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料理の疲れをラクにする、3つの視点

ずっと思っていること、話していいですか?

疲れている、忙しい、ということが人のあらゆるポジティブな気持ちを削いでいってしまうなと、ここ最近思っているのです。料理は嫌いじゃないはずなのに、やっぱり忙しいし、疲れているとやりたくなくなってしまう。食べたいものもわからなくて、何も作る気が起きなくなる。なんとか力を振り絞って作っても、ぼーっとした頭で作ったからか、あんまり味がおいしくない。

そういう時期がたまにやってくることは、暮らしのリズムの中であることだと思いますし普通のペースに戻れば、いつも通りの料理ができるはずです。でも、「ずっと疲れていて忙しい」という人がけっこうな数いるんじゃないか、と私はちょっと心配しています。

仕事をするから、収入があり、家賃が払えて食べ物を買って生活できます。けれどもそれは、身体と心がしっかり動いているから、仕事ができるのです。健康でいないと仕事はできません。私は自分が稼働しないと一円も入ってこないので、健康第一優先で生活しています。会社勤めの方よりも、時間には余裕があるかもしれません。みなさんが働いている間、自分の時間を使って自炊をし、より心地よい自炊を考えて、提案することを仕事にしています。

なので、時間がある人に言われても、説得感ないよと思われてしまうかもしれませんが、やっぱり忙しさと疲れを元から考えていかないと、生活のあらゆることが立ち行かなくなってしまうと思うのです。

簡単・時短にできるレシピを提供することももちろん大事ですが、そこまで料理に悩まなくていい環境づくりも同じくらい大事だと思います。

具体的には、①心の環境を整える②暮らしの環境を整える③仕事の環境を整える、の3つの視点があると思います。

①心の環境を整える

・疲れている時は無理しないでいい、惣菜や冷食に頼ろうと決める
・手作りは正義という気持ちを手放す
・忙しい時でも作ったら自分を褒める、相手に半強制的に褒めてもらう
・SNSは参考程度に。趣味でたくさん料理する人と、生活のために料理する自分を比べない。例えば、ファッションモデル(プロ)と自分(素人)の体型を比べたりしますか?してたら心が持ちませんよね。料理も同じです
・彩り豊かで、手の込んだ料理は毎食作らなくていい。たまにで十分
・シンプルに料理してみる。焼いただけの野菜を料理と見なす
・栄養バランスをきっちり考えなくても、一週間の中で調整するくらいで大丈夫
・家計、冷蔵庫の在庫、家族の好み、作れる時間、昨日の献立と被らない料理、明日のお弁当のこと、あらゆることを考えて作ってるだけで最高に偉いです

②暮らしの環境を整える

・キッチンの動線を見直す。使わない食材や調味料は思い切って捨てる
・一緒に暮らしている人や子供がいるなら、手伝ってもらう。その人たちが食べるものを、自分ひとりで作らなければならない義務などないはず。おいしいものを一緒に作るのはとても楽しい(自分が元気な時に一緒に料理してくださいね)
・一人であらゆるジャンルの料理を網羅しようとしない。友達夫婦で「洋食は夫、和食は妻」「主菜は夫、副菜は妻」と分けている人もいるので、パートナーがいる人は得意分野を分けると◎
・近所に鮮度の良い食材を置いているスーパーがないか探してみる
・友達に最近ハマっている食材や調味料を聞いてみる。友達の料理は背伸びしていなくて、参考になることが多い
使いたくなるキッチン道具を探してみる。道具が良いとサクサク作業が進む
かわいい食器を買ってみる。食器がかわいいだけでテンションが上がる
・冷蔵庫のサイズを見直す
・ネットスーパーを活用してみる
・やりたくない家事は思い切って外注する

③仕事の環境を整える

・どうして今のような忙しさなのか、休みの日に考える。一人で抱えすぎていたら、誰かに頼るのも超大事です
・夜21時以降は仕事のメールは見ない。休むのも仕事のうち
・リモートワークを増やせないか、周りと相談してみる
・フルリモートで住む場所を変える(私の友人は一年会社に掛け合って全社フルリモートに変わり、東京から京都へ引っ越しました)
・忙しくて大変なら転職も考える

3つの視点は、どこまでも書き足せそうなのでこの辺までで。

最後に。
私たちは「簡単・時短」のために料理しているんじゃありません。まず、おいしいものが食べたい。それを手軽に作れるならうれしい。疲れた時は自分で作らず、おいしいレトルトや外食に頼る。でも時にはちょっと手間のかかる料理や、むずかしい料理があるとメリハリがあって楽しい。自分の食べたいものが、自分で作れるというのは、本当にゆたかで、心と身体が健やかになることです。ここで紹介したことはあくまで参考に、みなさんの自炊の時間が少しでも心地よく、小さな幸せを感じられるものになったらいいなと思っています。

バナー画像:土田凌

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