学習指導要領について より抜粋
☆まとめ☆
・思考力、判断力、表現力が求められる
・英語は単語数が激増。世界でみると正直物足りない。
・プログラミング教育ではその仕組みを理解
今年は学校現場も色々と疲弊していてなかなか上手く授業が進まない…という
ことがあると思います。
しかし、学習指導要領はこの国の教育の方針です。
あなたのお子さんが、将来にわたって輝かしい未来をつかむために、
国としてどんな教育を目指しているのか、知っておいて損はないと思います。
私も、まだまだがんばります(*´Д`*)
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