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【読書感想】"裏口をこじ開ける"勇気と覚悟をもらえた(サードドア: 精神的資産のふやし方)

こんにちは、うえすぎゆうきです。
最近読書にはまってます。電車やバスで移動中、本を読みながらたまに車窓に目をやって、本に書かれていたことをぼんやり考えながら景色を眺める時間が最高です。

この間、心を奮い立たせてくれる本と出会えたので紹介します。
それがこちら、『サードドア: 精神的資産のふやし方』。

本書は、著者のアレックス・バナヤン氏が18歳の時から始めた有名人へのインタビューの記録をまとめたものになります。

ただ、インタビューの記録といっても、実際にインタビューをしているシーンは多くありません。

本書で多くのページを割いているのは、無名の大学生がなんとかして有名人にインタビューのアポイントを取り付ける、その試行錯誤についてです。
その道のりは険しく、徒労に終わるがほとんど。ですがその困難な道のりを通して、筆者は成功の秘訣を掴みます。

そのことを著者は、この本のタイトルでも使われている「サードドア」という表現で説明しています。サードドアの説明を本文から引用します。

人生、ビジネス、成功。

どれもナイトクラブみたいなものだ。
つねに3つの入り口が用意されている。

ファーストドア:正面入り口だ。長い行列が弧を描いて続き、入れるかどうか
気をもみながら、99%の人がそこに並ぶ。

セカンドドア: VIP専用入り口だ。億万長者、セレブ、名家に生まれた人だけが
利用できる。

それから、いつだってそこにあるのに、
誰も教えてくれないドアがある。
サードドアだ。

行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、何百回もノックして
窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に─―
必ずある。

サードドア: 精神的資産のふやし方

多くの人はファーストドアに並び、他のドアの存在について考えることすらない。筆者も最初はそうでした。正面突破で有名人にひたすらメールでアポイントを取ろうとして、ことごとくうまくいきません。

しかし数を撃ち続けていくと稀にアポが取れることがあります。それを糸口に、さらに次のアポイントに繋げようとする…のですがそれも一筋縄ではいかず、やっぱりアポ取りに苦労します。

この本では、筆者の失敗・苦労・葛藤がこれでもかと書かれています。

普通のビジネス本なら、

・最初はうまくいきませんでした
・ところが成功の法則に気づいて、どんどん上手くいくようになりました
・成功の秘訣をみなさんにも教えましょう、この3ポイントです!

みたいな感じで展開することが多いですよね。失敗の話はそこそこに、成功やその秘訣に紙面を割くと思います。

それと比べて、本書はとにかく失敗の話が多い。そして教訓めいたことはまとめられておらず、作中に出てくる有名人がそれぞれ好き勝手に話すのです。

これは読みやすさ、わかりやすさをある程度犠牲にしていますが、あえてそうしていると思います。それは、失敗や苦労や葛藤こそが人生の醍醐味だと筆者が思っているから。

人生はそう上手くいくない。自分では上手くやっているつもりでも、周りはそう思わないことも多い。この本にはそのリアルが書かれています。

だからこそ、成功には価値があるのです。

失敗に負けることなく、諦めずにドアを叩き続けていると、いずれはサードドアが開いて成功が顔を出してくれる。そんな気持ちになれるのです。

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