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我々の「WHY」への想いを解説します。【起業日記】


せっかくなので我々の事業における「WHY」を解説してみようと思います。

これが我々のWHYの部分です。
まず前段部分から解説してみます。

世の中には、美味しい物がたくさんあるということを知ることが、人生の豊かさにつながると信じています。

極端な話、「まずい」と思ったものを無理に食べる必要はないと考えています。なぜならば、もしこれが栄養素の問題であれば、それと同等の栄養素を補える食材は世の中に無限にあるからです。それを知ってほしいのです。

皆さんは、落ち込んでいたり、疲れていたり、悲しかったりするときに、美味しいご飯を食べて、気持ちがほっこりしたことはありませんか?

私には、一つ思い出があります。タイで生活していたとき、会社の資金関係やチームマネジメント&プロジェクト進行も、全て担当していた為、トラブルが有るとすぐに火消し役としても動いていました。

当時、問題のあるプロジェクトに同行し、火消し作業をタイ人スタッフと奮闘している時期がありました。1日2日では当然良くならず、3ヶ月もかかりました。朝から夜中の23時くらいまで続く会議。正直、毎日がすごく憂鬱でした。

そんなときでも、たった一つだけ楽しみがありました。
お昼にいつも行っていた、日本食の食堂です。海外にある日本食の定食屋なので、味のクオリティが高いわけではないです。むしろ謎の定食屋さんで、店員さんがゴスロリ制服なのです。完全にオーナーの趣味で着させられており、店員に覇気は全くありません(笑)

愛想が良いとは言えない、ゴスロリ店員が迎え入れてくれるのですが、ただ、そこの大鍋で作られた、温かい豚汁が最高にうまいのです。その味というか、もはや存在というか。それだけが唯一の楽しみで、楽しみで。なんとか無事、体を壊すことなくプロジェクトを乗り切ることができたのです。

この異国の地で食べた豚汁の心に沁みる味は今でも忘れません。

という形で、前段部分にある、「美味しい」ということを知る体験を、自分の今までの領域だけじゃなくて、もっともっと知っていこうよ!というようなイメージです。きっとその美味しいものに出会えたときには、心が暖かくなり、それが人生にとってとても有意義であり、豊かさにつながると我々は信じています。

そして、後半部分です。

美味しい物を知る究極の手段は、「地産地消」にあり、その名の通り、美味しい物を生産地で「体験」することに価値を感じこのサービスを作りました。


美味しい物を知る手段として、都会のレストランへ行ったり、自宅で料理をする方法が挙げられます。もちろん、上記の手段でも美味しいものを知ることはできます。ただし、究極の手段ではないと考えます。なぜなら、料理では素材、食事をする環境・風土、素材に込められた思いへの理解が料理の味を大きく左右するからです。一流と呼ばれるレストランでは、シェフやスタッフがこの思いを、お客さんへ伝えるコミュニケーション能力が求められると言われています。

まず、「地産地消」という手段に至ったのには、我々の活動の実体験から来ています。我々は、日本の和牛を海外に輸出するプロジェクトに携わっていました。当然ながら、それまでは普通の会社員でしたので、畜産農家も知りませんし、肉のこともあまりよく分かっていませんでした。しかしこの経験により、無類の肉好きへと変貌するのです。

当時の活動方法は下記の流れです。

①ネットで畜産農家を調べる。
②電話またはメールで連絡し、アポを取る。
③アポ承諾後、日程調整をして、訪問。
④畜産農家に訪問し、肥育方法や環境など見学させて頂く。
⑤実際にそこの肉を購入させて頂き、生産者さんも交えてBBQをする。
⑥顧客であるレストランに訪問し生産者の思いを代弁して伝え、販売する。

これを、日本の生産者さんを訪問し、実行していました。
生産者さんへ訪問して、実際に話を伺いながら、どんな思い出で育てたのかを聞いたあと、食べる肉は最高の贅沢です。文字通り『頂きます』を体験できます。その食材が育てられた環境での食事は、素材の味だけでなく風土も料理の美味しさに影響を及ぼすと思います。

都会には消費者が多いので、レストランやスーパーは密集していますが、消費者が全国に均一に分布していれば、美味しいレストランは生産地に近いところに密集すると思います。生産地に近ければ近いほど素材の味を引き出せるからです。どれほど物流技術が進歩しても、素材の味を引き出すことにおいては生産地には勝てないでしょう。







当時の写真


「牛を見たあとに?かわいそう。。。」と思う人もいるかもしれませんが、絶対にその工程を無視してはいけません。どんな肉でも、普段目にするスーパーの肉でも、全てそこにたどり着くまでのストーリーがあります。

自分たちが食べている食材がどのように食卓に届けられているのかを理解し、感謝して頂くことは非常に大切です。

実際に生産者へ訪問し、話を聞きながら一緒にBBQをするという貴重な経験をしたことで、非常に大きな影響を受けました。

生産地で体験することの価値は今後さらに高まっていくと信じています。インターネットと物流技術が発達した世の中では、ほとんどの物が自宅にいながら手に入れることができます。しかし、効率化が良くなるだけで生産者から食卓へと繋がる本質的なストーリーは変わりません。そんな世の中だからこそ、生産地に足を運んで自分で体験することに価値があると信じています。

「地産地消」という言葉には、いろいろな解釈がありますが、我々は、生産地で生産者さんと一緒に、話を聞きながら食事を頂くことと捉えています。想像してみてください。素材が育てられた空気、水、土のにおいを感じながら素材の作り手と一緒にシェフが調理した料理を頂く体験を。一回体験すればこんな世界を広がっていると感動します。

我々が受けた感動体験を、もっと世の中に知ってもらいたい、そして子どもからたちにも知ってもらいたい。という思いと願いを込めて、地産地消と体験を掛け合わせたサービスを作ります。

そこには、人生を豊かにする体験が待っています。


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