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温泉沈没紀行⑬【福島県郡山市 磐梯熱海温泉 錦星湯】

前回

地元に根付いた磐梯熱海の優れた公衆浴場です。

福島県郡山市「磐梯熱海温泉 錦星湯」

日帰り入浴施設ながら、シンプルな和風旅館のようなファサード。16時になると玄関に暖簾がかかり、屋号入りの行灯に明かりが灯る。

番台の高齢女性(以下 婆さんとします)は風采こそ老いて見えるが、意外と動きが軽やかで喋りもはっきりしている。

浴室入口前の廊下から洒落た中庭を臨む。婆さんに詳しく話を聞いたところ、以前は旅館だったらしく、日帰り公衆浴場に業態転換する際に全て建て替えたとのこと。旅館だった名残は建て替え後もしっかりと残っている

脱衣所。脱衣籠が置かれた棚が有るほか、壁面にはコンセントが2口設置されている。婆さんに申し出ればハイパワーなドライヤーを貸与してくれるので、ここで使用しましょう。

青の色彩が美しい浴室。扇型のコンパクトな浴槽は3人も入れば一杯。
はっきりとした硫黄の香りと魅惑的なとろみを有する湯が、ゆらゆらと揺れながら浴槽に落ちていく

シャワー・カランからは源泉が出る。「混じりっけなしのオール源泉だよ」と、何故か婆さんより誇らしげな女性客が教えてくれた。
タオル・シャンプー等のアメニティーは一切無し。シャンプー類に関しては湯銭を払う際に婆さんに申し出れば一式貸してくれます

湯泉神社から湧出する源泉が絶妙な塩梅に加温されている。個人的には元湯などで使用される市営源泉よりもこちらの方が好みです

その湯泉神社。番台の婆さん家の目の前にある

成分表等々

湯使いも申し分ないれっきとした温泉浴場なのだが、夕方しか開店していないということもあって、地元民の銭湯的な意味合いが強い。
端午の節句には菖蒲の葉が浮き、冬至には柚子が浮く。

何故か菖蒲の葉っぱを見せてくれた

湯上がりにドライヤーを返却する際、番台の婆さんと先述の女性客と言葉を交わした。
女性客の家には風呂が無く、毎日の入浴が元湯or錦星湯とのこと。婆さんに至っては幼少期以来元湯にすら入っておらず、ずっと湯泉神社の源泉で育ってきたのだそう。

車で訪問する際は、玄関前のスペースに斜めに入庫するか、建物左側の車庫みてえなところにも1台駐車可

さらに道路を挟んだ砂利スペースにも1台駐車可。余程タイミングが悪くなければいずれかのスペースには駐車できますが、満車の際は近くの磐梯熱海観光物産館に許可を得て駐車させて頂くのも良いかもしれません(要確認)

日帰りで湯巡りする観光客にとっては営業時間だけがネックだが、是非一度沈没されたい。おすすめ(断言

営業時間及び入浴料金は上記写真を参照下さい。なお店休日は基本的に1/1のみとのこと。


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