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はじめました

都内の大学院で児童文学を勉強・研究しているものです。
前々からはじめようと思っていたnoteにチャレンジすることにしました。

というのも、4月から受講している「絵本探究講座」で、講座の振り返りをアウトプットするという課題がでたからです。

この講座では、絵本を専門的に学び、絵本について自分の言葉で説明できるように、言語化・アウトプットのトレーニングをします。
ほぼインプットしかしていない毎日、アウトプットの機会を自分から作るのは私の性格上不可能に近いため、とても嬉しい課題です。



そこで早速振り返りです。
振り返りって何を書けばいいんだろうと考えました。


…好きに書くことにしました。

ブックトーク

講座メンバーは4つのグループに分かれていて、グループメンバーとディスカッションをする時間が多かったです。

ディスカッションのひとつが、おすすめしたい絵本を紹介するブックトークでした。
私がおすすめした絵本は、

阿部海太『ぼくがふえをふいたら』岩波書店、2020

この絵本は、子どもがふえを吹く場面からはじまります。その音を聞いて動物たちが集まってくる。その動物たちがまた違う音を奏でて、全ての音が重なって、音楽になる…
音楽がうまれる瞬間を描いた神秘的な絵本です。

この絵本には、「ジェンダー」と「自己と環境の関係」の2つが描かれていると考えています。私は、ジェンダーや自分の周りという意味での「環境」に興味があり、そんな私の自己紹介代わりに、とこの絵本を選びました。

まず、ジェンダーの面では、登場する子どもが女の子か男の子かわからない見た目をしています。髪は短いですがワンピースのようなものを着ていて、性別が曖昧な印象を受けました。

自己と環境の関係という面では、人間と動物たちの奏でる音がひとつになって音楽になる=人間と動物たちが交わってこの世界ができている、と解釈できるかなと思いました。そして絵本の最後は自分の身体にながれる音、つまり心臓の鼓動で終わることから、自分が音楽を形成する音の一部であり続ける、世界や自然を形成する一部であり続けるという考えが浮かんできました。

以上が、何の根拠もない私の考察です。笑
考え出すととまらなくなって、気がつくと地面が見えないくらいに浮かんでいることがあります。

でもとにかく絵が美しいです。
ぜひ読んでみてください。

そして、同じ絵本を選んだ方がいらっしゃって、とても嬉しかったです!
山ほど絵本がある中、まさかまさか同じ絵本を選ぶ方がいるとは思っていなかったので、笑顔で頭をぶんぶんふりました。

他の方がご紹介していた絵本はどれもたのしそうで、おもしろそうで、必ず読もう!と思いました。絵本ゼミが終わるころには、かなりの量の絵本を読んでいそうです。


講義

さて、ディスカッションが終わりいよいよ講義に入ると、大学院の授業でちょうど勉強したところでした。

講義の中で特に学びになったのは、絵本の「絵と言葉の関係」から、絵本を4種類に分類することができるというものでした。

重要だと思ったのは次の点です。
「これはひとつの目安であり、4つのいずれかに分類されない絵本もある」

分かりやすく整理できる目安を持つと、分類したくなってしまいます。
男女というカテゴリーもとても分かりやすく、日常のいたるところで性別によって分類されているコト・モノがあります。それが「当たり前」と考えられていて、わたしたちが分類しているのではなく、世界は最初から男女に分類するように決まっていたのだ、と感じるほど浸透しています。今は少し変わってきましたが、まだまだな印象です。

そして分類する癖がついてしまうと、考えが凝り固まってしまいます。私は特に柔軟に考えられないタイプなので、カギカッコで括ったところを覚えておきたいと思います。

その他感想

大学院の授業では1時間30分の間にたくさんのことを学びます。授業で学んだことを自分に落とし込み言語化できるようになるには、大量の情報を咀嚼する時間が必要です。
一方、絵本ゼミはゆっくりと進むため、講義中に知識を自分の中に落とし込めたような感覚がありました。
どちらも利点があって、こんなにも学ぶ方法が異なることを意識したことがなかったので、おもしろいなと思います。

ゼミに参加されている方々はバイタリティに溢れていて、講座中はずっとあたたかい波にやさしく打ち付けられているようでした。そのおかげで、3時間の講座が終わった後はクタクタだろうな〜と思っていたのに、やる気に満ちていました。

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