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運命の甘い毒
2021年5月4日 23:33
優しき娘がいた人を癒やし心に寄り添う 多くの薬草や石、動物、水癒やしの為に知らぬものはなかった 人々は娘の微笑みと歌声も好きであった 祭りがあると男達は彼女と踊るために花を送る 彼女は誰の花も受け取ることをしない 人々は彼女が神に身を捧げていると噂する 人々は彼女が己の運命を嘆く過去を持つと噂する 誰もその心を知ることはなかった ある夜村に聞き慣
恋に身を捧げた女王がいた 風が強い夜はその風を友に 漆黒の星空にあまたの願いを込め 我が恋に身を捧げ炎に身を焼く その冠は煌く星 美しきベールに星屑が光る その優しき横顔に人々はため息をもらす その潤んだ瞳に男達は心を奪われる 風を友とし実りを呼ぶ 人を愛し森に遊び空に舞う ある日旅人が訪れる 彼は若くはないその面影に人生の時を映し