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文庫本の装丁デザインまとめ No.31〜40

自分で描いた抽象画を使った架空の文庫本の表紙を作っています。10作ごとに記事にしてまとめています。

■ 今回の10作

発表順

斜めタイトルシリーズと縦タイトルシリーズが混在しています。1つだけ、抽象画の上に過去に描いたイラストを重ねて作った表紙もありました。

前回に引き続きTwitterのアンケートで好きな表紙に投票してもらったので、ここからはその結果をランキングで発表していきたいと思います。

1位 終末の星 / イシュカ・クルニエ(9票)

終末世界×脱出ドラマ

終末世界モノの小説。前回に引き続き星をモチーフにした作品が投票では1位となりました。

抽象画といいつつも、下の方のオブジェクトが反り立つ崖などを思わせる画面にできたのでかなりイメージしやすい表紙となりました。右側の暗さと左側の明るさの対比も美しくて気に入っています。

2位 あけぼの / 坂ノ上杏吾(7票)

登山×ヒューマンドラマ

色味が気に入っています。シンプルな白字もお気に入りです。タイトルを横書きで小さめに配置して、山の稜線の横線を強調するデザインでも良かったかもしれません。

映画のポスター的を意識したデザインに振っても良さそうです。そうすると下に小さな字で監督やスタッフ・出演者のクレジットも入れたくなっちゃいますね。

3位 ピンク&ストライプ / 坂ノ上杏吾・焙野ラビン(4票)

ヤンキー×ヒーローコメディ

唯一のコミックの表紙です。抽象画にイラストを重ねて作りました。甘くないピンクが気に入っています。90年代に出版された文庫本サイズの漫画をイメージしてデザインしました。タイトルのフォントや配置の古さが気に入っています。

4位 アンダーザ・パレード / 坂ノ上杏吾(3票)

コンテンポラリーダンス×恋愛ドラマ

連ドラの原作小説。主人公のキャリアウーマンが年下の見目麗しいダンサーと出会って自分の家に住まわせる話。今考えました。物語開始時点では、主人公は行きつけのカフェのマスターのことが好きそう。

ダンサーの青年の名前は園江陸(そのえ りく)。表紙とタイトルが深海モチーフなので、彼の名前も人魚姫のエリック王子から。恵まれた大きな体格を使ったコンテンポラリーダンスを仕事にしています。ほぼ白に近い金髪がボワっとしています。

主人公のキャスティングでかなり毛色が変わりそう。そんなトレンディドラマ向きの小説のイメージです。

5位 ド悪党 / 坂ノ上杏吾(2票)
淡い / 坂ノ上杏吾(2票)

チンピラ×ヒーローコメディ
服飾専門学校×ヒューマンドラマ

今回は5位が2作品ありました。どちらも縦書きタイトルですが、印象はかなり違います。

『ド悪党』はタイトルの書体のインパクトが気に入っています。映画化されたドタバタヒーローコメディの原作本という設定が良いかも。

『淡い』はファッション系の専門学校が舞台で、淡い色のワンピースばかり作る学生と、そのイメージの元となったモデルの学生のお話にしたいです。自分の求める表現をそれ以上のものにしてくれる誰かとの出会いは尊いというお話。

7位 白熱灯 / 坂ノ上杏吾(1票)
アヴァリエル / 坂ノ上杏吾(1票)
リ・クリエイション / 坂ノ上杏吾(1票)

不登校×ヒューマンドラマ
ゴーストライター×認知障害
生命倫理×パンデミック

7位は1票ずつの3作。どの表紙もとても気に入っていて、制作時に考えたそれぞれのあらすじも好きなので是非関連記事から飛んでみてください。

ちなみに今回の個人的な2位は『白熱灯』でした。白の中に複雑な色合いが隠れているのが大好きなんです。

10位 メゾン・ド・フルール / 坂ノ上杏吾(0票)

集合住宅×群像劇

様々なセクシュアリティの住人たちの住むアパートが舞台の短編集。今回は票が入りませんでしたが、自分では表紙も内容もとても気に入っています。美味しそうで温かみのあるオレンジ色が好きです。

番外編:10位のリメイク

リメイク ver.

背景画像の水平線は、上下を文字で挟むと良いというのをデザイン系のTipsで見たので採用してみました。斜め字より落ち着いていて、背景の絵の良さも出ている感じがします。

より自分好みな表紙になりました。本編の内容によってはタイトルを少し可愛いフォントに変えても良いかもしれません。

■ おわりに

TOP5

今回の1位『終末の星』は、珍しく私の中でも納得の1位でした。いつも自分の好みとアンケートの結果に大きな差があるのでびっくりしています。

でも、それがまた嬉しいというか……私の思う美しさや良さだけが全てではないし、思いもよらないところに良さを見出してくれる人たちがいるということにホッとしています。

たとえ10位になったものもリメイクすることで改めて見直せていいなあと思います。作りっぱなしもそれはそれで気分がいいのですが、たまに振り返るのも悪くないです。

今回のまとめでは、同じ票数のものはまとめて紹介しました。その分本編の内容についての紹介はあっさりめなので、興味のある方は関連記事から各作品のnoteに飛んでみてください。

なお、新たな10作が溜まったので、近々Twitterにてまた次のアンケートを取りたいと思います。いつもご協力ありがとうございます!

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回!

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