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「空気を読む脳」を読む脳🧠

「あの人もいってるし」「みんなそうしてるなら」
このような考え方皆さん1度はしたことありますよね

自分がどうしたいかではなく、みんながやっているから、つまり空気を読んで決めてしまうことってあると思うんです。

でも、自分より他人が大切って不思議ですよね。なぜそんな考え方をしてしまうんでしょうか。教育?集団?それともそれが当たり前の空気?
世界中の人が同じような思考をしているのでしょうか。

その答えはすべて脳にあるんです。

今回紹介する本は、脳科学者中野信子さん著作
空気を読む脳 です。

この記事では本の中で私が特に印象に残った2つの事例を紹介します。

本文の内容を少しだけお話させてもらいます。

①協調性が高い人ほど他人を攻撃しやすい!?

自分よりも周りの人との関係性を重視してしまう事を協調性が高い人、つまり空気を読む人といいます。
自分よりも他人のことを大切にする人は遺伝子の構造がそうなっているそうです。(詳しくは実際に読んでみてください。とてもわかりやすく解説してあります。)
また、自分よりも他人のことを大切にする遺伝子の構造を持っている人は同時に他人にめちゃくちゃ攻撃してしまう場合があるそうです。

それは、周りに比べて自分に不公平さを感じた時

有名人の不倫報道や政治家の失言など連日テレビを賑わせていますよね。
そしてネット上ではやらかした有名人にたいしてバッシングが止まらない状態、炎上する事もよく見かけますよね。

この行動も遺伝子の情報を元に行動しているというわけです。

では、どのような点に不公平感を感じているのでしょうか。
それは、自分は守っている「社会のルール」を破ったという点です

そう、日本人はとにかくルールを守ることが美しいとされていると筆者は言っておられます。

ルールを守る人(協調性の高い人)にはその美しい「ルールを守ること」を破るなんてことは、あってはならないこと、汚い悪い事なのです。そしてそんなことをしてしまう人間にはどんな手を使っても社会的な制裁を加えなければならない!!と燃え上がってしまうそうです。

こう聞くと連日のバッシングや炎上の正体が少しずつ見えてきますね。

正直私は、大小あれどなぜそこまで叩く必要があるのか不思議に思ったことが少なからずあります。加害者側(わかりやすくこのように表現しています)も反省し立ち直る機会はあったほうがよいのではないか、誰にでもミスがあるのは当たり前の中でそのミスは許されないほどのミスなのかほんとに不思議に思う場面もありました。その正体が遺伝子にあると知った時、長年のモヤモヤの正体がわかったと安心しました。

②「褒める」という行為は危険かも・・・?

叱る教育ではなく褒める教育で子供を育てようという考え方はもうずいぶん世間に出回っています。私も褒められるのは好きですし、教員時代や指導の最はほめる教育を心がけていました。
しかし筆者は「褒める」ことには危険を伴うと私たちに伝えくれています。

その理由はとても簡単です。

結果を褒められて育つとかえって チャレンジしなくなるから だそうです。

なぜかというと、結果を褒める例えば、テストで良い点を取った生徒に対して「頭がいい」と褒めたりスポーツで良い成績をのこした選手に対して「運動神経がある」といった褒め方をすると、自分はできると思い込み必要な努力をしなくなったり周囲に「頭が良い」などと思わせなければならないと思い込み嘘の結果を言ったりするそうです。
そして、できない問題に直面するとやる気をなくしたり、確実に成功できる事だけやるようになり、結果としてチャレンジしない人間になってしまうそうです。

恐ろしいですね。

ではどうしたらよいのかというと、努力を褒めてあげてください。

その結果にたどり着くまでの工夫の仕方や時間の使い方、日々の生活の仕方などを褒めてあげるとその生徒は難しい問題にもどんどん取り組むようになり、課されているよりも多くの課題をこなすようになる、つまり挑戦する事のできる人間になると筆者は言っておられます。

面白いことにこの現象は実験で証明されているそうです。
詳しくは本書に書いてありますので是非読んでみてください。

私も結果を褒めることが多かったととても反省しました。
本を読んでから努力を褒めるようにし始めました。最初はなかなか言葉がうまくできませんでしたが徐々にコツを掴んできたような気がしています。
また、手順を踏めば絶対できる問題でもなかなかチャレンジできない生徒を見かけることも多々あるのでそのようなときに理由は結果を褒められてきたからではないかと思えるようになったのは指導者の立場からするととても大きな一歩だと思いました。


最後に

今回紹介した2つの内容の他にも遺伝子で決まってしまう様々なことが紹介されていてとても面白く読みやすい本でした。
私がこの本を読んで感じたことは自分を客観的に見るためにはそれなりの情報が必要だということです。本能としての行動に近いところでバッシングしてしまうとわかっていれば行き過ぎた行動は減ると思いますし、それだけストレスが減ってくることは豊かな人生に繋がると思います。
「集団での生活がとても重要視される」集団である日本では集団として生活する事が前提だと筆者は言っておられます。であれば、周りの目を気にして(空気を読んで)行動するしかないのではなく、"自分"が出せる集団を作ってしまうことが今後のテーマのひとつになりそうです。
あとは褒め方はほんとに気を付けていきます。


最後に私がとても心に残った一文を紹介して終わりにします。
ご興味持たれた方は是非一度読んでみてください。


人生の解は定まらない。どんな形であれ正解であり得る。

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