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【脳画像1時間半動画付き】MRI・CTでみるべきポイント〜出血と梗塞の違いとは?〜

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。

脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪

《脳卒中とは?》

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などで脳神経細胞が壊死して神経症状が起こります。

《脳卒中の評価をするときは何を評価していますか?》

昔はアライメント、筋肉の状態や身体の状態をみていました。
そもそも脳卒中は脳神経細胞が壊死する病気なので、どの神経細胞が壊死しているかがポイントとなってきます。
なんのために動作分析をするかというと、神経が壊死したところが動作として障害されているのでどこが壊死しているかを評価します。
脳画像はどこの脳神経細胞が壊死しているかを教えてくれます。

《脳画像を見る理由とは?》

① 評価やみるポイントが明確になる
② アプローチ部位が明確になる
③ A D L障害の原因が明確になる
④ 根拠を持ってアプローチが行える

《脳画像の種類は?》

C T :X線    低吸収・高吸収、10分程度、脳出血・外傷・くも膜下出血 
M R I:磁気の共鳴 低信号・高信号、30分程度、早期の脳梗塞・脳ドック   

臨床では症状があれば病院に来ます。
まず撮影するのはC Tです。
脳出血と診断されれば、点滴加療やオペなど治療が始まります。
C Tで何も写っていない場合は、M R Iを撮影します。
脳梗塞と診断。
心臓からきている心原性脳梗塞なのか、動脈硬化悪玉コレステロールが体内に膨らみ、マクロファージがきて死んで血管壁内にプラークを作ってそれが詰まることでアテローム血栓性脳梗塞を生じているのか、すごく細い血管でラクナ梗塞なのかを診断します。
C Tには写ってない、M R Iには写っている、early signが写ってないからまだ発症から早期だとわかります。
年齢や状態を見て、t-PAなどの治療法を選択します。

《C T》

黒:低吸収:空気や脂肪、水分(出血部位)
白:高吸収:脂肪腫や脳梗塞に伴う浮腫(脳脊髄液と梗塞巣)

《M R I》

黒:低信号域
白:高信号域

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とにかく、急性期は白い部分を見つけます!!
回復期の人は、黒い部分を探す。
紹介状で送るなら、一番欲しいのは発症した時の状態の脳画像です!!

《C TとM R I(T1)の鑑別ポイント》

C Tは、頭蓋骨が一重で太くみえます。
外側の薄い膜は皮膚です。
頭蓋骨と皮膚に厚みがあると皮下脂肪がたまっているからぽっちゃりした人かなということがわかります。
M R Iは、頭蓋骨が二重に見えます。

《CT》

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