星くず

夜空からひとつ
こぼれた星くずがきらり
わたしの口もとを染めて
音を覚えようとしていた

五感には思い出が
たくさん染み渡っていて
いつもかがやきの数だけの
恋をしていた

それでも愛までは
遠いのかしらとささやいたら
夜空からいくつも
こぼれた星くずがきらり
遠いものは強くなるだけだって知った

分かり合えるものなんて無いような気がして
うつむいたらきらり
墜ちていく涙の熱さを知った

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