複業を推奨する社長が経営目線で考えるメリットと本音
今日のテーマは複業です。
私も複業をしていますし、仕事でも複業関連の関わりも増えているので、
今後何回かに分けて複業の話をしていきたいと思っているのですが
今回は経営者として複業をどう捉えているかについて私の考えを話していこうと思います。
MOVEDも今30名ほどで活動しているのですが
私も含めて複業しているメンバーがほとんどなんです。
つまりMOVEDとして活動しながら他の会社にも関わっているんですね。
そういう働き方について、経営者としてどう思っているの?ということについてお話できればと思っています。
まずはMOVEDに複業メンバーが増えた経緯をお話しします。
初めてメンバーを募集するときはTwitterで募集をかけたんですね。
そこで「複業OK・リモートワークOK・週3から」という条件で募集をかけました。
すると思った以上に反応があったんです。
まだこういった働き方が浸透していない時期だったので、そういった条件は珍しく、
そういう働き方に興味を持っていただいて多くの方にエントリーいただいたのがスタートでした。
そこで、そういう働き方を求める人が多いことを実感しました。
だったら、そういう働き方を実現できる会社を作っていこう!と思ったんです。
まだそういう働き方が少ないという現状もあり、
そこにチャレンジしたいと思ったのがきっかけでした。
2019年2月のことなので今から2年半前のことですね。
そこから定期的にメンバーが増えて今は30名くらいで活動しています。
複業は、今は新しい働き方として取り沙汰されていると思うんですけれども
正直難しい働き方だと思いますし、
経営側から見てもすごくコントロールが難しい働き方だと思います。
複業は大きく分けると2つに分けられると思います。
1つは外注ですね。成果物を依頼する仕事単位で依頼する副業です。
どちらかというと外部の人というイメージですね。
もう1つは我々がやっている副業で、仲間として入ってもらうのですが完全にフルコミットではなくバランスを選んでもらうという複業です。
ただ、複業は自分たちで主体的に動かないといけないという厳しさがあるんですよね。
自身をコントロールしないと仕事が進みませんし
普段毎日顔を合わせているわけではないので
存在感も見えにくくなるという点が経営としても難しいところです。
自発的に動いてくれている方は安心感があるのですが
何をやっているかわからない人のことは正直不安に思ってしまいます。
よく「複業は実力主義」といわれています。
これにはもちろんスキル的な意味もありますが、
主体的に動けるかどうかが大きく問われるんじゃないかと思います。
なので自分でタスクをしっかり管理して、いつまでやるかをしっかり考えていける人が、複業も非常にスムーズに進められると思うんですよね。
会社としても非常にありがたい存在としてスキルを発揮できるので
複業としてはマッチすると思うんですけれども、
一方でどうしても仕事を待ってしまったり後回しにしてしまったり
途中報告ができないという方もいます。
そういう方は周りに不安を与えてしまって
居場所がなくなり最終的にフェードアウトしがちなんですよね。
しっかり報告できる方だと経営側としての安心感があります。
また、複業の経営側のメリットとして
「雇用」しない形を取ることでリスクを減らせるということは大きいですね。
何かあった時に会社に負担が大きくならないので、いきなり雇用してしまうのではなく
例えば週2から、週3から始めるなどして徐々にランディングしていくことは
働く側にも大きなメリットがあります。
MOVEDでもそうなんですけれども、
最初は複業で始めて最終的に社員になるという
徐々に関係性を深めていける点は複業の大きいメリットなんじゃないかと思います。
あとは人件費もバランスよく抑えられるので、必要な分だけお願いをしやすいというところもあります。
コストの面ではメリットが大きいので是非活かしてほしいのですが、
前述の通り、複業という働き方が合わない方も出てきます。
そこを把握した上でうまく付き合わないとトラブルになることもあります。
なので複業が絶対良いとは言いませんし
私自身は複業を絶対的に推奨しようとは、あまり思わないんですよね。
会社側のリスクも絶対にあります。
自社にいたメンバーが複業で外に行ってしまうことで
自社の仕事が遅くなったり、雑になったり
スケジュールコントロールができなくなってしまったり
最終的に他の会社に転職してしまう、ということは起こりえます。
しかし柔軟に働けることは非常に素敵な選択肢だとは思うので
そこにチャレンジしていく会社が増えてほしいと思います。
働く側としても、一社に依存することはリスクが大きいと思います。
ずっと居るか辞めるか、という0か10かの選択肢よりも
7か3のようにうまくバランスをとれる点は複業のメリットです。
それは会社側としても同じで、いきなり10を抱えるのは重いけれども2だけ抱えるのであればある程度進められるんじゃないかと。
そういう意味では働く側も経営者側も、お互いに複業をうまく活用していくべきなんじゃないかと思っています。