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「ぬるい絶望感」は人の足を止め心を蝕む


こんにちは、ユウホです!
(自己紹介記事はコチラ)


自分のこと棚に上げるけど、
私は行動しない人が嫌いだ。


やれば良いだけなのに
なんでやらないの?と思う。


でね、
闘病中の私の父もまさにその対象で
時々見ててイライラが溢れそうになる。


食事・運動・考え方など…
スマホのゲームして愚痴る暇あれば
時間だけはたっぷりあるんだから
いくらでもやれることあるやろ。
と。


体の調子が悪いと気分も引っ張られるし
仕方ないのかなぁとも思いつつ、
ずーーっとそんな状況なのを見ていると
「ええ加減にせぇよ」
とだんだん腹が立ってくるのも事実で。


でもさ、
そんな自分にも嫌気がさすんだよね。


もうどうしたものかと
悶々として小説読んでたら
とあるフレーズに心を救われた。


その救世主がこちら、

「和菓子のアン」
(詳細や試し読みは上記画像をクリック)

あらすじとしては、
大福みたいなぽっちゃり女子が
デパ地下の和菓子屋で個性豊かすぎる
同僚と和菓子を通してさまざまな訳アリの
お客様の心を時に救い時に癒していく物語。


まだ読んでる途中だけど、
各和菓子の由来なども知れてとても面白い。


なかでも、
お客様の選んだ和菓子の種類や個数から
今どんな事情を抱えているのか考察し
推測していく過程はとても気持ちが良い。

米澤穂信さんの「氷菓」シリーズが
好きな人はこの作品間違いなく好きになる。


んで、
印象的だったのが冒頭あたりのアンの心情。


P.16
絶望するほどひどくないけど、
希望を持つほど良くもない。
ものすごく中途半端な中で、
ただぼんやりとしていることしかできない。

出典:和菓子のアン


わぁ…
痛いくらい分かる…。

自分のことを思いっきり棚に上げて
さんざん父に対してキレてたけど、

自己肯定感がはるか地の底だった頃、
行動しようと思っても出来なくて
やったとしても全然続かなくて

365日24時間ずっと自己否定していた。


そう、
まさにアンと同じ心境だったのだ。


「動かない」のではなく「動けない」


その瞬間、
父への見方が少し柔らかくなった。


ハードな絶望は一見しんどいけど、
それ以上悪くないようもないから
底に足ついた後は「なんとかしないと!」
と割り切るなり心の整理つければ
時間の問題であとは動いていける。


でもさ、
希望を持てない中途半端な時って
別に現状としてさほど悪くもないから
楽な方を好む人間の習性として
「現状維持」が得策な気がしてくるんだよね。


人は「なんとかなるかも!」
と思える時って動こうと思えるけど、

「どうせやっても無駄だし…」
って諦めの気持ちがまとわりついていると
じわじわ心の元気を吸い取られて
どうしても足が止まってしまう。


そう、
この中途半端な状態って
実は一番タチ悪くて怖いのだ。


でもこのぬるい絶望感って、
個人レベル超えてなんとなく
日本全体を覆っているような気もする。

物価上昇
賃金が上がらない
雇用への不安
老後の心配


そんなニュースばかり聞いてたら
そんな気持ちになるのも分かる。


よーく分かるよ。

けども、
個人的にはぬるい絶望感に浸かるのも
さすがにちょっと飽きてきたので(笑)

内心羨ましさや悔しさを感じつつ
「どうせ無理だし」って言い聞かせて
諦めてきたことを少しずつ再挑戦していく
そんなこれからにしようと思う。


もし同志の方いれば
一緒に歩いていきましょうー!


そういえばさっき調べてたら
漫画版の「和菓子のアン」もあるらしい。

ちなみにAmazonで見つけた。
(気になる方はこちら)

おそらく表紙の子がアンちゃんかな?
本で読んだイメージ通りのビジュアル。
漫画家さんってホントすごいな。


それではまた!


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