≪Vol.226≫前向きな地域密着と後ろ向きな地域密着~外国人と働く~
僕は日本の少子高齢化問題を抱えていたり、これから国際社会になっていくことに対して、もっと外国人とともに日本社会を作っていく方がいいのではないか。という考えを持っている人間なのですが、それっていろいろ大変なこともあることはわかっちゃいるけど、新しい血を入れていきましょう。その方がいいよって僕は思っているタイプです。
という僕の考えを前提に書かせてもらって、
話は僕の地元の話なのですが、地元は愛媛県の四国中央市という場所で、紙産業を中心とした産業がたくさんある町なので、今でも多くの同級生や仲間が地元で働いて家族を作っていたりします。
数年前だったか、地元の企業に勤める友人と話していたのですが、
「ウチの会社はあまり四国以外の人は採用しないんだよ。あまり知らない地域の人が来ると文化が違ったりすると、ややこしいから。」
「あと、学歴が高い人もあまり採用しない。頭がイイ人が来ると、今やっていることが"変だな"って思ったりするとややこしいから」
と冗談交じりに言っていたのを思い出します。
コレって「何言ってんだよ!」という気持ちを持つ人もいるでしょうが、「わかる、わかる」と思う人も結構いるんじゃないかと思います。実際あまり縁もゆかりもない人が来ると、想定外の変化が起こったり、みんなが目をつぶっていたことに、気が付いてしまうかもしれないなんてことも思ったりします。改革なんてし始めたりされたら、それこそ面倒だ。ということでもある。
他人事としてみると、それはどう見ても「右肩下がりになりそうな地域密着だな」とは思う。そんなことをしていたらどう考えても企業は持たなくなって、遅かれ早かれ・・・という結末を迎えそうな気がしないでもない。
とはいえ、そういう内部事情を知らなかったとしたら「地域の雇用を創出する、地域になくてはならない地域密着型の企業」という前向きな捉え方もできる。「自分たちで町を守っていくんだ」という強い気持ちを持った企業という風にも見えなくはない。
ちょっと地元のネガティブな部分を取り上げてしまいましたが、どの地域でも、どの企業でも、どのコミュニティでもあるような「あるある話」のような気もします。
とはいえ、前向きな地域密着もたくさんあるようには思います。僕は野球をよく見たりしますが、プロ野球でも福岡ソフトバンクホークスなんかは、よく九州の大学から選手を取っていたような気もします。他の球団でも、その地域にある高校・大学・社会人チームからドラフトするケースも多少はあるように思えて、そうやって町を盛り上げるというのは、前向きな地域密着だなと思ったりもします。
プロ野球チームと地元企業を比べていいかどうかは、分からないのですが、日本人同士でもこういう前向きなことや、後ろ向きなことって普通にあると思っています。
それが今後、外国人が関わることになると、それなりに受入のハードルは高くなるでしょう。東京・大阪などの首都圏だとそういうことも慣れてきているのかもしれませんが、地方だとブルーカラーの労働者としての外国人は理解できても、ホワイトカラーの仕事をする外国人と共生していくイメージというのはなかなか持てないと思うし、怖いような気がする人もいると思います。僕はたまたまこういう仕事をしているから慣れているだけで、普通は不安だと思います。
ただ、怖いけど、本当に不安だけど、なんか変わらないといけないんだろうと思います。変化しないと生き残れないと歴史がそう教えてくれているから。
地元の話も数年前だったので、もう変わったのかな。変わってたらいいな。ちょっとずつでも。
今週も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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