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個人事業主として開業してからの経験を書いておく9(自分の標準単価について)

今回は、見積書と標準単価についてお話したいと思います。個人事業主として私のようにひとりで仕事を行う方にとっては、とても大切なことなので、ぜひご一読を!

1.仕事依頼の会話の順番はだいたい同じ

個人で仕事をしていると、いろんな人から依頼がきます。面白いことに、依頼者との会話の順番はだいたい同じです。

①自分の時間の空き状況確認

「xx月からxxヵ月間、プロマネできる人さがしてるんだけどタカハマさん空いてる?」

「xx月から週1回、ミーティングに参加してアドバイスしてほしいんだけどタカハマさん時間調整できる?」

というように、相手が対応してほしい期間に自分の時間が空いているかどうか聞いてこられます。

②具体的な依頼内容と条件の確認

自分の時間調整ができそうだったら、次の段階、具体的な仕事の内容や詳細を確認していきます。

どういった案件なのか、自分に何を求めているのかをできるだけ詳細に確認します。

案件内容に加えて、条件の確認も必要です。

私が特に気にしているのは常駐もしくは出社が必要かどうかです。極力リモート対応が可能であればそうしたいのです。

③報酬の確認

案件内容がわかってから、ようやく報酬の話です。

ここでは、大きく2通りの話の展開になりますね。

ひとつは、「xx万円でやってほしい」とか、予算や金額を提示してくるパターン。

もうひとつは、「見積もりをください」と見積書を依頼されるパターンです。

どちらのバターンで依頼が来たとしても、自分の中で自分の売値というものを設定しておかないといけません。

このようなパターンを経て、金額の折り合いがついたら契約書を取り交わし、注文書をいただいて受諾の意向を伝達。晴れて受注と相成るわけです。

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2.自分の標準単価を決める

ここで、相手の提示する金額で受諾するにしても、見積書を提示するにしても、決めておかなければいけないことがあります。

それは、自分の標準単価です。

標準単価は、今後自分が個人事業主として活動していくためのベースになります。

この金額は、本当によく考えて決めたほうがよいです。

なぜならば、一度その単価で活動を開始したら、「単価の引き上げは困難」だからです。

最初に設定した単価では安すぎたなと思っても「やっぱり引き上げます」と簡単にはできないのですよね。

少なくとも同じお客様に引き上げをお願いしても、そう簡単には応じてもらえません。

お客様によって適当に単価を変えるということも可能です。

ただ、私はあまりお勧めしません。なぜかというと、どのお客様をいくらの単価で提示したかという余計な管理をする必要がでてきます。

また、単価の高い案件と安い案件のお客様同士で情報が伝わってしまったら間違いなく信用低下につながります。

なので単価というのは一度決めたものを簡単に引き上げできないのです。

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3.自分の標準単価はどのようにして設定するのか

では自分の標準単価はどのようにして決めればよいでしょうか。

実は、これが正解だ!という方法はありません。いろいろな方法で単価を調べたり算出して、それらを見て総合的に判断するという事になるかと思います。

参考までに、私が単価を決めたときの方法はこんな感じでした。

①自分がいくらほしいかを試算する

そもそも、自分がいくら稼ぎたいのかを考えます。

一番簡単なのは、「年収1000万円を稼ぎたい!」「月収100万円稼ぎたい!」というようにザクっとした目標から割り出すことになります。

仮に年収1000万円稼ぎたいとします。そこからあなたの時間単価(1時間あたりの単価)を算出してみましょう。

月収は、1000万÷12か月=84万円 となります。

通常、1か月の稼働日は20日と設定します。1週間のうち月曜から金曜の5日間が稼働日で、それが4週間分という考え方です。

すると、1日当たりの単価は、84万÷20日=42,000円 となります。

1日の労働時間は8時間で計算します。(労働基準法に定められた労働時間ですね。)

すると時間単価は、42000円÷8時間=5,250円 となります。

年収1000万円を稼ぎたい場合には、少なくとも時間単価を5,250円に設定しなければならないことになります。


現実的な金額を割り出す場合には、今自分が支払っている生活費がいくらで、その生活費を払っていくためには月いくら必要か、というところから割り出します。

この場合には、1か月にどのくらいの生活費がかかっているのかを調べてみる必要があります。

ただし、生活費「のみ」をベースに単価を決めてしまうと、利益がまったくありません。貯蓄や将来に向けての財形といったことも考慮していく必要があります。

加えて、サラリーマン時代には会社で天引きされていたものや負担してくれていた費用も考慮しなければなりません。例えば、健康保険や年金のお金ですね。

なので、会社時代の給料と同じベースで金額を考えていたら、実際にはサラリーマン時代よりも実質の稼ぎは減ることになるのです。

②市場相場を調査する

自分の職種の相場単価がいくらくらいなのかを調べることはとても大事です。たとえば私の場合はプロジェクトマネージャやネットワークエンジニア、トレーニング講師になります。これら職種の市場相場観などを調査します。

これは、求人サイトで企業がどの位の金額で依頼しているのか、というあたりが参考になると思います。

トレーニング講師などは、トレーニング会社のトレーニング代金が参考になりますね。

その後、どのお仕事が自分の中でメインになるのか、ということを考えて単価を決めていくことになるかと思います。

③自分の市場価値を想定する

自分が持っているスキルや経験の棚卸を行い、プラスアルファで売りにできるものはないかを洗い出します。

それによって、自分は同じ職種の中でも上のクラスにいて、かつ違うバリューも提供できる、というセールスポイントを整理しておくのです。

このプラスアルファを加味したときに、単価をプラスで上げられないか、という要素に使うのです。

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これら3つの検討結果を総合的に見て、自分の単価を設定していくことになります。

あとは自分がどのくらい月売り上げたいのか、同時に何件仕事をこなせるのか、などをプランして単価を決めていくことになると思います。

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4.今回のまとめ

自分の標準単価は、今後のあなたの活動費用の基準になる大切な単価になります。

単価を設定する時、今の生活費をベースにいくら稼ぐ必要があるのか、ということと、将来いくら稼ぎたいか、という両面から金額を見つつ、世間の相場を勘案しながら設定していくということになります。

それから、考え方として、とても大切なことを書いておきます。

サラリーマン時代の報酬感覚は捨てましょう。

会社に所属していると、会社側は支払っている給料意外にも社員のためのコストを支払っています。そこは、サラリーマン時代にはまったく意識していないものでした。

個人で事業を行う場合、自分には後ろ盾がなにもありません。自分のスキルと能力が唯一の武器なのです。

では自分への保険や保障は何をもって見出すか。

それは、報酬額です。

報酬をたくさんいただくことで、保障を得ていくしかないのです。

ここ、すごく大切なポイントなんですよね。

個人事業主になって、サラリーマン時代と同じ収入額だとしたら、それは確実に稼ぎは減っていると思ったほうがいいですよ。

サラリーマンから個人になる際、考えを切り替えるのに戸惑いと躊躇がどうしてもでてしまいがちですが、無理やりにでも切り替えることを強くお勧めします。

でないと、後になって「あのときもっと高い単価に設定しておけばよかった」と後悔することになりますよ。

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それではまた!

日々感謝 m(_ _)m


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