見出し画像

卓球混合ダブルスで水谷選手が心からすごいと思ったという話

オリンピックネタが続いて恐縮です。

大会6日目、卓球混合ダブルスで水谷/伊藤ペアが中国の元世界ランク1位ペアを下して優勝したことについては、すでにブログで書きました。

私は、日本卓球界において、この水谷/伊藤ペアは過去をみても最強のペアだと思います。

伊藤選手の多彩なサーブに予測のできないレシーブ、男子の打球に負けない強打と強みはたくさんあるのですが、なによりも怪物級のメンタルがすごいのです。

あの痺れる試合を「楽しい」と言えるメンタルはとてつもないですね。

ただですね、今回私がフォーカスしたいのは水谷選手です。

このペアが最強であるのはなぜかというと、

水谷選手が、伊藤選手の力を100%出せるようお膳立てできる

からなんです。

水谷選手は、本当に何でもできるオールラウンドプレイヤーです。

後方に下がってのラリーは言うまでもなく世界トップクラスです。水谷選手のロビングによる返球は本当に芸術的です。

この動画みてみてください。もう芸術ですよ。

また、卓球台の近くに張り付いて早いタイミングで攻撃することもできます。

サーブも、サーブレシーブも状況に応じて実に多彩な技を出すことができます。

要は、どんなことにでも対応できてしまうんです。

さて、ダブルスの話にもどりましょう。

ダブルスって、シングルで強い人同士が組めばいいかというと必ずしもそうではないのです。

実力が10段階で9と9のペアに対して実力が7と7のペアが対戦しても、後者が勝つということもあるのです。

これは、簡単な言葉で行ってしまえば、「ペアの相性」ということになります。

なーんだ、相性か、と思われるかもしれませんが、はい、相性なんです。

画像1

もうちょっと細かい事を言いますと、お互いの戦型や使っているラバーがすごく重要になってきます。

伊藤選手は、回転のよくかかる裏ソフトと、表面に粒が出ている表ソフトというラバーを使用しています。(ちなみに私もこういう組み合わせでした。レベルは全然ちがいますけどね)

表ソフトの良いところは、相手の回転にあまり影響されず返球できることです。ただし、裏ソフトほどの回転の変化をつけることはできません。

なので、こう言うタイプの選手は、使うラバーによって全く質の違う回転の球を繰り出してきます。

それに加えて、伊藤選手は相手がどうやって返していいかわからないような返球をしたりします。

これって、ダブルスの相棒になってくれたらとても頼りになると思いますよね。

ところが相手がどう返していいかわからないようなサーブやショットを返球されてしまったら、今度は自分がそれをきちんと処理できなかったりするのです。

強い選手と組むのは、自分もその選手の打球を返せる技術がないといけないのです。そういう意味では、伊藤選手のショットはもろ刃の剣になりうるのです。

こうなってしまうと、せっかく良いショットを持っているのにペアが対応できないので封印しなければならない、というようなことがおきてしまうのです。

水谷選手が素晴らしいのは、その伊藤選手のトリッキーなサーブやレシーブに対応して相手が返球してきても、きっちり次につないでいくことができることに他なりません。

しかも、その後伊藤選手が決定打を出せるようなコースや回転で返球するんですよ。これはものすごいことですよ。

水谷選手があらゆる状況に対応できるから、伊藤選手はシングルのときのような感覚でのびのびと全力プレーができていたんだと思います。

レベルは全くちがいますが、自分が伊藤選手と水谷選手どちらと組みたいかと言われたら、間違いなく水谷選手ですね(笑)


さあ、シングルが終わり、今日から団体戦が始まります。

シングルで銅メダルを獲得したときに見せた伊藤選手の涙。

画像2

この悔しさ、金メダルへのこだわりが団体選手皆へ伝播したことと信じています。

ここからも全力で応援します!

最後に余談です。

2014年に私は東京で開催された世界卓球を観戦しに行きました。

そこで見た水谷選手の神ラリーをYoutubeにUpしていたのですが、久々に覗いてみたら15万回以上も再生されてました!?
おまけにコメントもいっぱいついてて驚きました(笑)

それでは水谷選手の華麗なラリーをどうぞご覧くださいませ!

それではまた!

日々感謝 m(_ _)m




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?