嬉しさと寂しさのあいだ

今シーズン初の野球観戦に、
神宮球場へ行ってきました。

広島に住んでいた頃は、
マツダスタジアムによく行っていたし、
ここ数年は地元の開幕戦は、必ず行っていました。

今年は地元広島ではなく東京にいて、
しかも開幕も延期になり、
どことなく野球からは遠ざかっていました。

今回お誘いいただいて久しぶりに野球観戦したけど、
やっぱり、、、

好きなもんはそう変わらないな！

野球は少し離れたからといって、
好きに変わりはありませんでした。

球場へ行って、
友だちとあーだーこーだ言いながら見る野球は、
本当に楽しい。
そんな自分に安心するところもあったり。

＊＊＊

だけどやっぱり、これまでとの違いを
感じざるを得ない観戦でした。

検温チェックやマスク着用、
チケットのちぎりは無しとか、
ビールの売り子さんも、いない。

大声での観戦もダメで、
席は１席空き。

名物のカープのスクワット応援も、
見ることはできません。

もともとわたしは、
静かにあーだこーだ言いながら観戦するのが好きで、
人は少ない方がいい。

だから、すごく快適でした。
余計なものはなしで、静かにしっかり、
観戦できる。

これ最高だな、と思ったのも、本音です。
ベンチの声や、
野球自体の音も、よく聞こえる。

でも、
盛り上がるときは自然と大声が出てしまうし、
がっかりする場面では、
大きなため息が出るものです。

点が入った時は、
いつも周りの知らないカープファンと
「今日もカープは勝っち勝ち！」コールで
ハイタッチしあうのも恒例でした。

できない。

・・・さみしい。

試合はカープが勝ちました。
ほんとにいい試合で、楽しかった。

応援の、全力だけどまばらな拍手。
選手はどう感じているのかな。

もうこの球場が、
満員になることはないのかもしれない。
数年後には、新たな形態の球場に
なるのだろう。

楽しみでもある。
でも、さみしくもある。

ヒーローインタビューののむすけも、
一人でマイク立ち。

時代の狭間にいることを、感じています。
旧と新がまざっているのが、今のスタイル。

そのうち、昔の野球の様子、とかいって
満員の観客のハイタッチやスクワット応援が
TVに流れるのだろうか。

ん？TVはまだあるのかな。

え〜変なの〜〜〜！って、
子供たちは笑うんだろうか。

どう変わろうとも、
わたしが野球が好きなことには変わりありません。

狭間の今も、新しくなるだろうスタイルでも、
絶対に楽しんでやるのです。

時代の狭間の寂しさも嬉しさも味わえるなんて、
ワクワクというか、ゾクゾクというか。

帰りの電車も、
去年に比べて全然混まなくて
楽々帰路につけました。