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「いい悲鳴だねえ」「無謀だよ」な初挑戦

はじめまして、新潟の山。

北を向けば海、振り返れば山。そんな場所に住んでいる。

だが、車ではなく自分の足で山に登る機会はなかなかなかった。
先月、隣の市の山に少しだけチャレンジしたものの、あまりの暑さにみんなで音を上げ、山頂まで行くことはできなかった。
でも、登れた一番高いところで食べた水まんじゅうと湧き水はとても美味しかった。

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そんなわたしは実はランナーであり、(と言っても、趣味でランニングをしながらマラソン大会に出場する程度)、町のランナーの方々にお声がけいただき毎週決まった曜日に走っているのだが、先日急に二週間後のトレイルランの大会のお誘いをいただいた。
シューズもなく、山を走った経験もたったの一度、締め切りはあと数時間であったが、好奇心旺盛なわたしは二つ返事で「出ます!」と言い申し込んでいた。

大会前夜。翌日の天気予報は雷雨。3種類の天気予報サイトをはしごするも、撃沈。
ウィンドブレーカーに防水スプレーをかけ、泥んこ覚悟で眠りについた。

翌日。あれ、太陽の光が眩しい・・・
なんと、カーテンの向こうには青い海が広がっていた。・・・晴れた。晴らした。
そう、わたしは自他共に認める晴れ女。過去25回以上出場したマラソン大会でも雨が降ったことがない。(小雨がパラつく程度はご愛敬)
意気揚々と、新米のおにぎりを握り、大会の行われる公園へ向かった。

スタート前に何度か通り雨はあったものの、走る時には見事な青空。
気持ちよく、仲間に手を振りながらスタートを切った・・・はずだった。

第一関門、400段の階段。
43階までビルの非常階段を駆け上がる垂直マラソンに出たことのあるわたしであったが、手すりのないまっすぐな石段は難関。
上りきるころには息も絶え絶え、かなり疲れ切っていた。
だが、ここから山道である。しかも、上り。
後ろからくるトレイルランナーたちに追い抜かされまくりながら、必死で登る。
普段走っているのとは違う筋肉たちが悲鳴を上げる。
そしてなにより、靴がすべるすべる。
それも当然、トレランシューズがないわたしは、あろうことか総走行距離1000キロ目前のランニングシューズでチャレンジしていたのだ。

「きゃあああああああ」
「すべるうううううう」
山にこだまするわたしの悲鳴。
うしろから来るおじちゃん、おじいちゃんたちに、
「いい悲鳴だねえ」と言われながら必死で山を進む。

すべっているわたしを見かねた人からは、
「そんな靴で走ってるんか!無謀だよ無謀!」と怒られたりもした。
でも、スタートしてしまったのだから仕方がない。
必死で木を、地面の岩を、道に張られたロープを掴み、山道を進む。

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が、進めど進めど、マラソンのように走行距離が増えない。
かなり体力を消耗したのに、「まだ4.3キロ!!!?」と泣きたくなる。
心が折れそうになっていたそんな時、一緒に出場している仲間が後ろから追いついてくれて、そんなわたしを「ここすべるから気を付けて」と気遣いながら先導してくれた。
どれだけ救われたことか。

その後、ほかのメンバーも合流し、みんなで(主にわたしが)ぎゃーぎゃー言いながらゴールを目指した。11キロの過酷な道のり。きっと一人ではゴールできなかっただろう。
見知らぬ土地に来て3か月、一緒に笑いながら走れる仲間がいることはなんと有難いことだろう。
マラソンのようにタイムを気にするのを開始5分で諦め、絶景ポイントで写真を撮ったり登山客を優先したり、ほかのランナーに道を譲ったりしながら走れたのもなんだか新鮮でとてもよい機会であった気がする。

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そしてなにより、完走後の露天風呂と風呂上りの牛乳(わたしはあずきヨーグルトなるものを選択)は格別であった。
翌日~翌々日まで、階段をまともに下れないほどの全身筋肉痛に苦しんだのも、今となってはいい思い出だ。

今回、強く心に決めたことがひとつ。
次に参加するなら、ぜっっったいにトレランシューズを買う!!!!!!

以上、新潟の山についてでした。

日々一生懸命暮らしています。 もしもよろしければ、ぜひサポートよろしくお願いいたします。 がんばる気力に代えさせていただきます・・・!