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延髄の脳画像を見る上での注意点

みなさま、はじめまして
見て頂いてありがとうございます🙇

今回は、延髄の病変を見ていく時に重要な脳画像について説明していきます。

※できるだけ正しい情報の発信に努めていますが、あくまで個人のまとめ、私の臨床経験や考えも含みますので、より正確な情報を知りたい方は、原著論文や書籍の確認をお願いします。

脳卒中の臨床でよく経験する延髄の病変と言えば・・

そう、ワレンベルグ症候群でしたね(^^)
ワレンベルグ症候群についてはこちらの記事を参考にして下さい👇

このワレンベルグ症候群と言えば
嚥下障害が起こる
というイメージがありませんか?

この嚥下障害は、延髄のある核の部分がダメージを受けると起こりやすいと言われています・・

さぁ、それはどこか・・・?

そうです!
「疑核」という場所になります

この疑核というのは、嚥下に関わる
・舌咽神経
・迷走神経
・副神経
これらの神経の一部が疑核から始まるとされています

そもそも、この疑核という名前、、疑われた核と書きますが、これは本当に核?なのかと思われるためであり、脳画像でも確認できないと言われています。
つまり、本当に核なのか疑わしい・・という意味なんです(>_<)

では、嚥下障害を見ていく時に、この疑核という部分を脳画像で確認するのはどうしたらいいのでしょう・・?
見えないなら見なくていい・・
ではなく

おおよその目安が実はあるんです👇

それは・・
・運動神経路から後方の延長線上
・感覚神経路のラインよりわずか後方
・内側毛帯と脊髄視床路の間のライン
となっています

では、画像で確認していきましょう👇

脳幹

このあたりになります(^^

この部分の損傷があると、嚥下障害は重くなると言われています
延髄外側の梗塞、つまりワレンベルグ症候群が全て嚥下障害を有するわけではありません。むしろ、延髄外側部分の損傷だけでは嚥下障害にはならないと言われています。

この疑核は嚥下障害に関わる重要な部分ですが、MRIでは特定できないので、このおおよその目安をもとに画像で確認していく必要があります!

ここで、もう一つ注意点があります😰

先ほど、疑核に病変がなければ嚥下障害は起きないと言いましたが、この疑核から外側に向かって出ている運動神経が損傷すると嚥下障害になるため正確には、疑核もしくは疑核から外側の運動神経で嚥下障害が起きると考えるのが良いかと思います。
運動神経はこちらで確認しましょう👇

画像2

何度も言いますが、この延髄の病変は画像で全てを確認できるわけではないので、おおよその位置を確認し画像評価、臨床評価を行っていく必要があります🙆

以上、簡単ではありますが、延髄外側の病変で気をつけて見る画像のポイントをまとめてみました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

参考・引用書籍

[1]粳間剛:国家試験にも臨床にも役立つ ! リハビリPT・OT・ST・Dr.のための脳画像の新しい勉強本,三輪書店
[2]大村優慈:コツさえわかればあなたも読める リハに役立つ脳画像,MEDICAL VIEW

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