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新しい人生のあり方とは?〜「人を動かす」ブックレビュー

📘この本はコミュニケーションのテクニックを様々な事例を通して紹介しているのですが、私が一番印象に残った、本書の冒頭にあったエピソードを、まずはご紹介します🌿

 アメリカの、とある凶悪な犯罪者のお話です。

 この犯罪者は、ニューヨークの犯罪史にもまれにみる凶悪犯で、些細なきっかけでも簡単に人を殺したといいます。数々の殺人を犯し、逮捕の後、死刑となりました。


 さて、この人物は、自分のことをどう考えていたでしょうか?


彼の獄中からの手紙にはこうありました。

「私の心ー それは、疲れ果てた心ではあるが、優しい心である。誰ひとり人を傷つけようとは思わぬ心である。」

極刑前の最後の言葉は

「自分の身を守っただけのことで、こんな目にあわされるんだ。」

 とある刑務所長の話では、受刑者で自分自身を悪人だと思っている者はほとんどおらず、一般の善良な市民と少しも変わらない、あくまでも自分の考えを正しいと信じているそうです。



私はすごく驚きました。
法を犯したり殺人等をして犯罪者となってしまった人は、自分の行動を時間をかけて反省し、校正していくのが普通だと思っていたからです。

「こうなるのも自業自得だ。とんでもない罪を犯してしまったのだから・・」と・・

 しかし、現実の多くは大きく違うのだと知り、衝撃を受けました。

 明らかに考えや行動を間違えていると、万人の意見が一致するような犯罪を犯した人でも、自分の考え・行動が正しいと思っているのなら、

例えば、

社会的に絶対に許してはならないと思った
他人の言動に対して、意見を言って「行動を正したい」と思った時。

■命や未来が関わるような問題で議論をしたい時、相手が明らかに「間違っているのではないか」と意見したい時

だったとしても、人を説得したり、意見を変えさせることなんて、とてもできないんじゃないかな?って思ってしまいました。



📘この本には、

「🍀人を動かす三原則」
「🍀人に好かれる六原則」
「🍀人を説得する十二原則」
「🍀人を変える九原則」

が記されているんですが、

 歴史の偉人や実在の人物のエピソード、実話を紹介しながらの解説で、とても面白い視点で書かれています。
 子育てにも通じるものがあったり、私にとってはどれも新鮮な内容でした☺️✨

 しかし、実際にしっかり行おうと思うと、とても難しいのでは?と思う内容も😅

 だけど、その難しいと思ったものが、
現在の自分自身に足りてないものだったり、これからの自分の課題でもある可能性が高いのではないでしょうか。

 もし私が相手からこういう対応されたら、その人のことを信頼して言うことを聞いてみよう!という気持ちになるだろうなぁ✨ と思う内容でした。

 そして、本の内容を実践するには、
思いやり、気配り、想像力、愛、受容・・
いろんな面で自分自身の心の成長
も促していく必要もあるように感じました。

 「人を動かす」は、1938年に初版が発行された80年も前の作品なのですが、私にとってはかなり新鮮な視点がたくさん入っていました。現代にも十分通じる内容だと思います。

📘最後に、本書に関して、著者デール・カーネギーの印象的なメッセージを紹介します。

重ねて言う。本書の原則は、それが心の底から出る場合に限って効果をあげる。小手先の社交術を解いているのではない。新しい人生のあり方を述べているのである
デール・カーネギー

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