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「レペゼン地球」以外にもあった過去の芸能界の商標トラブル事例

ここ数日話題になっている芸能界のトラブルニュース。契約の有無や権利関係などポイントはいくつかありますが、そのうちの一つが商標問題。

ご本人も以下のように動画で語っているように、グループ名を使えないことで、活動しにくくなることは否めません。

・・・メンバーが変わらず名前だけ変わった真相を告白。「結論から言うと、今俺らってレペゼン地球って名前が使えんのよね」と商標権がないことを明かしつつ、株式会社Life Groupの筆頭株主であるH氏とのトラブルについて語っていきます。(以下、すべてDJ社長目線の告白です)

<引用:『DJ社長「商標権がない」 怒号飛び交うレペゼン地球解散裏側に衝撃』 exciteニュース 2021年6月2日>

周知のとおり、商標登録は早く出した者勝ちです。芸能界ではグループ名や芸名を事務所サイドが商標登録するケースが多いようです。そのため、実はそのグループ名を考えたのは自分です、という主張は基本的に厳しいです。


そういった芸能界の商標トラブルで当時話題になった事例をご紹介します。

「メンタリストDaiGo」さん

超常現象パフォーマンスで話題になった「メンタリストDaiGo」さんも、2012年に日本メンタリスト教会との間で商標登録の問題がありました。

これは日本メンタリスト教会が「メンタリズム」、「メンタリスト」などを商標登録したため、「メンタリストDaiGo」という芸名が使えなくなるかもしれない、という問題です。

この問題が起こった当時、DaiGoさんは以下のコメントをしています。

「日本ではこの名称は僕たちが広めてきました。僕と藏本氏では考え方も違うし、広く知られている僕のメンタリズムの定義自体が崩れてしまう。商標登録が完了する前に、特許庁に意見書を提出する予定です」

 <引用:『視聴率男DaiGoが真っ青 “メンタリスト”名乗れなくなるか?』 NEWSポストセブン 2012/8/6 >

結局、芸名「メンタリストDaiGo」を商標登録したため(登録第5550684号)、引き続き芸名を使うことができるようになりました。


「加護亜依」さん

2004年にモーニング娘を引退後、プライベートでのスキャンダルを経て、2013年ごろに芸能界復帰を考えたところ、以前所属していた元事務所「加護亜依」を商標登録していたため、改名するか否か話題になりました。

というのも「確かに前事務所とのマネジメント契約は終了した。ただ『加護亜依』という名前の商標登録は、まだ前事務所に権利があるんです。確か2020年までその権利は有効と聞いています」(前出関係者)。

<引用:『改名危機?加護亜依がすんなり復帰できない事情』東スポWeb 2013年08月16日>

その後詳細は不明で、どうやら2014年に商標「加護亜依」の権利の一部を取り消せたようですが、最終的には商標「加護亜依」は2019年に権利が消滅しています(J-PlatPatにて商標登録第5287159号調べ)。


まとめ

どんなビジネスも、最初は複数人で仲良く行っていて、利益が出るともめるケースはありがちです。そういうときに商標の所有権は、大きなトラブルに発展する一つの要因です。

まだ儲かるかわからないビジネスだとしても、商標登録は早めに検討することがおすすめです。ケンカしないとしても、有名になって知らない誰かに横取り登録されたら、やはり使えなくなるリスクがあるからです。