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僕のアメリカの父~マイク・ディアズ~

野球ファンの皆さんの中には「マイク・ディアズ」??

何か聞いたことあるぞ?と思った方もいると思います。

正解です。そのマイク・ディアズです。

正解だったとしても

「アメリカの父」??どうゆうこと??

そう思われてると思います。

ただその言葉通りで、僕は彼の事をアメリカの父親だと思っています。彼も僕の事を「My japanese son」と呼んでくれて周りの人達に「こいつは俺の日本の息子だ」と紹介してくれます。

僕がディアズ選手と出会ったのは約10年前になります。

当時、僕は高校野球を途中で辞めて、普通の高校で、普通の帰宅部として学校生活を楽しんでいました。帰り道に友達と遊んで帰る。そんな毎日でした。

そんな中、僕の周りからは、野球を続けた方がいいのではないか?もったいない。野球を続けろ。そんな声がたくさん上がっていました。

ですが僕自身の気持ちは全く「もう一度」という気持ちにはなりませんでした。

それを見かねた母が突然「1回アメリカいこうか!1人でいっておいで!」と今考えれば、とんでもない母親だなと…

(母はスポーツ関係の通訳をしており各方面に繋がりがあったので思いついたそうです…(笑))

気づいたときにはアメリカ行きが決定し、煮え切らない気持ちで悩んでいた時にはアメリカのグランドに立っていました。

その時が僕とディアズ選手との初めての出会いでした。

ディアズ選手は「いい意味」でも、「悪い意味」でも、なんでも言います。

びっくりするぐらいなんでも言います。「え!?それ言っちゃう!?」って事も平気で言います。本当に裏表のない人です。

そりゃ数々の乱闘してしまう意味がよくわかります。言われた方は腹立つと思います。彼の日本の息子として、ご迷惑をお掛けした皆様には謝罪いたします。

アメリカ滞在中に、ディアズ選手に指導してもらう機会があり、一通り練習を終えた後、彼に「少し話そう。」そう言われて僕の事を根ほり葉ほり聞かれました。

僕の話を通訳の方を介して聞いたディアズ選手は不思議そうな顔をして

「こいつは日本で野球をしてないって事だよな?うーん…よし。決めた!お前、来シーズンうちのチームに来い。俺が面倒見てやるから。うん。決定。なにか聞きたいことは?別にないだろ。俺のアカデミーあるから来年はそこでプレーしろ。番号空けとくから。連絡先だけ教えて。」

この一方的な会話で僕の今があります。(笑)

僕も通訳の方も何が起こったか果たして本気なのか全くわかりませんでした。

だけど、10年、ディアズ選手と過ごしてわかったことは、あの人の言うことは常に本気です。無理難題、めちゃくちゃな事も本気です。

そんなこんなで帰国して、本気なのだろうか?来年行くのかな?そんな気持ちを抱えていたのですが事あるたびに

「来てくれてありがとう!待ってるからな!」

「メリークリスマス!来年待ってるぞ!楽しみにしてる!」

「ハッピーニューイヤー!今年頑張るぞ!待ってるから!」

「選手登録終わりました。~までに来てください。住むところは俺の家に一部屋用意しています。」

全くこっちの意見を聞く気のない連絡が山ほどきました。ですが僕自身、次々やってくる連絡を受け、気づけばやる気になっていました。

そんなこんなで翌年の夏前に本当に単身渡米しました。

英語を「書けない」「読めない」「喋れない」そんな僕が大きな荷物を持ってロサンゼルス空港に一人で立っていました。

迎えに来てくれた人の車に乗り込み、ディアズ選手のアカデミー施設に向かいました。

「よーく来た!!こい!!俺からの贈り物や!!」

そう言われディアズ選手のオフィスでチームのユニフォームを渡されました。

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思い出のユニフォームですね。今でも大切に持っています。

その日からディアズ選手との一つ屋根の下生活が始まりました。

僕とディアズ選手との日々は言葉通り野球漬けの日々でした。

寝ても覚めても野球。

食事中も野球。

知り合いとご飯を食べに行く。その知り合いも元メジャーリーガー。

そこでも野球の話。

たまにある「ん?この人どっかで見たぞ?あ!」

さっきまでテレビの中で試合していた現役選手とご飯を食べている事もあったり。

とんでもない経験をさせてもらいました。

多くの選手の考えを聞き、話をさせてもらうことで野球への理解が広がり、自分自身もよく考える良いクセが付きました。

野球を辞めた今でも、ディアズ選手とは仲良くしていて、ほぼ毎日、色々な用件で連絡を取り合ってます。

新型コロナが蔓延しここ2年は会いに行けてないのですがディアズ選手から月に1回は

「いつくるんだ?早く来い。いいゴルフ場見つけたから。」と(笑)

いや、いや。コロナで渡航制限や隔離あるから。と思いながら会いに来いと言ってくれる事に感謝しています。

今、僕は、ディアズ選手のゴルフ仲間兼お孫さんの子守係になりました。

「メジャーリーガー」「メジャーリーガー」「メジャーリーガー」「僕」

こんな組み合わせでゴルフに連れていかれる事もよくあり…

朝の5時にたたき起こされ

「Golf!!!!!」(ゴルフに行くぞ。ということです)

それだけ言ってどこかに行くこともあり。

僕とマイクの間に野球が直接的になくなったとしても素晴らしい関係のままいる事が出来て本当に嬉しいです。

ゴルフ中のディアズ選手を1枚。

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僕は何度も言っています。サンダルでゴルフはしちゃだめだと。

「ここは、俺のホームコースで、ハワイだからいいんだ。」

全くもって「はい。そうですか。」とはならない回答です。それを言うと必ずアイアンで襲い掛かってきます。それも許せません。

だけどそれが「マイク・ディアズ」です。

僕たちの中で合言葉がありますそれは

「MIKE is MIKE」

「マイクはマイクだから」

思うがままに行動するマイクを現した言葉です。(笑)

誰にもこの人は止められません。乱闘も。

プロ野球ファンの皆様。

「マイク・ディアズは元気です!」

現在はハワイに移住し、ハワイで野球を指導しながら楽しくゴルフしています。

そして日本でまた俺は仕事するぞ!と意気込んでいます。そのうち、皆様の前に突然現れる日もそう遠くないのかなと…

その時は皆様も「MIKE is MIKE」で彼の事をみていてください。

彼の事については尽きないほど話があるのでまた書いていこうと思います。

そして最後まで見て下さった方がもしいれば。。。

ディアス選手に聞きたい事や伝えたい事があればぜひコメントで教えてくれたら伝えます。

長くなりましたがありがとうございました。

Y&T Athletics K.Y


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